井島鍼灸院ブログ

2012.10.25更新

東洋医学研究所の黒野保三先生には、毎月1回健康しんぶんを発刊して頂いています。

その中で福田裕康先生が担当されている「シリーズ東洋医学」を紹介させて頂きます。

今回は平成24年9月1日に発刊された第16刊健康しんぶんから、「四診について(2)」です。

鍼灸医学の診察法は望、聞、問、切の四種類に大別され、これらをまとめて「四診法」と呼んでいます。

今回は、その中の問(問診)、切(切診)についてみていきます。

「問診」は西洋医学と同じく患者への質問によって自覚症状を聞き出すものですが、鍼灸医学独自の考え方に基づいているため、質問内容は西洋医学の質問項目以外に鍼灸医学に独特な項目も質問していきます。

例えば、今どういう状態であるのかを質問するわけですが、それが病気によってでたものであるのか、もともとのその人の性質であるのか、またはこの性質の持ち主であればこの状態が患者にとってどういう影響をあたえるのかなど、その患者一人一人を診ていくことになります。

つまり、西洋医学でいえば同じ病名がでるような内容であっても、鍼灸医学的にみると同じではありません。その上で次に説明する「切診」をもって確認しながら状態を確定していかなければいけません。

「切診」とは鍼灸師が患者に対して直接手を触れて診察する方法のことで、代表的なものに「脈診」「腹診」「背診」「切経」があります。

「脈診」は鍼灸医学の診察法の中で最も重要で、これは今まで説明してきた人の生命現象の源とされる気血をはじめ、陰陽・虚実の状態を直接認知するための方法です。

「脈診」を大別すると「脈状診」と「脈差診」に分けられます。

この「脈診」については、東洋医学研究所所長黒野保三先生が過去50年にわたって研究され、「脈診」の中でも現代において使えるものと使えないものに分類しました。

そして、「脈状診」には重要な情報が示されていることを証明されてきました。

この「脈状診」については、次回に詳しくとりあげます。

一方、腹診は腹部の触診(触れることによる診察)、背診は背中の触診、切経は気の通り道とされる経絡や経穴への触診をそれぞれ指しています。

いずれにしても、血液検査などの数値データとは違いますので、的確な判断がとれるまでには、良い師匠のもとでの訓練が必要であることは言うまでもありません。

しかしながら、訓練された先生の診察は、その瞬間の情報として的確であることに疑う余地はありません。


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投稿者: 井島鍼灸院

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