井島鍼灸院ブログ

2013.08.02更新

東洋医学研究所の黒野保三先生には、毎月1回けんこう新聞を発刊して頂いています。

その中で福田裕康先生が担当されている「シリーズ東洋医学」を紹介させて頂きます。

今回は平成25年8月1日に発刊された第27刊けんこう新聞から、「痛みに対する治療」です。


鍼灸院を訪れるきっかけはどのような疾患が多いでしょうか?

それは、腰痛、膝痛、肩痛などの痛みの病気ではないでしょうか。

それも、どちらかというと、痛めてすぐ治療にかかるというよりは、いろいろな治療を受けてから受診するケースがみられます。

もちろん鍼灸治療が痛めてすぐの治療ができないというわけではありません。

というよりむしろ得意な分野であると思うのですが、現状はそうなっていない場合が見受けられます。

では、なぜそうなっているかと考えたときに痛みには急性と慢性に違いがあると考えられるからです。

医学の進歩によって急性の痛みに対する薬はあり、その処方によって痛みが軽減することは否定されるべきものではありません。

しかし同様な薬が慢性の痛みに対しても十分な効果を発揮するかというと、疑問な点が残ります。

そこで、慢性の痛みをもった患者さんが鍼灸治療の門をたたいていると思われるわけです。

ここで、痛みについて考えてみます。

痛み自体は決して悪いものではなく、人体に何らかの異常が起きていることを示す警告信号としての働きをしています。しかし、この痛みが悪循環を起こして、痛みが痛みを呼ぶような状態になってしまうことがあります。

これをいわゆる慢性痛あるいは難治性疼痛と呼びます。この仕組みを簡単に説明しますと、ある部分に痛みがずっとある時、通常では起きない神経が興奮してしまって、最後には血のめぐりが悪くなってしまいます。

そして血のめぐりが悪くなることによって、さらに痛みが強くなることが続くのです。

鍼灸治療によってこの悪循環の過程を断ち切れる可能性は、臨床の現場からは数え切れないほど報告されております。

また、それ以上に重要なことは慢性痛に移行させないことであり、この部分でも鍼灸治療の有効性が示唆されています。

鍼灸治療の根本を見極めていくことが、慢性痛だけではなく急性痛のときの最初の治療の選択肢になりえる可能性があります。

投稿者: 井島鍼灸院

SEARCH

ARCHIVE

CATEGORY

小さな細い鍼で、大きな幸せを。JR「岐阜」駅より車で7分 / 無料駐車場完備最寄りバス停:岐阜バス「柳ヶ瀬西口」小さな細い鍼で、大きな幸せを。JR「岐阜」駅より車で7分 / 無料駐車場完備最寄りバス停:岐阜バス「柳ヶ瀬西口」
  • 058-262-4939 受付時間9:00~12:0017:00~19:00bottom_btn02_sp.png
  • メールでのお問い合わせメールでのお問い合わせ