適応症

2017.11.22更新

五十肩とは?
五十肩という病名は、平均寿命が30~40歳と短かった江戸時代に長寿病とも呼ばれ、長生きした人のかかる肩の疾患という意味でつけられました。
中高年で突然に、肩関節の痛みと運動障害を引き起こす病気です。診断がはっきりわかる肩関節の病気(腱板断裂、石灰沈着腱板炎など)を除くひとつの症候群です。

 

五十肩

 

原因は?

関節を構成する骨、軟骨、靱帯や腱などが老化して肩関節の周囲に組織に炎症が起きることが主な原因と考えられています。肩関節の動きをよくする袋(肩峰下滑液包)や関節を包む袋(関節包)が癒着するとさらに動きが悪くなります(拘縮または凍結肩)。

圧痛の部位や動きの状態などをみて診断します。肩関節におこる痛みには、いわいる五十肩である肩関節の関節包や滑液包(肩峰下滑液包を含む)の炎症のほかに、上腕二頭筋長頭腱炎、石灰沈着性腱板炎、肩腱板断裂などがあります。

これらは、X線(レントゲン)撮影、関節造影検査、MRI、超音波検査などで区別します。

症状は?

肩の痛みは安静にしていても強く、夜間に激しいのが特徴です。その痛みは腕に放散します。日常生活では、髪をとかしたり、帯を結んだりした時に痛みが強くなります。そのため、肩関節の動きはかなり制限されます。
病気の経過としては、激しい痛みのある時期「急性期」、動かすと痛い「慢性期」、痛みがないが運動の制限がある「回復期」に分けられます。
五十肩は自然に治るとも言われますが、その時期に合った適切な治療をしないと症状が長引くことがあります。
また、睡眠不足や痛みのストレスにより体調を崩される方が多くみられます。

 

ワンポイントアドバイス
肩関節の炎症が治まった場合、特に注意することは肩関節の血行悪化を防ぐことです。


肩の冷えを防ぐ
肩を冷やすと痛みが強くなり、治癒するまでの期間が長くなります。寒い時はもちろんですが、最近では夏場に冷房で肩を冷やす機会が多いため、カーディガンを羽織るなど注意が必要です。


ストレスをためない
ストレスなどの精神的な緊張が続くと、肩の血行が悪くなります。そもそも五十肩は、ストレスがたまっているときに発症しやすい傾向があるといわれています。発症してからもストレスをためないように、時々気分転換をしましょう。


適度な運動
お風呂から出た後など、肩関節の血行が良くなっている時に行うのが効果的です。
 肩の上下:足を肩幅に開きあごを引いて立ち、背すじを伸ばします。息を吸いながら両肩を上げ、息を吐きながらゆっくりおろします。ポイントは肩を上げるときに肩甲骨を意識して背中の内側へ背骨に寄せて行うことです。
 腕を上げる:腕を90度前に伸ばして、5秒ほどかけてまっすぐ上にあげ、ゆっくり5秒ほどかけておろします。腕をあげる途中で痛くなったら、それよりほんの少しだけさらに上にあげてからゆっくりおろしてください。
 腕回し:両腕を伸ばして、ゆっくり大きく回します。外回し内回しを交互に繰り返します。痛みの強いときには、肘を曲げて小さく回すなど、無理をしない程度に行ってください。

 

元気


東洋医学研究所®グループの井島鍼灸院では、五十肩に対して長年にわたる治療経験と研究実績をもとに、統合的制御機構の活性化と局所の症状改善を目的とした鍼治療をさせて頂いております。
さらに、それぞれの症状に合った生活習慣の改善や、運動療法を指導させて頂いております。
是非、安心して鍼治療を受けられることをお勧め致します。

投稿者: 井島鍼灸院

2017.11.17更新

患者さんから、夜中から朝方に足がつり、大変痛かったという話をよくお聞きします。

わりと頻繁に起こる症状で、かなりつらいものです。

しかし、何分か我慢していると治まるためそのままにしている方が多くみえます。

 

 足がつる・こむらがえり(腓腹筋痙攣)とは?

 一般的には「こむらがえり」と呼ばれますが、医学的病名は「腓腹筋痙攣(ひふくきんけいれん)」と言います。腓腹筋とは、「こむら」、つまり、「ふくらはぎ」のことで、ふくらはぎの筋肉がけいれんして過剰に収縮した状態がこむらがえりです。ふくらはぎに起こることが多いのでそう呼びますが、ふともも、すね、足の甲、足の指などの筋肉でも起こります。

こむらがえり

 

足を動かすときは脳から筋肉へ指令が出ます。しかし、動きの拍子などで脳からの指令がないのに、運動神経が筋肉を動かそうとして収縮したままになることがあります。この場合、足がつったように感じ、神経を刺激して激痛を伴います。

足は、立つ、歩くなどの動作だけでも筋肉をよく使う部位です。激しい運動をしている場合はこのようなことになりやすいと考えられます。ウオーキングやジョギング、サイクリングなどの運動中や、立ちっぱなしで作業しているとき、寝ているときにも起こります。

 

足がつる原因として次の3つが考えられます。

1.筋肉の疲労

日ごろ運動不足なのに突然運動を始めたり、長時間運動をした場合、筋肉を動かすために必要なエネルギーが補給できていないことがあります。これが筋肉の収縮やけいれんを引き起こします。

2.足の冷え

冷えると血管が収縮して、血流が悪くなります。すると、筋肉の血液量が減って栄養素やエネルギーが不足するうえに、熱を作り出そうと筋肉が収縮するため、足がつりやすくなります。

3.ミネラルの不足

ミネラルとは五大栄養素の一つで、カルシウム、ナトリウム、カリウムなどがあり、筋肉の動きや神経の伝達を調整しています。

体内では作ることができないため、食べ物からとる必要がありますが、これらが不足すると筋肉の伸縮に異常をきたすことがあります。

 

足がつった時のワンポイントアドバイス

足がつったときには、まずその筋肉を伸ばすとよいでしょう。

ふくらはぎがつったときは、つったほうの足先を手でつかんで足裏が反るように顔の方にゆっくりと引きつけましょう。

この方法は痛みを伴いますが、けいれんは早く治まります。

筋肉を伸ばすときは、反動をつけたり、無理に強く伸ばそうとしないことに注意してください。

一度足がつると、何度も繰り返してクセになってしまいがちです。そうならないためには、ふだんから足が冷えないように注意するとともに、筋肉の十分なストレッチを行うことです。

足のつり易い方のふくらはぎを触らせて頂くと、中心部分の筋肉が筋のように硬くなっていることが多いです。

 

鍼治療と超音波治療を併用することにより、足の血行をよくします。そして、ふくらはぎの筋肉の状態を改善することにより、足のつりを防ぐことができます。

ジャンプ

 

是非、鍼治療を試してみて下さい。

投稿者: 井島鍼灸院

2017.11.09更新

腱鞘炎とは、腱と腱鞘の間に起きた炎症をいいます。
腱とは、関節などを動かす筋肉の動きを骨に伝えるひもの役目をはたすすじです。細く丈夫な組織です。

腱鞘はトンネル状に腱の周りにあり、腱がスムーズに動くためや、力の方向を変えるために腱を押さえたりする役割をしています。

腱鞘炎

原因は反復する手の動作の刺激です。

一般的には、楽器の演奏や、パソコンのキーボード打ちなどの反復する手の動作の刺激によるものが多く、また、捻挫や外傷(けが)などに引き続いて起こることもあります。
他に、結核性、痛風性、リウマチ性、梅毒性などがあります。また、特別の誘因なく起こることもあります。

 

使いすぎの状態が続くと症状は重くなります。

初期症状は指や手首の使用中の不快感、瞬間的に痛みが走るが次の瞬間痛みが消えていることがある、痛い箇所はあるものの具体的にどこが痛いのかわからないなどです。

悪化すると治療をしても再発を繰り返すようになるので、できるだけ初期段階での治療が必要となります。
また中期では、この場所を押すと痛いという痛みを感じる痛圧点が明確になり、痛み・不快感も継続的に起こるようになり日常生活にも支障が出てくるようになります。また、多くの場合この段階で初めて腱鞘炎であると自覚します。

末期症状になると神経痛が起こったり血流が悪くなって痛圧点の神経も麻痺した状態になるので痛みを感じなくなり、手術が必要になる場合もあります。

元気東洋医学研究所®グループの井島鍼灸院では、長年にわたりこのような腱鞘炎の治療をさせて頂いております。

症状の程度によっては、治療に時間のかかることもありますが、是非、継続的な鍼治療をお勧め致します。 

        

投稿者: 井島鍼灸院

2017.11.02更新

不眠症とは?
  一般の不眠は、夜なかなか寝つかれない(入眠困難)、夜中に目が覚めて、その後眠れない(熟眠障害)、朝早く目が覚めてしまう(早期覚醒)といった状態です。この不眠を起こす原因は、①睡眠時の外部環境の変化②身体の病気③薬物による興奮や中毒④高齢⑤うつ病や精神病などが考えられます。
 

不眠

しかし、このような不眠を起こす原因が特にないか、軽いにもかかわらず、全然眠れないという人や、不眠の原因をとり除いてもまだ眠れないとか、はたから見ると充分に眠っていると思えるのに、本人は眠れなかったと訴える人がいます。
このことは、起きてからの睡眠に対する充実感のなさや無力感といった自覚症状から、眠れなかったという意識を持つものと考えられます。このような不眠は、神経症性の不眠と考えられ、一般の不眠と区別して不眠症と呼ばれます。
この不眠症では、ちょっと眠れないことがあると、眠らないと病気になるのではないかという不安を呼び起こします。過剰な睡眠への欲求が、強く睡眠を意識するという不安、緊張の悪循環をつくり、その結果さらにさまざまな不定愁訴を発症させていると考えられます。

 

オレキシンが睡眠に深く関わっていることがわかってきました。

1998年に発見されたオレキシン(ドーパミンと同じ脳内に信号を伝える神経伝達物質)が睡眠に深く関わっていることがわかってきました。

不眠症は、本来は睡眠をとるべきなのに、過剰のオレキシンによって脳が覚醒モードで固定されている状態といえます。
感情を司る大脳辺縁系とオレキシンは密接な関係があって、恐怖や幸福感などの顕著な情動があるとオレキシン系が駆動されて、脳が覚醒モードで固定されます。不眠症のメカニズムを、オレキシンとの関わりで説明しますと、患者の脳内では何らかの不安や恐怖などの強い情動が睡眠をとるべきときにもずっと発動していて、その結果として覚醒が固定されてしまっているので眠れないということになります。こうしたことが繰り返し起こっていくと、「眠れない」ことそのものが恐怖の対象になっていきます。端的にいって不眠症とは「眠れない」ことに対する恐怖症なのです。眠れないことへの恐怖が情動記憶として刻み込まれて、睡眠に関するあらゆるものが恐怖やこだわりの対象になってしまうのです。


東洋医学研究所®よる研究報告
東洋医学研究所®による不眠症に対する鍼治療効果の研究は、 「睡眠障害に伴う不定愁訴に対する鍼治療の検討」(全日本鍼灸学会雑誌56巻5号,793-801,2006)と題して報告されています。
この研究は、睡眠障害を訴えて来院した患者6名に対して、生体の統合的制御機構の活性化を目的とした生体制御療法を行い、不定愁訴カルテ(健康チェック表)を使用して評価したものです。
その結果、6症例の不定愁訴指数の平均は初診時34.2点であったものが最終時には13.3点となり、有意な改善が認められ、睡眠障害の症状も全症例において改善されたことが報告されています。
また、第27回(社)生体制御学会学術集会では、シンポジウムの中で、「鍼灸院における睡眠に対する鍼治療の実態調査」が報告されています。
この研究は、鍼灸院に来院された患者に対し、初回鍼治療日の睡眠の状態を調査したものです。
その結果、1回の鍼治療でも「いつもより良く眠れた」と感じた患者が63%であったことが報告されています。


不眠症予防のワンポイントアドバイス
☆必要な睡眠時間には、個人差があります。日中の眠気で困らなければ十分と考え、あまり8時間にこだわらないようにしましょう。
☆就寝前には楽しいことを考える、軽い読書、音楽、ぬるめの入浴、スト レッチなど自分なりのリラックス法を見つけるとよいでしょう。
☆早寝早起きではなく、早起きが早寝に通じます。毎日、なるべく同じ時刻に起きるようにしましょう。
☆朝食は目覚めに重要、規則正しい3度の食事を心がけましょう。
☆規則的な運動習慣は熟眠を促進します。
☆昼寝をするなら、15時前の20~30分以内にしましょう。
☆夜は明るすぎない照明にし、朝は日光を取り入れ体内時計をリセットするなど、光の利用でよい睡眠を心がけましょう。
以上のような質のよい睡眠を得るための方法については、石神先生のコラム「早寝、早起き、朝ごはんの大切さ」の中に詳しく紹介されています。是非参考にして下さい。
(参考文献:内山 真:睡眠障害の対応と治療ガイドライン.じほう,2003)
東洋医学研究所®グループの井島鍼灸院では、長年にわたる基礎・臨床研究を根拠に不眠症に対する鍼治療をさせて頂いております。
また、鍼治療が睡眠に及ぼす影響についてのメカニズムを科学的に証明するため、現在も精力的に研究を行っております。

快眠


是非、安心して鍼治療を受けられることをお勧め致します。       

投稿者: 井島鍼灸院

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