井島鍼灸院ブログ

2012.10.30更新

10月28日(日)に、生体制御学会研究部の情報評価班と、疼痛疾患班に参加させて頂きました。

情報評価班では、胃電図と心電図を使った、鍼刺激による自律神経反応の研究のお手伝いをさせていただきました。

疼痛疾患班では「仙腸関節障害と腰椎疾患を鑑別できる圧痛点の検討」ということで、整形外科63巻12号の記事を参考に説明をして頂いたのち、実際に参加者の体で圧痛点を確認しました。

腰やおしり、足が痛くなる原因の一つに、仙腸関節の問題が考えられます。
 



おしりにある特定の4つのポイントに圧痛がある場合は、仙腸関節に異常がある可能性が高いということでした。

腰痛の患者さんは多く来院されますが、それぞれ様々な病態があり、違った治療経過をたどります。

その状態をより正確に判断するためには、いろいろな情報が必要です。

その内の一つとして大変参考になりました。

今後も地道な勉強を積み重ねていきたいと思います。

 
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投稿者: 井島鍼灸院

2012.10.29更新


鍼灸院と病院の違いをその特徴から簡単に説明させて頂きます。

鍼灸院の特徴は、身体が本来もつ自然治癒力を回復・増進させることを目的としています。

待ち時間が少なく、副作用がない、病院で治らなかった症状も回復できる可能性があり、未病を予防できます。

病院で病気と診断されなくても症状や痛みがあれば診療を行います。

一方、病院の特徴は、検査、局所療法、投薬が中心となります。

内科、外科、整形外科など、専門に応じて様々な科に分かれています。

基本的には検査をし、病気と診断して初めて治療を行います。


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投稿者: 井島鍼灸院

2012.10.28更新

国家資格とは、国の法律に基づいて、与えられる資格のことです。

法律によって、資格取得者のみに 特定の職業に従事すると証明される資格です。

1993年より、はり師・きゅう師・あん摩・マッサージ、指圧師は厚生労働大臣によって免許が与えられる国家資格になりました。

東洋医学研究所®グループの先生方は、全員国家資格を取得しています。


民間資格の場合、法規制がないので、業界によっては一定の能力担保がされていると認知されている資格から、社会的な評価のない資格まで存在します。

整体、カイロ、一部のマッサージ店スタッフなども民間資格にあてはまります。 


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投稿者: 井島鍼灸院

2012.10.27更新

師匠の黒野保三先生が、筋膜上圧刺激による鍼治療を施されている動画です。


           腰の治療


       肩まわりの治療


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投稿者: 井島鍼灸院

2012.10.26更新

東洋医学研究所の黒野保三先生には、毎月1回健康しんぶんを発刊して頂いています。

その中で福田裕康先生が担当されている「シリーズ東洋医学」を紹介させて頂きます。

今回は平成24年10月1日に発刊された第17刊健康しんぶんから、「脈状診について」です。

鍼灸医学の診察法は望、聞、問、切の四種類に大別され、これらをまとめて「四診法」と呼んでいます。

今回は切(切診)に分類される脈診の中の「脈状診」について考えていきます。

人の脈を触れたときに、これはいい状態である、あるいは悪い状態であるということを知るためにはどうしたらいいのでしょうか?

それには基準が必要です。

そこで「浮、沈、滑、ショク(渋る)、数、遅」で表す六祖脈が大きな役割を果たしてくれます。

この六つの言葉の組み合わせで表わされる脈は、脈が打っている位置、脈の流れ方、脈のテンポを捉えています。そして、この情報が体の状態を教えてくれるのです。

しかしながら、この六つの脈の状態でさえ明確に捉えるためには、相当修練が必要です。

もっと特徴を明らかに視ることができれば診療に役立つことは明らかです。

この「脈状診」の重要性については、東洋医学研究所所長黒野保三先生がいち早く気付かれ、昭和56・57 年の社団法人全日本
鍼灸学会学術大会において「脈波の分析と東洋医学との対応」と題して報告されました。

そして、当時では最高級の計測機器を使い、周波数という概念を用いて、六つの脈を客観的に表すことに成功しました。

この周波数やその波形という考え方は、人の声に例えると理解しやすいと思います。

例えば高い声の人は周波数が早く、低い声の人は周波数が遅いのです。

さらにその周波の波形の変化によって、声の高い低いだけではなく声の質まで分かるのです。

そして、声が高い人、声が低い人というそれぞれ個人の特徴をもつ人たちが風邪などをひいたら声が変わります。

それは、波形によってもあらわれるわけです。

まさに、脈状診では、本来もっている状態と、そして今起こっている状態をも把握できることから、治療の予後をも推定できる診察法となるのです。

この研究結果は、現在でも多くの臨床家の診断・治療に対する礎になっており、患者さんに還元されているのです。


 
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投稿者: 井島鍼灸院

2012.10.25更新

東洋医学研究所の黒野保三先生には、毎月1回健康しんぶんを発刊して頂いています。

その中で福田裕康先生が担当されている「シリーズ東洋医学」を紹介させて頂きます。

今回は平成24年9月1日に発刊された第16刊健康しんぶんから、「四診について(2)」です。

鍼灸医学の診察法は望、聞、問、切の四種類に大別され、これらをまとめて「四診法」と呼んでいます。

今回は、その中の問(問診)、切(切診)についてみていきます。

「問診」は西洋医学と同じく患者への質問によって自覚症状を聞き出すものですが、鍼灸医学独自の考え方に基づいているため、質問内容は西洋医学の質問項目以外に鍼灸医学に独特な項目も質問していきます。

例えば、今どういう状態であるのかを質問するわけですが、それが病気によってでたものであるのか、もともとのその人の性質であるのか、またはこの性質の持ち主であればこの状態が患者にとってどういう影響をあたえるのかなど、その患者一人一人を診ていくことになります。

つまり、西洋医学でいえば同じ病名がでるような内容であっても、鍼灸医学的にみると同じではありません。その上で次に説明する「切診」をもって確認しながら状態を確定していかなければいけません。

「切診」とは鍼灸師が患者に対して直接手を触れて診察する方法のことで、代表的なものに「脈診」「腹診」「背診」「切経」があります。

「脈診」は鍼灸医学の診察法の中で最も重要で、これは今まで説明してきた人の生命現象の源とされる気血をはじめ、陰陽・虚実の状態を直接認知するための方法です。

「脈診」を大別すると「脈状診」と「脈差診」に分けられます。

この「脈診」については、東洋医学研究所所長黒野保三先生が過去50年にわたって研究され、「脈診」の中でも現代において使えるものと使えないものに分類しました。

そして、「脈状診」には重要な情報が示されていることを証明されてきました。

この「脈状診」については、次回に詳しくとりあげます。

一方、腹診は腹部の触診(触れることによる診察)、背診は背中の触診、切経は気の通り道とされる経絡や経穴への触診をそれぞれ指しています。

いずれにしても、血液検査などの数値データとは違いますので、的確な判断がとれるまでには、良い師匠のもとでの訓練が必要であることは言うまでもありません。

しかしながら、訓練された先生の診察は、その瞬間の情報として的確であることに疑う余地はありません。


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投稿者: 井島鍼灸院

2012.10.24更新

東洋医学研究所の黒野保三先生には、毎月1回健康しんぶんを発刊して頂いています。

その中で福田裕康先生が担当されている「シリーズ東洋医学」を紹介させて頂きます。

今回は平成24年8月1日に発刊された第15刊健康しんぶんから、「四診について」です。

鍼灸医学の診察法は望、聞、問、切の四種類に大別され、これらをまとめて「四診法」と呼んでいます。

鍼灸医学が生まれた時代は診察のための器具や機器などがなかったため、五感によって診断、治療をおこなっていたと考えられます。

これは、血液検査などの客観的な検査結果とは違いますが、日々もしくは時々刻々と変わる変化をとらえるためには有効な診断方法であります。

今回は、その中の望診、聞診についてみていきます。

まず「望診」です。望とはのぞんで見るという意味で顔色や皮膚の色調、目や髪や爪の状態、姿勢や行動の様子などを観察します。特にこの望診が重要であり、訓練を積み重ねていくと本当に一目するだけでおおよその身体の状態を推測できるようになります。

鍼灸医学の特徴は一般的なすべての人に比べてどういう位置にいる(検査値でいう正常値など)ということではなく、その人の状態を日々比べながらみているため、ほんの少しの変化でも見落とす危険性が低くなるのです。

次に「聞診」です。これは耳で聞くことによる診察ですが、西洋医学のように聴診器を用いることはなく、直接耳に聞こえる兆候を対象としています。

具体的には、声の大小、ひびき、呼吸音などです。

また、腹部に触れたときに見られる腹部が鳴る様子や胃の中の水がチャプチャプと音を立てる様子などを観察します。

さらに、これには臭いも含まれます。体臭や口臭なども重要な情報になります。

例えば、胃腸が悪いときなどに口臭がひどくなることなど特徴的なこともありますが、体質からくる臭いと病的な臭いの変化もあるわけです。

このように、まず患者さんと話す前に、状況を判断しなければなりません。

いろいろな状況が病気によって出たものであるのか、もともとの体質であるのか、またはこの体質の持ち主であればこの状況が患者さんにとってどういう影響をあたえるのかなどです。

つまり、同じ病名がつくような内容であっても、鍼灸医学的にみると違いが出てきます。



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投稿者: 井島鍼灸院

2012.10.23更新

東洋医学研究所の黒野保三先生には、毎月1回健康しんぶんを発刊して頂いています。

その中で福田裕康先生が担当されている「シリーズ東洋医学」を紹介させて頂きます。

今回は平成24年7月1日に発刊された第14刊健康しんぶんから、「病因について」です。

病気になる原因は何でしょうか?

今回は健康な状態から不調を招く要因を考えてみます。

鍼灸医学では、その要因を病因といい、それは外側から、もしくは内側からの邪気(ストレス)が加わった状態をいいます。

外側から加わる邪気は「外因」といわれ、風、雨、寒、暑、湿、燥といわれる六種類があげられます。

これはいずれも自然界の気象要素であり、本来は生命を育むためにとても大事なものですが、暑すぎたり寒すぎたり、あるいは冷夏や暖冬といった異常気象が起きた場合は、人の適応能力を超えてしまい、これらの外因が病気の原因となってしまうのです。

また、異常気象でなくても、人の抵抗力が落ちているときには、わずかな外因が病気を引き起こすきっかけとなります。

この考えは現代の気象学にも活かされており、気象の変化によって発症したり症状が悪化する病気を「気象病」と呼び、リウマチ疾患、アレルギー性疾患、神経痛などをその代表として挙げています。

一方、内側から引き起こされる邪気は「内因」といわれ喜、怒、憂、思、悲、恐、驚といった七種類の感情の変動で、これらの感情は外界の物事に対する自然な情緒であって、本来なら病気の原因にはなりません。

しかし、強い精神的な刺激や長期間の刺激によって自分のもっている許容範囲を超えてしまうとやはり病気になるわけです。

内因については食べることや休息の質もあげられることから、生活習慣の重要性を説いております。

しかしながら、これらを調節する体の仕組みは未だ解明されておりませんが、体の中の代表的な調節システムである自律神経は、これらの病因に対する体内の制御の根本をなしていると考えられます。

その証拠に、同じ刺激を受けても体に起きる反応は同じではありません。

つまり病因だけでは病気を一律に判断することはできません。

ここには日頃の生活習慣にともなった生体の調整力の強さが関係しており、そのため体を制御する仕組みを活性化する生活が必要であります。

またその仕組みを用いた治療法も必要となるわけです。

東洋医学研究所は、自律神経の調整を鍼刺激で行うことを研究し、国際的に発信してきました。



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投稿者: 井島鍼灸院

2012.10.22更新

東洋医学研究所の黒野保三先生には、毎月1回健康しんぶんを発刊して頂いています。

その中で福田裕康先生が担当されている「シリーズ東洋医学」を紹介させて頂きます。

今回は平成24年6月1日に発刊された第13刊健康しんぶんから、「気血について」です。


今回は気血について考えてみます。

気と血は一対のものとしてとらえられ、鍼灸医学では気についての考え方が重要な位置付けをしています。要するに、気は生まれる前の先天の気と、生まれてのちの後天の気によって生命の根元をなしております。

血は現代では栄養素と考えて頂くと解りやすいと思います。したがって、気と血は生命を営むための基本となっており、両要素のバランスが健康の元であるといっても過言ではありません。

東洋医学研究所黒野保三所長の著書「長生き健康鍼」の中には、『中国の戦国時代の思想家である荘子が「人の生まるるや気のあつまるなり。

あつまれば則ち生となり、散づれば則ち死す」と気が生命現象の根源であることを説き、生まれながら気を受け、やがて食物などの外部からの気をもらい、相互に働いて成長に寄与し、生命システムをなしていると考えます。』と表されています。

生命システムとは、呼吸・循環・消化・排泄・新陳代謝・免疫などの人として生活していく基本的な機能であります。

そして、その生命システムが各々勝手に働くのではなく、上手に協調させるのが気の役割と考えられます。また、気血は古来から「神(精神)は気血の性となす」と表され、精神活動に深く関与していると言われていることからも、体内の指令系に影響を与えて
いたと考えることは自然の成り行きと思われます。

それでは、気と血はどのような関係にあるのでしょう?

これは指令と実行の関係であります。気によって血を必要な場所に必要な量を速やかに送り、その臓器を養ったり動きを調整したりするわけです。

その気と血の関連性がより分かる方法として、気を元気、宗気、営気、衛気と分類しております。

元気は本来の気、いわゆる先天の気であり、指令の基であります。

その中に宗気といわれる外界から取り入れる空気、営気といわれる栄養素、衛気といわれる外界から守る免疫系の総称があり、このように考えると現代の科学の中でも気という概念ははずすことができないことが分かります。

これらのことについても、現代科学の発展とともに理解が変わってくることも尊重すべきことであります。



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投稿者: 井島鍼灸院

2012.10.20更新

東洋医学研究所の黒野保三先生には、毎月1回健康しんぶんを発刊して頂いています。

その中で福田裕康先生が担当されている「シリーズ東洋医学」を紹介させて頂きます。

今回は平成24年5月1日に発刊された第12刊健康しんぶんから、「五行について」です。

東洋で発展してきた鍼灸医学は、東洋哲学ならびに東洋の自然思想の基本的考え方である「陰陽」「虚実」「五行」が、ベースになっております。

今回はこの中で、「五行」について考えていきます。

まず結論になりますが、この五行は陰陽、虚実の概念とは異なり、受け入れ難いものになっております。

東洋医学研究所黒野保三所長の著書「長生き健康鍼」の中での『中国思想の考え方では、太極から陰陽が生じ、さらにその陰陽から自然界をかたち作る「五行」、つまり、木、火、土、金、水と云う流れが生じるとされております。

そして、その五行は良い循環として相生関係があり、一つ先を抑制するものとして相剋関係があります。

具体的には木が火を生ずるという関係が相生関係(母子関係)、木が土を剋するという関係が相剋関係となるわけです。この五行説は自然の営みを説明する方便として広く活用され、鍼灸医学においては、内臓や感覚器官、経絡、食物などを五つに振り分けた「五行の色体表」が考案されました。』と表されています。

では、この五行の色体表が本当に使えるのでしょうか。実際に東洋医学研究所でおこなった研究では、五行の色体表の中で検討しやすい五味(酸・苦・甘・辛・鹹)、五志(怒・喜・思・憂・恐)、五労(久進・久視・久坐・久臥・久立)との関連を調べました。

五行の例えから考えれば、酸っぱいものが好きな人は怒りやすく、動きたがるとなるはずですが、残念ながらそのような関連は認められませんでした。

もちろんこれだけで五行説を否定することはできませんが、今後さらに精度の高い研究を行って五行の色体表の有用性を検討していく必要があることは確かです。

そこでもう一度、五行がでてきた時代背景をみてみますと、五行説のルーツは殷時代から周時代にかけての政治哲学と言われる「五常」にあるといわれています。

本来は国を治める規範の一つを指したものですが、戦国時代末期に易と結びつき、五行として哲学的に解釈されるようになりました。

それが鍼灸医学にも取り入れられるようになりましたが、政治哲学から発想されたため、医学としては無理なこじつけがあったと言わなければなりません。

したがって鍼灸医学の古典文献を検証して正しい学問にしていく必要性が生じてきました。



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投稿者: 井島鍼灸院

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