泣いてしまう、怖がってしまうお子さんに対して心がけていること
鍼灸院にはじめて来院されるときは、敏感なお子さんがどうしても怖がってしまうことがあります。
病院での予防接種や、痛い治療などでつらい思いをした後で、それとよく似た場所で警戒するのはごく自然なことだと思います。
当院ではその様な状況を理解し、少しでも怖くないように配慮しています。
院内には女性スタッフも常駐しています。お子さんがリラックスして診察を受けることで、治療の効果も高く期待できます。
ご両親も安心してご来院下さい。
お子さんに見られるさまざまな症状
小さなお子さん、特に赤ちゃんは自分の意思を言葉で伝えることができません。お腹が空いたときやおしめを取り替えて欲しいとき、眠いとき、痛いときなどは、その意思を知らせるために泣きます。
しかし、思ったことを十分に伝えられない不満が不機嫌の原因となり、キーキーと奇声を上げたり噛みついたり、または不眠や夜泣き、むずかりなどの症状として現れることがあります。
これは離乳期前後に多い小児神経症で、一般的に「疳の虫(疳虫症)」と呼ばれ、原因は神経性素因、肉体・精神の発達のアンバランスなどによるものとされています。
小児期には上記の疳虫症状のほかにも、風邪症状、夜尿症(おねしょ)、下痢・便秘、発熱、食欲不振などの症状が多く見られます。また近年では、環境や食生活の変化、遺伝的素因などにより、お子さんのアレルギー疾患(アトピー性皮膚炎、小児喘息、アレルギー性鼻炎、食物アレルギー、花粉症など)が増加しています。
小児鍼の適応症
- 夜泣き
- 疳の虫(かんのむし)
- アレルギー症状(アトピー性皮膚炎/小児喘息/アレルギー性鼻炎/食物アレルギー/花粉症など)
- 風邪症状(風邪をひきやすい、熱が下がらない、鼻水、咳)
- 寝つきが悪い
- 食欲がない
- 下痢、便秘
- 体調がすぐれない
など
対象年齢
基本として8歳以下です。
黒野保三先生の指導による東洋医学研究所®グループの治療は、小児から大人まで年齢を問わず、身体全体の調子を整えてさまざまな症状を改善することを目的としています。
小児鍼の当院の施術について
お子さんへの治療では、鍼を刺すことはせず、皮膚をさする施術を行います。これは「擦過鍼」といい、両手足、頚肩部、背部、腰部、腹部、胸部をさすって行う治療法です。
適切な接触刺激が、局所あるいは中枢(自律神経系やホルモンなど)に何らかの影響を与えることで自然治癒力を活性化させるものと考えられます。
お子さんをお持ちの親御さんへのメッセージ
小さなお子さんは、大きな声で騒いだりはしゃいだりすることが大好きです。しかし当院にお越しの際は、親御さんがその点を懸念する必要はありません。当院ではすべての診察時間に女性スタッフが勤務しており、お子さんの対応を優しくさせていただきます。
また、小児鍼では鍼を刺さないで擦るように治療するため、痛くて泣くこともありません。さらに鍼治療では副作用の心配もまったくありません。安心してご来院ください。