井島鍼灸院ブログ

2012.04.30更新

私は時間のあるときに You Tube で歌を聴いたりしています。

最近よく聞くのが青木隆治さんや、荒牧陽子さんの歌のものまねです。

歌の詳しいことはよくわかりませんが、2人ともとてもよく似ていると思います。

青木隆治さんのお父さんはツートン青木さんといい、同じく歌のものまねをしています。

小さいころからお父さんの歌を聴くのが大好きで、そんな環境が特殊な能力を育てたそうです。

荒牧陽子さんは、歌手をめざして頑張っていましたが、目が出ず、たまたまアルバイトでカラオケのガイドボーカルをしていたところ、本物とそっくりということで噂になりテレビに出るようになったということです。

どちらも、長年の積み重ねがあってのブレイクで、単なるラッキーではないような気がします。

誰かが努力して成功している姿を見るのはうれしいものです。

何事も成功するには、まず、誰かのまねをすることからスタートしなければ、なかなか前に進みません。

私も、師匠のまねをしようと努力しています。しかし、なかなか思うようにいきません。

青木さんや荒牧さんが、ものまねを極めオリジナルに進もうとしているように、私もいつか次の段階に進めるように日々少しづつ努力してゆきたいと思います。

投稿者: 井島鍼灸院

2012.04.29更新

今日は、黒野保三先生のお蔭で、名古屋にある日本棋院中部総本部でプロ棋士の柳澤理志三段の指導碁を受けさせて頂きました。

指導碁というのは、自分の棋力(碁の実力)に合わせたハンデ(最初に何子か置きます)をもらい対局して頂き、その後、うまく打てたところや、どうした方が良かったか教えて頂くものです。

指導碁を受けさせて頂くような機会は、そうありませんので緊張して出かけました。

午後4時からの予約でしたので、午後3時半くらいに到着しました。

前の方が指導碁を受けておられましたが、とても和やかな雰囲気でしたのでリラックスできました。

5子おかせて頂き、いよいよ対局が始まりました。

変な手を打つと、あっという間に対局が終わってしまうこと(投了といいます)もありますので、慎重に手を進めました。

普段インターネットなどで、同じくらいの棋力の方と対局しているときは、びっくりするような手を打ってこられる方もみえますが、プロの先生はそういうことはありません。

しかし手数が進むと知らぬ間に、最初あった5子のハンデがじわじわとなくなっていきます。

それでも何とか最後に3目残り、勝たせて頂きました。

あくまで指導碁ですので勝ち負けは関係ないのですが、やっぱりうれしかったです。

対局後、この場面ではこうした方が良かったということをいろいろ教えて頂きました。

自分では最善と思っていても、もっと良い手はあるものです。本当に勉強になりました。

黒野先生のところにお礼に伺って、結果を報告して帰宅しました。

囲碁を始めたのも黒野先生のお蔭ですし、その後も実際に対局して教えて頂いたり、囲碁の本を頂いたり、プロの指導碁を受けさせて頂いたりと何から何まで気を使って頂き、心から感謝しております。

もう少し努力して強くなり、本当の意味での恩返しができるようにしたいと思います。






 
 

投稿者: 井島鍼灸院

2012.04.28更新

黒野保三 先生

昭和5年9月4日生 名古屋市熱田区出身

東洋医学研究所®  所長
名古屋市立大学大学院医学研究科 研究員
(財)愛知県糖尿病リウマチ痛風財団 評議員
(公社)生体制御学会 名誉会長
日本伝統鍼灸学会 評議員
日本統合医療学会 会員
日本未病システム学会 会員
(社)日本糖尿病学会  会員
日本アレルギー学会 会員
日本うつ病学会 会員
日本心療内科学会 会員
(社)日本心身医学会 会員

著書:
慢性肝機能障害の鍼治療
鍼灸医学概論
臨床鍼灸医学
長生き健康「鍼」   この長生き健康「鍼」は一般の方にも分かり易く、かつ内容が濃いので、是非、読んで頂きたいと思います。

趣味 囲碁 ゴルフ


私は16年前に黒野保三先生に弟子入りさせて頂きました。

それ以来、現在に至るまでずっとあらゆる方面で教えて頂いております。

黒野先生の業績をすべて紹介するとなると、ものすごい量になりますので、今後このブログで順に紹介させて頂きます。

今回は東洋医学研究所®ホームページに紹介されている現在の肩書と著書を紹介させて頂きました。

また、黒野先生は平成23年8月9日に中日新聞の医人伝に掲載されました。

黒野先生のことがよくわかると思いますので、こちらをご覧ください。

現在も、ご迷惑ばかりおかけしていますが、いつかは認めて頂けるよう精進していきたいと思います。

         


 

投稿者: 井島鍼灸院

2012.04.27更新

今や国民の3分の1が、花粉症であると言われるようになりました。

鍼灸院に来院される多くの患者さんが症状に苦しんでおられます。
(ベットの横の手の届くところにティッシュを用意させて頂いております。)

最近では黄砂も多く飛んでいるため、花粉症の症状が強くなると言われています。

花粉症の増えた原因や、現在の状況、予防のワンポイントアドバイスなどについては、今後、順番にブログで紹介させて頂きます。

今回は、花粉症に対する鍼治療効果について、(公社)生体制御学会生体防御免疫疾患班を代表して、6月8日(金)~10日(日)に行われる第61回(社)全日本鍼灸学会学術大会三重大会で発表させて頂きますのでご紹介します。

発表の内容は、2005年から2009年まで5年間にわたり、花粉症に対する鍼治療の効果を、日本アレルギー性鼻炎QOL調査票(JRQLQ) No.1、No.2を用いて検討したところ、すべての年度においてQOL質問項目、総括的状態に有意な改善(p< 0.05)または改善傾向がみられたこと。

また、花粉症の重症度や鍼治療効果には男女差があることなどです。

研究を行った前後2年を合わせると、7年間のデータを検討しております。

東洋医学研究所®グループの先生方は、それらのデータを花粉症の治療に役立てております。

是非、一度御相談してみて下さい。


 


 

投稿者: 井島鍼灸院

2012.04.26更新

 以前、この問題はアンケートなどで調べると、鍼治療を受けたいけれど受けられない理由の一番多いものであることを紹介させて頂きました。

 そして、皮膚痛覚の受容器は皮膚の表層にあるため、その部分をすばやくまっすぐにつらぬけば痛みは感じないことを説明させて頂きました。

そこで私は、 鍼灸学校を卒業し東洋医学研究所®所長の黒野保三先生に師事した後、その教えにしたがいくる日もくる日もスポンジや自分の足、兄弟子、弟弟子の体で練習を重ね、何とか安定して痛みを出さずに鍼を体に刺すことができるようになりました。

 さらに、痛みを出さないために、使用する鍼は太さが0.16mm~0.20mmと髪の毛程の細いもので、ステンレス製の丈夫なものを使用しております。

実際、どのような治療をするのか、あらかじめ見ておきたい方もおみえになると思います。

そこで今回は、東洋医学研究所®のホームページから、師匠の黒野保三先生の鍼治療の動画を紹介させて頂きます。



 腰の治療の様子   肩まわりの治療の様子




投稿者: 井島鍼灸院

2012.04.25更新

生体制御療法とは、(社)生体制御学会黒野保三名誉会長が提唱されている治療方法です。

生体に鍼による物理刺激を与え、生体内に有する各種調整機構を正常にリセットをすることを目的とした健康維持・疾病予防・疾病改善・疾病から社会復帰まで幅広く応用できる治療法です。

 黒野保三名誉会長が1956年より今日に至るまで55年間たゆまぬ基礎的研究・臨床試験を続け、その研究結果をもとに応用された治療法です。

詳しくは、東洋医学研究所®ホームページの 「生体制御療法とは」 をご覧下さい。

投稿者: 井島鍼灸院

2012.04.24更新

東洋医学研究所®HPの中で海沼英祐先生の書かれたコラムを紹介させて頂きます。

東洋医学研究所®グループ

海沼鍼灸院 院長  海沼 英祐
先生

〇はじめに

 ストレスが多いと、病気になりやすいとはよく聞く話しです。

「寝不足が続いたから風邪をひいた。」とか「心配事があって悩んでばかりいたら、肩こりや頭痛がするようになった。」など、ストレスは体調に大きく関係します。

しかし、なぜストレスが体調に関係してくるのでしょうか?今回は、このストレスが我々の免疫システムにどのような影響を与えているのかを少しお話しさせていただきます。

〇免疫システムについて

 最初に少し免疫システムについてお話します。免疫システムの主役になるのは免疫細胞である白血球です。

白血球は、体を異物から守るために全身の血液を巡ります。この白血球にも役割分担のために、主にリンパ球・顆粒球・マクロファージの三種の免疫細胞が存在します。

割合はリンパ球が35%、顆粒球が60%、マクロファージが5%ですが、この割合は一定ではなく変動します。

 リンパ球は、抗原抗体反応(一般的に抵抗力というもの)によって抗体をつくり、病原体の抗原をやっつける働きをします。リンパ球は、副交感神経が活発になると割合が増えます。

 顆粒球は、体内に細菌などの異物が入り込むといきなり食べる貪食能をもっています。

異物を食べた顆粒球は、すぐに死んでしまいます。その死骸が傷口にでる膿です。また顆粒球が死ぬと活性酸素という毒をまきちらします。顆粒球は、交感神経が活発になると、その割合が増えます。

 マクロファージは、リンパ球と顆粒球の司令塔のような役目をはたしている細胞です。

〇ストレスってなに?

 ストレスは日常で頻繁に使われる言葉です。医学辞典などでみてみると、今日では「生体に有害な影響を及ぼす要因」は、すべてストレスと総称されています。

つまり心と体にとってプラスでないこと、喜ばしくないことです。

例えば無理をしすぎたり、疲れがたまったままだったり、寝不足が続いていたり、悩みや心配事を長く抱えていたり、ときには強いプレッシャーのなかで我慢を強いられていたり。

このようなことがしばらく続くか、あまりにもその程度が強く自分の許容範囲を超えたときに、それがその人のストレスになります。

〇ストレスを受けるとどうなるのか?

 ストレスを受けると、真っ先に反応するのが自律神経です。

自律神経は、神経系の末梢神経の一種で、体にある60兆もの細胞の働きを調整するために全身に分布する、自分の意思では決してコントロールできないタイプの神経です。

今このときも自分の心臓が鼓動し続けるのも、数時間前に食べた食事の消化や吸収を続けるのも、運動をすると自然に汗ばんでくるのも、すべてこの自律神経の働きによるものです。

この自律神経は、活動するときに働いて興奮の体調をつくる交感神経と、休むときに働いてリラックスの体調をつくる副交感神経の二種類の神経からなっています。

この自律神経は、消化、吸収、体温調節、排泄、生殖といった日常的な行為を行うために必要な諸々の機能を、交感神経・副交感神経のバランスを保ちながら、しかも就寝中でさえも片時も休まずコントロールし続けています。

 疲労が蓄積したりして生体がストレスを受けると、消化や呼吸・体温調節といった自律神経が関わるさまざまな全身障害、つまり体調不良が次々と誘発されます。

不眠が続いたり、睡眠をとっても疲れが抜けない、肩こりがひどかったり頭痛がする、体が重く感じるなどの体調不良は自律神経のバランスが崩れたために起こる症状なのです。

〇ストレスが免疫システムに与える影響は?

 先に話したように、ストレスを受けると最初に自律神経が反応します。

自律神経のバランスが、交感神経が優位な状態に大きく傾きます。この状態が交感神経の緊張であり、交感神経の緊張が続くと精神的にはイライラしやすくなり、肉体的には動悸がして、血圧の上昇や食欲の低下などが現れます。

交感神経の緊張がさらに長期にわたると、免疫システムにも影響がおきます。

免疫細胞である白血球の中で顆粒球の割合が増加し、リンパ球の割合が減少します。その結果、顆粒球の貪食能によって粘膜や組織に炎症性の障害を起こしやすくなり、体調不良から病気を発症しやすくなります。

こうしてストレスが多いと病気になりやすい状態になるわけです。

〇おわりに

 今回は、ストレスと免疫システムについて、お話しさせていただきました。

ストレスが一切なく、つらいことや悩みのない毎日を送れば健康を保てそうですが、そうはいきません。

どのように生きても、ストレスを完全に排除することはできません。

しかし、バランスの崩れた自律神経を正常な状態に戻そうとする方法はいくつかあります。

鍼灸治療は、その代表的な治療のひとつです。

 東洋医学研究所®グループでは、黒野保三先生が長年にわたり研究された自律神経に働きかけて身体を健康な状態に戻す鍼治療を行っています。

ぜひ東洋医学研究所®グループの鍼治療を活用していただいて、より健康的な日常を送っていただきたいものです。

参考文献:

・東洋医学研究所® 研究室「未病治に対する鍼治療」より
鍼刺激の人体免疫系に及ぼす影響(その1) 黒野保三 他
針刺激の生体免疫系に及ぼす影響(その2) 黒野保三 他
針刺激のヒト免疫反応系に与える影響(Ⅲ) 黒野保三 他
鍼刺激のヒト免疫反応系に与える影響(Ⅳ) 黒野保三 他
鍼刺激のヒト免疫反応系に与える影響(Ⅴ) 黒野保三 他
鍼刺激のヒト免疫反応系に与える影響(Ⅵ)
                   β-endorphinと細胞性免疫系能の検討  黒野保三 他
・未来免疫学 安保徹 (インターメディカル)
・病気にならない人の免疫の新常識 安保徹 (永岡書店)
・免疫学の威力 安保徹 (悠飛社)

投稿者: 井島鍼灸院

2012.04.23更新

今回は泌尿器疾患に使用される経穴について紹介させて頂きます。

 東洋医学的な治療に経穴は切っても切れないものです。私は黒野保三先生のご指導のもと、経穴について文献から調べさせて頂きました。

 前回は、循環器疾患の時に使用される経穴について、その名前がどのような理由でつけられたか、漢字のなりたちから読み取ること(穴名考)により紹介させて頂きました。

 今回は、排尿困難、膀胱炎、尿道炎、尿閉、尿意頻数などの泌尿器疾患によく使用される経穴として、中極穴、横骨穴、腰陽関穴、気海穴、水道穴について、文献を参考に紹介させて頂きたいと思います。

中極穴(特に膀胱疾患に使用されます。)

位 置 曲骨穴の上1寸、臍下4寸、白線中に取る。

穴名考 中は、なか、真中、心。極は、棟、棟木。
したがって中極は、中は一致するの意味、極は最上。最上に一致する。また中極は「北極星」のことで、北の極点にあり、方位で北、五行で水、五腑で膀胱に属し、膀胱を表す。

膀胱のあるところ、膀胱の最上部に一致するところにある穴の意である。

主治症 膀胱疾患を主る。尿閉、血尿、尿意頻度、陰委、陰茎痛、尿道炎、子宮出血、月経不順、不妊症、腎疾患、腹水、腰痛。




横骨穴(経穴の位置からその名前がつきました。)

位 置 曲骨穴の外5分、恥骨の上際、陰毛際にとる。

穴名考 横は、よこ、よこ木、横手。骨は、ほね=動物の支柱をなす堅固な物質、堅い、鋭い。
したがって横骨は、横はよこ、骨はほね。横の骨、いわゆる、横骨=恥骨のことである。恥骨の上縁にある穴の意である。

主治症 膀胱炎、膀胱麻痺、尿閉、陰嚢収縮など泌尿生殖器疾患、腸疝痛、腹直筋痙攣、下腹痛、腎石疝痛、腎炎、尿道炎。 




腰陽関穴(掲載回数の一番多かった経穴です。)

位 置 腰部、第4・第5腰椎棘突起間に取る。

穴名考 陽は天の気、太陽、陽に当たるところ、背部。関は閉ざす、貫く、境界。
したがって、陽関は、陽は背部、関は境界=関節。いわゆる、陽の部=脊柱の一番大きく動く、大関節の部にある穴の意である。

主治症 腰痛を主る。坐骨神経痛、リウマチ、下痢、便秘、下腹冷感、遺尿、尿意頻数、膀胱炎、膀胱麻痺、前立腺炎、月経不順、子宮出血など。 




気海穴(黒野式全身調整基本穴に含まれています。)

位 置 臍の下1寸5分、曲骨穴の上3寸5分、白線中に取る。

穴名考 気は雲気、天地人の間に流動する無形の活力。海は天の池、大きい、広い、地のはて。 したがって気海は、身体の根元となる活動力の多く集るところの穴の意である。

主治症 膀胱炎、遺尿、尿閉、夜尿症、尿道炎、子宮疾患、月経不順、下痢、便秘、消化不良、下腹冷感、内蔵の慢性病よりくる衰弱など。



水道穴(経穴名に意味のある経穴です。)

位 置 下腹部、天枢穴の下3寸、気衝穴の上2寸、関元穴の外2寸、腹直筋上に取る。

穴名考 水はみず、水分、汁。道は、みち、通り道。したがって水道は、腎臓より膀胱までの尿の通り道=輸尿管の部にある穴の意である。

主治症 泌尿器疾患を主る。腎臓炎、膀胱炎、腎石疝痛、尿閉、頻尿、睾丸炎、子宮および膣疾患、月経痛、不妊症、下腹冷感症、虫垂炎、黄疸、便秘、下痢。 



経穴名の由来を知って鍼灸診療に役立てましょう。

 今回は、経穴名の由来を知ることで鍼灸診療の役に立つことを、泌尿器疾患の場合を例にあげて紹介させて頂きました。

 鍼灸治療をさせて頂く場合でも、経穴名のもつ意味を正しく理解し、さらに、位置・形・深さを知り、豊富な知識に基づいて、適度な刺激を加えることは効果をあげるために非常に大切なことだと考えます。

 そこで東洋医学研究所®グループの先生方は、黒野保三先生のご指導のもと学・術・道の練磨につとめております。安心して鍼治療を受けてください。

文 献 

 黒野保三.鍼灸医学概論〈改訂増補〉.エフエー出版.1996.
 黒野保三.臨床鍼灸医学.エフエー出版.2001.
 竹之内診佐夫.濱添圀弘.鍼灸医学.南山堂.1977.
 日本経穴委員会.標準経穴学.医歯薬出版株式会社.1989.




投稿者: 井島鍼灸院

2012.04.22更新

今回は循環器疾患に使用される経穴について紹介させて頂きます。

 東洋医学的な治療に経穴は切っても切れないものです。私は黒野保三先生のご指導のもと、経穴について文献から調べさせて頂きました。

 前回のコラムでは、消化器疾患の時に使用される経穴について、その名前がどのような理由でつけられたか、漢字のなりたちから読み取ること(穴名考)により紹介させて頂きました。

 今回は、狭心症、低血圧、高血圧、心悸亢進、貧血などの循環器疾患によく使用される経穴として、ダン中穴、百会穴、足三里穴、天柱穴、内関穴について、文献を参考に紹介させて頂きたいと思います。 


循環器疾患に使用される経穴はたくさん有りますが、その中からどうして、ダン中穴、百会穴、足三里穴、天柱穴、内関穴を選んだのかを説明させて頂きます。

 病気の治療に使用する経穴を選ぶ根拠に、古典文献があります。いつも黒野先生から教えて頂いているように、古典文献の内容ががすべて正しいわけではないので、実証医学的な証明が必要です。

そこで、黒野先生の発案により、各病気に対してよく効くといわれている経穴のうちから古典文献や穴名考などを根拠に数穴優先順位をつける作業をさせて頂きました。

 方法は、中国や日本の代表的な鍼灸に関する古典文献50冊あまりを調査・分析して著された「鍼灸医学ー経絡経穴の近代的研究ー」(竹之内診佐夫・濱添圀弘著)に掲載されているすべての主治症と経穴との関係をコンピューター(エクセル使用)に入力し、主治症別(590疾患・症状)、科目別(21科目)、経穴別(357穴 のべ経穴数4715穴)に抽出・集計できるようにしました。

 その結果から、循環器疾患について抽出すると、主治症が19疾患あり、経穴が166穴掲載されていました。

その中で多く使用されている経穴は、百会穴6回、天柱穴6回、足三里穴5回、身柱穴5回、人迎穴5回、ゲキ門穴4回、厥陰兪穴4回、内関穴4回、膈兪穴4回、肩井穴4回、湧泉穴4回、神門穴4回、天井穴4回でした。

 また、ダン中穴は穴名考から心包にあたる経穴とされ、心疾患に用いられるため重要と考えられました。

 そこでさらに、回数の多い経穴を1穴づつ細かく検証したうえで、古典文献からの循環器疾患の代表穴としてダン中穴、百会穴、足三里穴、天柱穴、身中穴、内関穴、ゲキ門穴、神門穴などがありました。

その中で今回は、ダン中穴、百会穴、足三里穴、天柱穴、内関穴について紹介させて頂きます。


穴名に使われる漢字に意味があるダン中穴を紹介させて頂きます。

位 置  両乳の間の中央、第4肋間の中央胸骨中に取る。
 
穴名考  ダンは月(にくづき)と亶の合字で、亶は亠は屋根、回は周囲のかこい、日は太陽、一は地、太陽が地平線上に現れる=赤い太陽で、心を表す。心の周囲を囲み、上を屋根でおおう、心の周囲をおおう=心包絡、いわゆるダンは心包のことである。中は一致する。したがって心包のある所に一致する穴の意である。心包経の募穴の意である。

主治症  精神神経症をつかさどる。心疾患、肺疾患、食道痙攣、乳腺炎、乳汁不足、胸膜炎、肋間神経痛、気の変動に応用する。





循環器疾患にもよく使われる百会穴を紹介させて頂きます。

位 置  頭頂部、 両耳を前に折り、耳尖の当たるところより直登し、督脈に交わるところに取る。 

穴名考  百は、10の10倍、衆多。会は、合う、集まる。したがって、百会は、衆多の脈が集まるところ。 また、この部は頭の中央であり、脳=髄海のあるところ、脳に気血の出入りするところの穴の意である。

主治症  高血圧、脳溢血、脳充血、脳貧血、頭痛など脳疾患。ノイローゼ、不眠症など精神神経症。心悸亢進、心肥大など心疾患。
その他、五臓六腑の調整など、いわゆる「百病皆治す」というように、応用範囲の広い穴である。




 


掲載回数の多かった足三里穴を紹介させて頂きます。

位 置  脛骨粗面の外下方、脛骨体の上部で、外側顆に移行する部の骨の陥凹部より、外側に前脛骨筋を一筋隔てたところで、前脛骨筋と長指伸筋の間に取る。
 
穴名考  三は、数字の三、交わる、組合せる、参る。里は、村、さと、街、道のり。
したがって、気血の多く集まるところの意で、反応の強い穴・重要な穴を表す。足関節から下巨虚(小腸の合)、上巨虚(大腸の合)、足三里(胃の合)と、三番目の重要な穴の意である。

主治症  諸臓の慢性病および消化器疾患を主る。半身不随、中風、衂血、脳充血、高血圧、貧血、産後の血暈その他万病を治すという。





経穴の位置からその名前がついた天柱穴を紹介させて頂きます。

位 置  後頭髪際中央陥凹部に?門穴を取り、その外一寸三分に取る。

穴名考  天は、大空、上、高い。柱ははしら、支える、幹。したがって天柱は天部=頭部を支える柱の付け根にある穴の意である。

主治症 脳充血、脳貧血、高血圧、不眠症、その他脳疾患。狭心症、心悸亢進症、特に衂血止まらず、鼻閉塞に特効がある。







経穴の位置からその名前がついた内関穴を紹介させて頂きます。

位 置  腕関節前面中央の橈側、橈側手根屈筋腱と、長掌筋腱の間に大陵穴を取り、その上二寸に取る。

穴名考  内はうち、内側、裏。関はかんぬき、閉ざす、貫く。したがって、内関は内は内側、関は閉ざす。橈骨と尺骨の骨間で、両骨相接して、骨間が閉ざされている部の内側(前面)にあるものを内関という。

主治症  心臓病をつかさどる、脳充血、高血圧、貧血、精神神経症、便秘、痔疾など





 

経穴名の由来を知って鍼灸診療に役立てましょう。

 今回は、経穴名の由来を知ることで鍼灸診療の役に立つことを、循環器疾患の場合を例にあげて紹介させて頂きました。

 鍼灸治療をさせて頂く場合でも、経穴名のもつ意味を正しく理解し、さらに、位置・形・深さを知り、豊富な知識に基づいて、適度な刺激を加えることは効果をあげるために非常に大切なことだと考えます。

 そこで東洋医学研究所®グループの先生方は、黒野保三先生のご指導のもと学・術・道の練磨につとめております。安心して鍼治療を受けてください。

 次回の私のコラム担当のときは、泌尿器疾患に使用される経穴を紹介させて頂きたいと考えております。是非、楽しみにしてください。

※「高血圧に対する足三里穴刺鍼の有効性について -封筒法による臨床比較試験-」全日本鍼灸会雑誌50巻2号.185-189.2000.


文 献 

黒野保三.鍼灸医学概論〈改訂増補〉.エフエー出版.1996.
黒野保三.臨床鍼灸医学.エフエー出版.2001.
竹之内診佐夫.濱添圀弘.鍼灸医学.南山堂.1977.
日本経穴委員会.標準経穴学.医歯薬出版株式会社.1989.

投稿者: 井島鍼灸院

2012.04.21更新

今回は消化器疾患に使用される経穴について紹介させて頂きます。

  東洋医学的な治療に経穴は切っても切れないものです。私は黒野保三先生のご指導のもと、経穴について文献から調べさせて頂きました。

前回には、精神科疾患の時に使用される経穴について、その名前がどのような理由でつけられたか、漢字のなりたちから読み取ること(穴名考)により紹介させて頂きました。

 今回は、胃炎、胃潰瘍、消化不良、食欲不振、下痢、便秘などの消化器疾患によく使用される経穴として、中カン(ちゅうかん)穴、期門(きもん)穴、足三里(あしさんり)穴、腹哀(ふくあい)穴について、文献を参考に紹介させて頂きたいと思います。

意味から名前のつけられた、中カン穴は最も多く使用されます。

位 置  臍上四寸、岐骨の下四寸、臍と岐骨の中央、白線中に取る。

穴名考  中は、真中、心、中心、臓腑、正しい、等しい、平らか、成る、穿つ、仲立、当る、一致する。カンは、胃、肉、骨脂、カン(胃袋)。 したがって中カンは、中は真中、カンは胃、胃の真中に当る穴の意である。

主治症  胃疾患を主る。嚥下困難、嘔吐、食欲不振、消化不良、黄疸、肝胆疾患、心悸亢進、ノイローゼ、自律神経失調症、腹痛。



  


期門穴は十二経の一番最後にある穴の意味で名前がつけられました。

位 置  巨闕穴の外三寸五分、第六肋間内側端に取る。

穴名考 期は、会う、一昼夜、季、百年、一周り。門は、出入口、家、一族、生まれ出ずる所、万物の経由する要所。 したがって、肺経より十二経を一周りして、最後の肝経の一番最後、十二経の一番最後にある穴で肝経の募穴の意である。

主治症 肝疾患を主る。胃酸過多症、胃弱、便秘、下痢、腸疝痛、喘息、気管支炎、心悸亢進、狭心症、胸膜炎、肋間神経痛、腹直筋痙攣、糖尿病、子宮内膜症,月経不順,解熱、神経衰弱,ノイローゼ。 




足三里は消化器疾患には重要な経穴です。

位 置 脛骨粗面の外下方、脛骨体の上部で、外側顆に移行する部の骨の陥凹部より、外側に前脛骨筋を一筋隔てたところで、前脛骨筋と長指伸筋の間に取る。

穴名考 三は、数字の三、交わる、組合せる、参る。里は、村、さと、街、、道のり。したがって、気血の多く集まるところの意で、反応の強い穴・重要な穴を表す。足関節から下巨虚(小腸の合)、上巨虚(大腸の合)、足三里(胃の合)と、三番目の重要な穴の意である。

主治症 諸臓の慢性病および消化器疾患を主る。とくに脾胃の疾患、遺尿、婦人科疾患、腰痛、坐骨神経痛、脚気、半身不随、中風、脳充血、高血圧、貧血、その他万病を治すという。養生灸として広く応用されている。






最後に穴名に使われる漢字に意味のある腹哀を紹介させて頂きます。

位 置 大横穴の上三寸五分、日月穴の下一寸五分、建里穴と中カン穴の間の外三寸五分、腹直筋の外縁に取る。

穴名考 腹は、はら、臍の上下左右、内臓を包むところ、中、抱く。哀は、あわれむ、痛、傷、悲しむ、喪、愛。したがって腹哀は、腹部の臓腑の機能減退症状の主治穴の意である。また、哀は痛・傷で、腹痛および腹部傷害の主治穴の意である。

主治症 胃下垂、胃弱、慢性胃炎、腹痛、食欲不振、下痢、腸出血、便秘、顔面浮腫。 




経穴名の由来を知って鍼灸診療に役立てましょう。

 今回は、経穴名の由来を知ることで鍼灸診療の役に立つことを、消化器疾患の場合を例にあげて紹介させて頂きました。

 鍼灸治療をさせて頂く場合でも、経穴名のもつ意味を正しく理解し、さらに、位置・形・深さを知り、豊富な知識に基づいて、適度な刺激を加えることは効果をあげるために非常に大切なことだと考えます。

 そこで東洋医学研究所®グループの先生方は、黒野保三先生のご指導のもと学・術・道の練磨につとめております。安心して鍼治療を受けてください。

文 献 

 黒野保三.鍼灸医学概論〈改訂増補〉.エフエー出版.1996.
 黒野保三.臨床鍼灸医学.エフエー出版.2001.
 竹之内診佐夫.濱添圀弘.鍼灸医学.南山堂.1977.
 日本経穴委員会.標準経穴学.医歯薬出版株式会社.1989

投稿者: 井島鍼灸院

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