3月4日(日)に行われた第258回(社)生体制御学会定例講習会の中で、生体防御免疫疾患班の研究報告についてご紹介させて頂きました。
内容は黒野保三名誉会長が行われた免疫に関する研究の紹介として、
内容は黒野保三名誉会長が行われた免疫に関する研究の紹介として、
1980~1988年
1.鍼刺激の人体免疫系に及ぼす影響(Ⅰ)
2.鍼刺激の生体免疫系に及ぼす影響(Ⅱ)
3.鍼刺激のヒト免疫反応系に与える影響(Ⅲ)
4.鍼刺激のヒト免疫反応系に与える影響(Ⅳ)
5.鍼刺激のヒト免疫反応系に与える影響(Ⅴ)
6.鍼刺激のヒト免疫反応系に与える影響(Ⅵ)
1990年 7.鍼灸の老化防止と生体防御機構の増強について
また、「小児期のアレルギー疾患及び愁訴に対する鍼治療の有効性」の研究について、小児期のアレルギー疾患に対して鍼治療は効果が高く、鍼治療はなるべく早い年齢からスタートした方が良いこと、治療期間も長い方が良いことなどを紹介しました。
「鍼治療による風邪罹患回数の変化」 全日鍼灸学会雑誌59巻4号,416-420,2009の研究について、鍼治療の継続期間が長いほど、風邪にかかりにくいと感じている患者が多いことを紹介しました。
さらに、「アレルギー性鼻炎に対する鍼治療の検討 -スギ花粉飛散期における 鍼治療効果の検討-」の研究について、
花粉飛散数と花粉症症状・QOL障害については、ある一定以上の飛散数の場合は大きな差は生じないこと、
5年間の調査において、花粉症に対する鍼治療効果について、いずれの年についても花粉症症状の改善に伴ったQOLの改善が認められたこと、
花粉飛散量が多い年では、眼の症状の重症度が高くなるが、鍼治療の効果も高くみられること等を紹介しました。
花粉の飛散量が極端に少ない年は花粉症の症状はほとんど出ません。また、花粉の飛散量が一定以上の場合はどんなに多くても、症状の程度はそれほど変わりません。
あまり心配しすぎないようにして下さい。ストレスや体調も症状の程度に影響します。
なるべく、花粉を体の中に入れない努力をしたうえで、副作用のない鍼治療でできるだけ症状を軽くし、楽しい生活を送って頂きたいと思います。