井島鍼灸院ブログ

2013.01.31更新

東洋医学研究所®グループの石神龍代先生の書かれたコラムを紹介させて頂きます。


はじめに
日本において昔から経験的に培われてきた生活の心得・生活習慣が心身の健康を保つための大切な知恵であったことが、1970年代に脳内にセロトニン神経が存在することがわかったことにより科学的に明らかになってきました。

今一度、人生は一日一日の積み重ねであることに立ち返り、セロトニンを増やす生活習慣を身につけ、幸福に暮らしましょう。

心は「脳」にある
心は大脳辺縁系と前頭前野にあるといわれています。大脳辺縁系には原始的な感情を司る中枢があります。

また、人間には原始的な感情をコントロールして高度な幸福を得る機能があります。それを司るのが大脳皮質の前頭前野です。

こうした脳の各部を広範囲につないで、人間の感情や行動を決める重要な脳内物質とその神経系には、ノルアドレナリン神経、ドーパミン神経、そしてセロトニン神経の三つがあります。

ノルアドレナリン神経が暴走すれば、ストレスに押しつぶされそうになってしまいますし、ドーパミン神経が暴走して「快」ばかりを求めると、依存症など特定の何かがなければ生きられない状態になったり、短絡的な結果だけを求めるようになります。

セロトニン神経が活性化することによって、ドーパミン神経やノルアドレナリン神経が適度に働くようになり、より安定した心の状態が維持されます。

セロトニン神経を活性化させると、具体的には
☆朝さっと目覚める☆全身の筋肉や肌に張りが出て若さが保てる☆痛みに耐えられる、少々の痛みは気にならなくなる
☆明るく元気でおだやかになる
☆気分がさっと切り替わり、いつまでもこだわらない
☆集中力が出る
☆気分がはればれとし、少々のことでたじろがないなど、若々しくはつらつとしているが落ち着いているという理想的な心身が整います。

前頭前野と三大神経系
三大神経系は、高度な人間らしい心を担う前頭前野にそれぞれの軸索を伸ばして活動しています。

前頭前野にある「仕事脳」の部分にノルアドレナリン神経、「学習脳」にドーパミン神経、「共感脳」にセロトニン神経が深くかかわっています。

同時に各種のストレスもこれら三つの脳と関係しています。

不快な身体的なストレスを受けるとノルアドレナリン神経が興奮し、それは前頭前野の「仕事脳」を緊張させます。

適度な緊張は仕事の能率を上げますが、緊張のし過ぎはあがりや硬さとなって仕事やパーフォーマンスにマイナスになります。

快の情動を誘発するドーパミン神経の興奮には、報酬が必要です。私たちは、さまざまな努力、すなわち、よい成績高い地位、豊かな生活などを求めて、一生懸命に努力します。

その意味では、ドーパミン神経と「学習脳」は私たちの営みに大切です。

「共感脳」と関連するセロトニン神経は、ノルアドレナリン神経の興奮し過ぎを鎮め、ドーパミン神経の暴走を食い止めて、心のバランスに大切な役割を果たしています。

愛情や共感については、見返りを求めない他人への働きかけがセロトニン神経には不可欠になります。

このように前頭前野を構成する仕事脳、学習脳、共感脳と三大神経系は、互いに深い関係にあります。

セロトニンを増やす生活習慣
☆朝は早く起き、夜は早く寝る  セロトニン神経は日光の刺激で活性化します。
☆じっとしていないで体を動かす
☆一つのことばかり突き詰めて考えない
☆家族にも他の人にも挨拶をし、なごやかにつきあう
☆子供やお年寄り、弱い人をいたわって手助けする
☆何事もほどほどを心がける
☆食べ物はよく噛んで、バランスよく食べる

セロトニン神経の出発点である脳幹の縫線核の近くには呼吸、歩行、咀嚼に関係する中枢があり、呼吸(腹式呼吸)や歩行、咀嚼によるリズム運動でセロトニンが増えます。

セロトニンは、トリプトファンという必須アミノ酸から作られますが、昔ながらの日本的食生活でトリプトファンは充分に補えます。

セロトニンと付き合うコツ
セロトニンと付き合うコツは、「長時間より長期間」です。毎日三十分のトレーニングを三カ月継続すると、脳が変わります。

最終的には、神経の構造である自己受容体の数が変化しなければなりません。そのためには、毎日の継続した刺激が必要で、
約三カ月すると、自己受容器の数がはっきりと変化してきます。

三カ月続けているうちに、脳が変わります。脳が変わるということは、あなたが別人になっているということです。

おわりに
東洋医学研究所の黒野保三所長は満82歳ですが、現役で鍼治療に専念され、情熱をもって後進の指導に当たっておられます。

まさにセロトニンを増やす生活習慣を長年継続され、毎日鍼治療を受けておられます。

どうか皆さん、セロトニンを増やす生活習慣を身につけて、ますますストレスフルな現代を元気に幸福に暮らしていただきたいと思います。

そして、予防医学の観点から、生体の制御療法としての鍼治療を定期的に受療されることをおすすめいたします。 


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投稿者: 井島鍼灸院

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