患者さんから、夜中から朝方に足がつり、大変痛かったという話をよくお聞きします。
わりと頻繁に起こる症状で、かなりつらいものです。
しかし、何分か我慢していると治まるためそのままにしている方が多くみえます。
足がつる・こむらがえり(腓腹筋痙攣)とは?
一般的には「こむらがえり」と呼ばれますが、医学的病名は「腓腹筋痙攣(ひふくきんけいれん)」と言います。腓腹筋とは、「こむら」、つまり、「ふくらはぎ」のことで、ふくらはぎの筋肉がけいれんして過剰に収縮した状態がこむらがえりです。ふくらはぎに起こることが多いのでそう呼びますが、ふともも、すね、足の甲、足の指などの筋肉でも起こります。
足を動かすときは脳から筋肉へ指令が出ます。しかし、動きの拍子などで脳からの指令がないのに、運動神経が筋肉を動かそうとして収縮したままになることがあります。この場合、足がつったように感じ、神経を刺激して激痛を伴います。
足は、立つ、歩くなどの動作だけでも筋肉をよく使う部位です。激しい運動をしている場合はこのようなことになりやすいと考えられます。ウオーキングやジョギング、サイクリングなどの運動中や、立ちっぱなしで作業しているとき、寝ているときにも起こります。
足がつる原因として次の3つが考えられます。
1.筋肉の疲労
日ごろ運動不足なのに突然運動を始めたり、長時間運動をした場合、筋肉を動かすために必要なエネルギーが補給できていないことがあります。これが筋肉の収縮やけいれんを引き起こします。
2.足の冷え
冷えると血管が収縮して、血流が悪くなります。すると、筋肉の血液量が減って栄養素やエネルギーが不足するうえに、熱を作り出そうと筋肉が収縮するため、足がつりやすくなります。
3.ミネラルの不足
ミネラルとは五大栄養素の一つで、カルシウム、ナトリウム、カリウムなどがあり、筋肉の動きや神経の伝達を調整しています。
体内では作ることができないため、食べ物からとる必要がありますが、これらが不足すると筋肉の伸縮に異常をきたすことがあります。
足がつった時のワンポイントアドバイス
足がつったときには、まずその筋肉を伸ばすとよいでしょう。
ふくらはぎがつったときは、つったほうの足先を手でつかんで足裏が反るように顔の方にゆっくりと引きつけましょう。
この方法は痛みを伴いますが、けいれんは早く治まります。
筋肉を伸ばすときは、反動をつけたり、無理に強く伸ばそうとしないことに注意してください。
一度足がつると、何度も繰り返してクセになってしまいがちです。そうならないためには、ふだんから足が冷えないように注意するとともに、筋肉の十分なストレッチを行うことです。
足のつり易い方のふくらはぎを触らせて頂くと、中心部分の筋肉が筋のように硬くなっていることが多いです。
鍼治療と超音波治療を併用することにより、足の血行をよくします。そして、ふくらはぎの筋肉の状態を改善することにより、足のつりを防ぐことができます。
是非、鍼治療を試してみて下さい。