井島鍼灸院ブログ

2015.07.29更新

  過敏性腸症候群とは、腹痛を伴う便通異常で、排便により症状が改善し、症状の原因となりうる器質的病変あるいは内分泌異常がないことです。精神的ストレスなどによって自律神経のバランスが崩れ、下痢や便秘、腹部不快感、腹痛などの症状が現れます。
便通の状態により、便秘型、下痢型、下痢と便秘を繰り返す混合型、上記の3つに属さない分類不能型に分類されます。


診断
  診断基準は、過去3ヶ月間、月に3回以上にわたって腹痛や腹部不快感が繰り返し起こり、次の3つの項目のうち2つ以上があてはまることです。
1.排便によって症状が軽減する
2.発症時に排便頻度の変化がある
3.発症時に便形状(外観)に変化がある
また、大腸ガン、潰瘍性大腸炎、クローン病などの器質的疾患を除外することが大切です。
さらに、心理的ストレスの有無など、症状の誘因となる心理的背景が診断の助けとなります。

排便症状による分類
便秘型:硬便または兎糞状便(うさぎの糞のようなコロコロした便)25%以上あり、軟便(泥状便)または水様便が25%未満のものです。
腹痛や腹部不快感を感じ、トイレに行ってもあまり便が出ません。

下痢型:軟便または水様便が25%以上あり、硬便または兎糞状便25%未満のものです。
ちょっとした緊張がきっかけで腹痛が起き、すぐトイレに行きたく なります。下痢が1日に何回も起こり、いつ便意をもよおすか分からないため生活に支障をきたすことがあります。

混合型:硬便または兎糞状便が25%以上あり、軟便または水様便25%以上のものです。
下痢が数日続いたかと思うと、次は便秘が数日続くというように症状が交互に繰り返します。

分類不能型:便性状異常の基準が上記の3つのいずれも満たさないものです。

原因
明らかではありませんが、消化管運動や内臓知覚の異常、緊張や不安といった心理的ストレスに対する腸管の過敏反応、消化管ホルモンなどによる消化管刺激、及び食物アレルギーなどの免疫異常などが原因として推測されます。
神経質でデリケートな性格の方に比較的多く、家庭や職場での人間関係のストレス、転居や転職による環境の変化、過労や暴飲暴食などが引き金になって症状が現れます。


東洋医学研究所®グループの井島鍼灸院では、このような過敏性腸症候群に対して、全身の調整と便通の症状改善を目的とした鍼治療をさせて頂いております。

ぜひ副作用のない鍼治療を受けられることをお勧め致します。

投稿者: 井島鍼灸院

2015.07.27更新

 

円形脱毛症とは?
頭髪が部分的に抜け落ち、脱毛斑ができるものです。
一般的には10円玉くらいの脱毛斑が生じ、さらに進行すればその数を増し、形を広げ融合して頭部全体におよぶこともあります。また、眉毛、まつげ、ひげ、腋毛、陰毛、うぶ毛なども抜けることがあります。
男女比ではやや女性に多く、年齢では学童期、青年期に多く発症するといわれています。


原因は?
はっきりと分かっていませんが、自己免疫の異常、自律神経障害、内分泌異常などが原因で発症すると考えられています。この中で有力視されている自己免疫の異常とは、本来、体の免疫システムは体内に侵入してくる異物の排除をするために働くのですが、円形脱毛症では免疫システムが、毛根を異物としてとらえて攻撃することから生じます。毛根が独立した器官として分離されているために引き起こされます。
精神的なストレスや、外部環境の変化なども脱毛の誘因になります。

種類は?
単発型円形脱毛症
最も多くみられる症状で、10円玉くらいの脱毛斑が頭に1~3ヶ所できるというタイプです。脱毛は突然現れます。痛み、かゆみなどの自覚症状はありません。多くは自然治癒しますが多発型へと移行することもあります。

多発型円形脱毛症
頭のあちこちに単発型を繰り返すケースをいいます。脱毛斑が大きくなったり、いったん治っても再発を繰り返す可能性があるといわれています。

全頭脱毛症
数個発生した脱毛斑が融合して広がり、それが頭部全体に及び、頭髪がすべて抜けてしまうという症状です。

汎発性脱毛症
脱毛斑が頭部に限らず、眉毛、まつげ、腋毛、陰毛など全身におよぶものです。

蛇行状脱毛症
後頭部から側頭部の生え際に帯状の脱毛斑が生じ、生え際の線が蛇行するものです。


東洋医学研究所®グループの井島鍼灸院では、このような円形脱毛症に対して、全身の調整と局所の症状改善を目的とした鍼治療をさせて頂いております。

是非、副作用のない鍼治療を受けられることをお勧め致します。

投稿者: 井島鍼灸院

2015.07.24更新

食物アレルギーとは?
 食物アレルギーとは、食べた食物が原因となって、アレルギー症状を起こす病気です。
 多くは皮膚のかゆみ、蕁麻疹などがみられますが、時には腹痛や呼吸困難などの症状を起こすこともあります。
 また、重症の場合にはアナフィラキシー(全身で起こるアレルギー反応によるショック症状)を起こすこともあります。
 食物アレルギーは、以前乳幼児に多いとされていましたが、最近では成人でも決して少なくありません。



原因となり易い食物は?
 アレルギーを起こす食物を食物アレルゲンといいます。食物アレルゲンとして、卵、牛乳、小麦(3大アレルゲン)が知られています。この他にも大豆、肉類、魚類、甲殻類(エビ、カニなど)、野菜、果物、チョコレートなども食物アレルギーを引き起こすことがあります。
 また、そば、ピーナッツなどは、卵、牛乳、小麦に比べると、食物アレルギーの頻度は高くないものの、アナフィラキシーを起こすなど重症化しやすい食べ物ですので、十分な注意が必要です。
 そして、この食物アレルゲンは年齢によって違います。例えば小児によくみられるのは、卵や牛乳、小麦、大豆で、成人によくみられるのは、魚類、甲殻類、そば、果物などです。

症状は?
 通常、食物アレルギーの症状として最も多いのは、蕁麻疹や湿疹といった皮膚症状で、この他下痢や嘔吐、腹痛などの消化器症状、咳や呼吸困難などの呼吸器症状、口や喉の粘膜のはれ、鼻水、目のはれ、かゆみなどが現れることがあります。
 食物によるアナフィラキシーの場合は、皮膚、消化器、呼吸器症状の他、血圧低下、意識障害、不整脈などをともないます。

 ただし、食物アレルギーは正しい対応をすれば必ずしもこわいものではありません。原因を正しく理解して、必要最小限の食物アレルゲンの除去を常に心がけて、生活の質をよく保てば克服できる病気と考えられています。

 東洋医学研究所®グループの井島鍼灸院では、このような食物アレルギーに対して、専門医療機関との連携をとりながら、全身の調整と局所の症状改善を目的とした鍼治療をさせて頂いております。

 是非、副作用のない鍼治療を受けられることをお勧め致します。

投稿者: 井島鍼灸院

2015.07.21更新

目が疲れる症状のことで、病名ではありません。

  目を使う仕事をしたときに、ふつうの人では疲れないような場合でも容易に疲れたり、目が痛い、目がかすむ、まぶしい、充血する、涙が出るという目の症状や、頭が痛い、肩がこる、吐き気がするといった全身的な症状をおこします。



原因は大きく3つに分けられます。


目に異常がある場合で、屈折異常や調節異常、不等像視、不同視などがあります。

 屈折異常には、近視、遠視、乱視があります。目の疲れの原因になるのは、ものを見るときに無理に調節しないとはっきり見えない遠視と乱視です。

 近視で目が疲れることはほとんどありませんが、めがねの度があっていない場合には疲れの原因になります。
 
 調節異常の代表は老視で、ものを見るときの調節のはたらきに異常があると、目が疲れます。もっとも多いのが老視です。
 
 また、左右の目に感ずるものの大きさや形がちがう場合を、不等像視といい、両目でものを見ようとしてもうまくいかないので、目が疲れます。 とくに、左右の目の屈折の度がちがう不同視の場合には、疲れやすくなります。

 その他、目の病気 結膜炎や角膜炎、緑内障などの目自体の病気のために疲れることがあります。
   
全身状態が悪い場合で、目そのものにはなんの異常もない場合でも、全身的なからだの状態がよくないときには、目を使うと疲れやすくなります。

体には異常がない場合でも、テレビ、ワードプロセッサ、コンピュータなどの画面を長く見つづけるといった目を酷使するための眼精疲労が増えています。

 そのほか、照明や見る対象など、環境が悪いためや、神経質な人、精神的な疲労があるときにも、目が疲れます。

最近ではパソコンを使う人に多いVDT症候群が注目されています。

 最近ではOA機器が導入され、特にパソコンを仕事で使うときは、ディスプレイ像を長時間注視しますので、目が疲れる、目がかすむ、頭が痛いなどの症状を訴える人が多くなっています。このような症状はVDT症候群と呼ばれています。

 VDT症候群では、同じ姿勢を長時間連続して行うので首、腕、肩、手などの筋肉が緊張し続けます。そのため、目の症状だけでなく肩こりや、吐き気、ふるえ、胃腸不良などもみられます。

 東洋医学研究所Rグループでは、眼精疲労やVDT症候群に対して鍼治療を行い、局所の血流をより良好に保つとともに、全身の調整をさせて頂いております。

 是非、副作用のない鍼治療を受けられることをお勧め致します。

投稿者: 井島鍼灸院

2015.07.11更新

鍼灸院に来院される患者さんの中で、耳鳴りを主訴として来院される方は少ないのですが、健康チェック表をつけて頂くと、多くの方が耳鳴りを感じておられることがわかります。

鍼治療の効果に関しては、とにかく鳴り初めからの期間が重要である印象があります。

耳鳴りの種類や、患者さんの疲れ・ストレスの状況などによって変化すると思いますが、とにかく鳴り始めてすぐでしたら、かなりの確率で止まると思います。

何年も鳴り続けている方でも、軽くなったり、止まることもありますが、どうしても確率が下がる傾向にあると思います。どんな疾患でもそうですが、なるべく早期の受診をお勧め致します。

耳鳴りとは外界から音が耳に入っていないのに、音を感じることをいいます。

多くは耳の病気と一緒におこりますが、このほか全身的な病気が原因など、心理的な要因が耳鳴りに影響していることもあります。

分類としては3つに分けられます。
1.生理的(無響室性)耳鳴りです。健康な方にも感じるものです。例えば、防音室や無音室などに入った時や夜に周囲が静かな時などに「シーン」となることで、聴覚の異常ではありません。

2.自覚的耳鳴りです。鼓膜などの中耳に異常がないにもかかわらず、特定の音色の音がうるさく片側の耳か両耳で時々、または続けて鳴ります。耳鳴りを訴える人のほとんどがこのタイプです。

3.他覚的耳鳴りです。まれに口のまわりの筋肉や耳の中の骨、筋の収縮音、中耳の貯留液の動く音、血管の雑音などを耳鳴りとして感じることです。

最も多く見られる自覚的耳鳴りの場合、どのような理由で耳鳴りが起こるかその仕組みについてはまだよくわかっていません。

自覚的耳鳴りの原因としては、全身的な疾患や薬の副作用、ストレスや疲労でおこることもあり分類としては、3つに分けられます。

1.感音声耳鳴りです。内耳、聴神経、聴覚中枢(脳幹、大脳皮質)に障害があるものをいいます。例えば、内耳炎、メニエール病、老人性難聴、突発性難聴、騒音性難聴、聴神経腫瘍などです。また、ストレスプトマイシン、シンプラチンなどの抗がん剤などの薬物は、内耳を犯し耳鳴りをおこします。

2.全身的疾患です。低血圧や高血圧など循環器系の病気や血液、リンパ系動脈硬化や糖尿病さらに脳神経系の疾患に伴って耳鳴りがあらわれることがあります。

3.ストレスです。心身のストレスによって耳鳴りがおきたり、増殖して感じられることがあります。生理的耳鳴りの原因は無音状態により鼓膜が緊張しておこることです。他覚的耳鳴りの原因は耳の周囲の不調(顎関節症や顎の筋肉の腫れなど)によるものです。

耳鳴りの大きさや高低の現れかたや持続の程度など、人によってさまざまです。

持続的に聞こえる人もいれば、静かな場所や就寝時のみ聞こえる人もいます。低音の耳鳴りは外耳や中耳に原因があり、高音の耳鳴りは内耳や聴神経の障害に原因があるとされています。

しかし、必ずしもそうとはいえません。生活のアドバイスとして、耳鳴りに心理的な要因が関係している場合は心身のリラックスが軽減に役立ちます。

副作用のない鍼治療を、なるべく早い時期に受けられることをお勧め致します。

投稿者: 井島鍼灸院

2015.07.08更新

肩こりについて

一般的に肩こりは中年以降の女性に多いのですが、原疾患によって若年層から高齢者までさまざまな症例があり、最近では小学生・中学生の肩こりも多く報告されています。

肩こりには、スポーツ、書き物など誘因のはっきりした急性のものと、誘因のはっきりしない慢性のものとに分けられ、さらにこの中で原因疾患の認められる症候性肩こりと、原因疾患のはっきりしない本態性肩こりに大別されます。

肩こりの原因として整形外科的な原因疾患の代表的なものとしては頚椎疾患(変形性頚椎症、頚椎ヘルニア、後縦靭帯骨化症など)、肩関節疾患(五十肩、肩関節不安定症など)、上腕神経叢部の疾患(胸郭出口症候群など)が考えられます。
また、以前の調査によると、鍼灸院に来院される患者さんの約7割が、時々または常に肩こりがあると回答されていました。

 

整形外科領域以外での肩こりの原因疾患

整形外科領域以外での肩こりの原因疾患としては、下記のように原因が考えられます。

内科疾患...狭心症、高血圧、消化器疾患など
産婦人科的疾患...更年期障害など女性ホルモン減少など
精神科的疾患...うつ状態、神経症など
眼科的疾患...眼精疲労を生じるさまざまな疾患
脳神経外科的疾患...脳腫瘍、慢性硬膜下血腫
歯科口腔外科...咬合不全


さらに一度肩こりになると、筋緊張と疼痛の悪循環となり症状が強くなり、治りにくいものとなってしまうため、何をやってもだめだと治療をあきらめてしまっている方も多くみえるようです。
しかし、十分な問診と理学所見の検討をすることで原因を正確にとらえ、その原因を取り除くとともに、鍼治療により血行の改善、精神的不安の除去をはかり悪循環をくい止め、生活習慣の改善や適切な運動療法を加えることで肩こりが治る方も多くみえます。
是非一度、鍼治療を試してみてください。

 

肩こり予防のワンポイントアドバイス

 肩こりを予防するためには、良い姿勢を保つこと、長時間同じ姿勢をとり続けないこと、適度な運動をすること、ストレスを減らすこと、冷やさないことなどが重要であると考えられています。

良い姿勢を保つ
立っているときや、パソコン作業をしているときは、知らないうちに猫背になって、あごを突き出していることがあります。このような姿勢は、首や肩に負担が集中して疲労しやすいので、時々自分の姿勢をチェックして背筋を伸ばし、軽くあごを引いた姿勢をとりましょう。

長時間同じ姿勢をとり続けない
いくら良い姿勢でも、長時間同じ姿勢を続けていれば、筋肉が疲労して首や肩など痛みがでてきます。座って作業をしているときは、30分~1時間に1回は休憩をとって、背伸びをする、立ち上がる、周囲を歩くなどを行って血流を良くしましょう。

適度な運動
ストレッチは仕事の休憩時間など、ちょっとした時間に行い肩こりの予防・解消に役立ててください。ポイントは、勢いをつけず、ゆっくりと行うことです。また、痛みのない程度で、ひとつの動作を40秒位を目安に、毎日少しずつ行うことが重要です。

頚のストレッチの例
1.首を左右交互にゆっくりと倒していきます。2.首をゆっくり前に倒します。3.首をゆっくり回しましょう。

肩のストレッチの例
1.両肩を軽く上げ、リラックスしてストンと落とします。2.腕を前に伸ばします。伸ばした腕を反対の腕で胸の方に引きつけます。3.腕を上へ上げます。片方の手で肘をつかみます。つかんだ手で顔のほうに引き寄せます。

投稿者: 井島鍼灸院

2015.07.06更新

腰痛について
鍼灸院を来院される患者さんの中で、腰痛を主訴とする方は非常に多く、また、治療を受けていない方の中にも、腰痛を感じながら治療をあきらめてしまっている方も多いようです。

腰痛に対する鍼治療は、その原因の鑑別を正確に行った上で、適確な刺激が加えられれば、かなりの効果が期待できることが報告されています。
そこで、東洋医学研究所グループの一員であり、(公社)生体制御学会研究部疼痛疾患班の班長である河瀬美之先生が、東洋医学研究所のホームページに掲載されているコラム(6月5日号)で、どんなタイプの腰痛なのかを見分ける方法をわかりやすく説明されています。
私も疼痛疾患班に参加させて頂き、徒手検査法や解剖学的な知識、ポイントを絞った問診の仕方などを勉強させて頂いたおかげで、筋性、ヘルニア、椎間関節、椎間板性、その他(内臓性や心因性)、それらの複合型などのタイプ分けができるようになりました。
その上で、腰痛の既往歴や、そのときの身体の調子、生活習慣や仕事の状況、よく動かれる方かどうかなどの情報を考慮し、適切な鍼治療を行うとともに、その患者さんにあった生活指導を行うことが重要であると考えます。
是非一度、鍼治療を試してみてください。

腰痛とは?
腰は、体重を支えるのに最も大きな役割を受け持ち、体を曲げ伸ばしするとき、物を持つときに、いちばん負担の加わるところです。
このために、人は腰部に弱点を持つようになり、約80%の人が一生に一度は腰痛を経験するといわれています。
一般に、腰の骨や周囲の筋肉あたりに痛みがあることを、広い意味で腰痛症といいます。
腰痛症の原因は、①背骨やその周囲の筋肉などの病気に由来するもの、②内臓の病気に由来するもの、③神経の病気に由来するもの、④血管の病気に由来するもの、⑤心因性由来のものなど多様に分類されます。
(注意:寝ていても痛い、横になって眠れない、発熱がある、神経麻痺があるなどの腰痛は、重篤な疾患が疑われますので、すぐに、専門の医療機関を受診して下さい。)

最もよくみられる腰痛症は、やはり整形外科的な原因によるもので、①に分類されるものです。これは鍼治療の適応症でありますので以下に紹介します。


整形外科的な原因による腰痛症の種類
①筋性腰痛 いわゆる「ぎっくり腰」
症状 腰部に痛みがあり、内臓疾患でもなく、レントゲン写真を撮っても異常が見られないものの総称です。
前にかがんだり、急に立ち上がろうとした時に激痛が走るなどが一般的な症状です。
原因 長時間同じ姿勢や無理な姿勢を続けた後などに、また、不用意に体をひねった時、重いものを中腰で持ち上げた時、前傾姿勢をとった時などに起こりやすくなります。

②椎間板性腰痛
症状 鈍いような重いような違和感が、腰の周辺に出てきます。レントゲン像で「骨と骨の間がせまくなっている」と専門医より説明を受けた人はこれにあたります。
原因 椎間板が年齢と共に硬くなり、それがすりへって薄くなったり、変形を起こして痛みが出る腰痛です。椎間板の変形により、腰の部分が不安定になってくるため、これを支えるための筋肉に慢性疲労が起こって痛みが出てきます。

③腰椎椎間板ヘルニア
症状 腰から足先にかけてしびれや痛み、筋力の低下など。腰を曲げないと痛みで立っていられないほどの腰痛と下肢の痛みがあります。
原因 椎間板の亀裂から、髄核(椎間板の中心部にある)が押し出され、神経を圧迫した結果起こるものです。

④腰部脊柱管狭窄症
症状 腰痛の他、立っていたり歩いていると、脚がしだいにしびれてくる、脚全体が痛むなどの症状が起こり歩けなくなります。しかし、腰を丸くして休憩すると症状が消え、歩くことができるようになります(間欠跛行)。また、排尿障害を招くこともあります。
原因 腰椎の荷重・運動負荷による加齢変化として、椎間板の変形膨隆、椎体の骨棘形成、椎間関節の関節症性肥大、黄色靭帯の肥厚により脊柱管が狭くなり、中の神経が締め付けられます。
立っていたり歩いていると、神経はさらに締め付けられ、神経自体に循環障害が起こり、脚のしびれや脱力感が起こるといわれています。

その他に、腰椎分離症・すべり症、変形性腰椎症、坐骨神経痛などがあります。


妊婦の方の腰痛に対するアドバイス
最近、妊婦の方から腰痛に鍼治療はどうかという質問を受けました。
副作用のない鍼治療は、妊婦の方には特に有効な治療法であると思います。
過去に多くの方が鍼治療を受けられ、妊娠週数にあった治療をさせていただけますので安心して治療を受けて下さい。
妊娠半ばになると、からだのバランスをとるためにおなかを突き出したり、そり身の姿勢をとるので、腰や背中の筋肉に負担がかかって痛みがちになりますので、早めの治療をお勧め致します。


同じ姿勢が原因となる慢性的な腰痛にアドバイス
腰痛に関する生活習慣の注意事項はいろいろあると思いますが、過去の患者さんの中で印象にのこっている症例があります。

その方は、長くピアノの先生をされていたのですが、生徒さんに教える時にいつも同じ側に座って頂いていたそうです。
いつも同じ側に身体をひねるため、慢性的な腰痛になり大変辛い思いをされました。
そこで、お弟子さんには必ず生徒さんを両側に交互に座らせるよう指導しておられました。
このことはいろいろな場面での教訓になると思います。
仕事の時や家でテレビを見るときなどいつも同じ方向に身体をひねっていないか一度確認してみて下さい。

投稿者: 井島鍼灸院

2015.07.01更新

東洋医学研究所のホームページでは、東洋医学研究所グループの先生方が順番にコラムを担当して頂いています。
今回は、インフルエンザワクチンについて ー免疫力を考えるー と題して東洋医学研究所®グループ海沼鍼灸院の
海沼英祐先生のお話を紹介させて頂きます。


インフルエンザワクチンについて
      ―免疫力を考える―

      東洋医学研究所Ⓡグループ海沼鍼灸院
                         院長 海沼英祐

○はじめに
 インフルエンザは、毎年流行して集団感染をひきおこします。厚生労働省ホームページのインフルエンザQ&Aでは、「インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。38℃ 以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛等全身の症状が突然現れます。併せて普通の風邪と同じように、のどの痛み、鼻汁、咳等の症状も見られます。お子様ではまれに急性脳症を、御高齢の方や免疫力の低下している方では肺炎を伴う等、重症になることがあります。」と説明されています。
 近年では、高齢者や乳幼児、妊婦、年齢性別を問わずインフルエンザに罹患すると重篤な合併症や死亡する危険性が増加する人を中心に、インフルエンザ予防ワクチン接種を医療機関でさかんに勧めるようになりました。
 今回は、インフルエンザワクチンを調べることから、免疫力について考えてみたいと思います。

○ インフルエンザワクチンとは何か?
 現在使用されているインフルエンザワクチンは、ワクチン製造用のインフルエンザウイルスを発育鶏卵に接種して増殖させ、その後ウイルスを薬剤処理して不活化(体内に入っても病気が発症しない状態)したものでHAワクチンと呼ばれています。
 インフルエンザワクチンは、インフルエンザウイルスの感染や発症を完全には防ぐことはできません。ある程度の発病を阻止する効果があり、たとえかかっても症状を重くなることを阻止する効果があります。

○ インフルエンザワクチンの問題点
 インフルエンザワクチンには、問題点もいくつかあります
① ワクチン接種を受けてもインフルエンザに罹患する場合があります。この場合では患者はウイルスを外部に排泄し感染源となります。
② インフルエンザワクチンは、次のシーズンの流行ウイルスを的確に予想して、この流行予測に基づいて適切な抗原性を持つウイルスをワクチン株として選択していかねば効果が期待できません。つまり、流行するウイルスに対応したワクチンでないと、予防接種としての役割を果たさないということになります。
③ 一般に不活化ワクチンによって得られる免疫は、時間経過とともに低下していきます。インフルエンザワクチンによる有効な防御免疫の持続時間は3ヶ月程度と短いため、毎年シーズン前に接種を繰り返す必要があります。
④ 現行のインフルエンザワクチンは皮下接種されています。しかし、不活化ワクチンの皮下接種では、インフルエンザウイルスの感染防御に中心的役割を果たすと考えられる気道の粘膜免疫や、回復過程に重要であると考えられる細胞性免疫がほとんど誘導されません。これは、インフルエンザウイルスの感染そのものを防御するという面では大きな短所であると考えられます。

○おわりに
 今回は、毎年流行するインフルエンザに対して有効な予防対策であるインフルエンザワクチンについて調べてみました。インフルエンザワクチン接種による効果は、世界各国で認められています。しかしながら、ワクチン接種したにもかかわらずインフルエンザを発病する人や症状が重症化する人も存在します。
 東京都の福祉保健局が示したインフルエンザ対策ポイントとして
①こまめな手洗い
②休養・栄養・水分補給
③咳エチケット
④適度な室内加湿・換気
⑤ワクチンによる予防接種
の5つがあげられています。
 しかし、ここにもうひとつ免疫力が最大限に発揮されるような体作りである「体調管理」を対策ポイントに加えていただきたいと考えます。
 インフルエンザウイルスは、体内に入れば必ず発病するものではありません。休養や栄養補給をはじめ、体調管理を十分に行うことにより体の代謝を上げて免疫力の高い状態に維持することで、インフルエンザウイルスが体内に入っても自己免疫力でウイルスを駆逐することが可能です。また、ワクチン接種をおこなった人も体調管理に注意することによって、さらに発病や症状悪化の阻止につながります。以上のことから、インフルエンザ対策ポイントとして「体調管理」を加えた6つのポイントを注意していただきたいと考えます。
 ここで、体調管理に鍼治療を提案させていただきたいと思います。
 東洋医学研究所の黒野保三所長は、鍼治療による体調管理を行うと免疫力が増強することについて研究され、いくつもの研究論文を書かれました。黒野先生の生体制御療法により、NK細胞の活性化や免疫力が向上することが報告されています。鍼治療による体調管理で得られた元気な体は、強い免疫細胞を産生し、ウイルスなどの侵入時には素早い免疫系の対応を可能にします。そうした元気な体作りを行いながら、他のインフルエンザ対策ポイントを実行することで、より質の高いインフルエンザ対策が行えます。さらに、インフルエンザの流行シーズンだけでなく、日頃から鍼治療による健康管理を行うことは元気な体を作るのにとても有効です。
 ぜひ生体制御療法による鍼治療を健康管理に活用して下さい。

投稿者: 井島鍼灸院

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