東洋医学研究所のホームページでは、東洋医学研究所グループの先生方が順番にコラムを担当して頂いています。
今回は、「知っていましたか? 鍼が糖尿病に効果的なこと」と題して東洋医学研究所®グループ 二葉鍼灸院の山田 篤先生のお話を紹介させて頂きます。
知っていましたか?
鍼が糖尿病に効果的なこと
東洋医学研究所®グループ 二葉鍼灸院
院長 山田 篤
○ 糖尿病でお悩みの方、今がチャンスです
東洋医学研究所®、東洋医学研究所®グループでは、只今、糖尿病治療モニター(治療費半額)を募集中で、治療を受けられた方から好評を得ています。
モニターの条件は以下の3つです。
①糖尿病と診断された方、もしくは病院で血糖値が高いと言われた方。
②週2回、6ヵ月以上継続して治療ができる方。
③病院の血液検査などのデータの提供にご協力頂ける方。
何故、私たちはこのような募集をしているのでしょうか。
それは、私たちはこれまでの研究や臨床において、血糖コントロールや糖尿病からくると思われる症状が鍼治療で改善できる、または手助けになる事を経験しています。
しかし同時に、鍼治療が糖尿病に効果的で楽になる、という世間の認知度がとても低いと感じているため、少しでも認知を広めて、皆様のお役に立ちたいという想いからです。
○ 東洋医学研究所®における糖尿病に対する鍼治療の歴史
1980年代、東洋医学研究所®黒野保三所長は、これまでの臨床において糖尿病患者さんの血糖コントロールや症状の改善に鍼治療が効果的だと感じていました。
この当時にも糖尿病に対する鍼灸の研究はありましたが、経過を客観的に観察した報告はほとんどありませんでした。
そこで、糖尿病患者さんの空腹時血糖値、ヘモグロビンA 1 c( H b A 1 c) などの検査数値の減少や、自覚症状が徐々に軽減した症例報告「糖尿病に対する鍼治療の症例報告1) (2) 」を1983・19 85年に(社)全日本鍼灸学会に報告しています。
この後も、両足がつるなどの糖尿病からくると思われる症状、インスリン療法による低血糖、手術後の血糖コントロール、血糖降下薬で改善し薬をやめたが食事療法が不十分であったために再び糖尿病からくると思われる症状の悪化、長年各種療法を行なっていても糖尿病が改善されない、等々の症例に対して鍼治療が効果的であることを報告しています。
また、全日本鍼灸学会学術大会や月1回行われている東洋医学研究所Ⓡの症例検討会でも、糖尿病患者さんに対する症例報告や症例集積を報告しています。
動物を使った研究では、1型糖尿病といわれているストレプトゾトシン糖尿病ラットに対する鍼治療の効果を、糖尿病群と糖尿病ラットに鍼治療を週2 回施した群(鍼治療群)とを対象に、空腹時血糖値及び体重の変化を検討したところ、鍼治療群は糖尿病群に比べ、空腹時血糖値の低下や体重増加を促進することが認められました。
○ 血糖コントロールや症状改善をより楽にするために
現在、糖尿病治療モニターを募集していますが、糖尿病治療は日々進歩しているのに、あえて鍼治療で血糖コントロールをする必要性が感じられない、というご意見も聞きます。
私たちの考えとしては
①鍼治療でサポートすることにより、他の療法の強度が軽減できる。
②鍼治療で血糖コントロールや症状が改善されることにより、日常生活の質が向上する。
③日常生活の質が向上することで、食事療法や運動療法をより前向きに行えるようになる。
つまり、鍼治療でより楽に糖尿病と付き合えるようになる、日々進歩する治療と合わせるとより効果的に改善できる、と考えています。
現在、糖尿病は一生治らない疾患であると言われており、糖尿病とうまく付き合う必要があります。しかし、その付き合いが辛くなる時もあるかと思います。その付き合いが、鍼治療を加えることで副作用もなく今までよりも楽にできるようになる、こんな良いことはないと私たちは考えています。
この機会ですので、是非、糖尿病治療モニターをご利用され、健康で明るく長生きするために、鍼治療でより楽しく生活してみませんか。