2012.03.31更新
片麻痺とは?
片麻痺とは、脳血管障害、脳腫瘍、頭部外傷などが原因で、脳内の機能組織が損傷したことにより、身体の片側に麻痺や感覚障害などが起こる病気です。
片麻痺は、脳のどの部分に損傷が起きたかによって症状の出る側や部位、程度などが変わってきます。
右脳に損傷がある場合は左片麻痺、左脳に損傷がある場合は右片麻痺が起こります。
片麻痺の症状は?
片麻痺の主な症状は、立ち上がりや歩行が困難になる運動障害や、しびれがあったり、触っても感じない感覚障害です。
その他には、失禁、便秘などの排泄障害や、本棚に本をどう並べるかがわからなくなってしまう構成失行などが起こります。
また、左片麻痺の特徴的な症状として、半側空間失認(左側の空間に対する認知障害)を生じます。右脳は左右両側に注意ができますが、左脳は右側だけです。
したがって、右脳が損傷すると左側の注意ができなくなります。
そのため、左側の物にぶつかってしまう、自分の左側に用意された食事に気付かず、食べられないといった症状が現れます。
右片麻痺の特徴的な症状として、失語症がみられます。
その理由は言語中枢が、右利きの場合はの99%が左脳に存在し、左利きの場合は50%が左脳に存在するため、左脳の損傷で失語症が起こる確率が高いためです。
失語症では、聞く、話す、文字を書く、読むといったこと全てに障害が現れます。
ワンポイントアドバイス
片麻痺の患者の多くは、日常生活動作や歩行、コミュニケーションが以前のようにできないため、大変苦労をします。
しかし、脳の一部が損傷しても、他の部位が損傷した部位の役割を代行する能力があることが明らかになっています。
損なわれた機能を取り戻し、生活障害を克服するための訓練(リハビリテーション)をすれば、自立した質の高い生活が期待できます。
つらい症状によるストレスを緩和し、身体が動かしにくいことからくる血流不足を解消しましょう。そして、良くなる可能性を信じ、訓練を継続しましょう。
WHOでは片麻痺を鍼灸治療の適応症の草案に加えています。
東洋医学研究所®では、片麻痺に対して長年にわたる治療経験を基に、統合的制御機構の活性化と、局所の症状改善を目的とした鍼治療をさせて頂いております。
また、患者の状態にあったリハビリテーションや生活指導をさせて頂いております。
是非、副作用のない鍼治療を受けられることをお勧め致します。
投稿者: 井島鍼灸院
2012.03.30更新
パーキンソン病とは?
中脳の黒質が変性し、ドーパミンという物質が不足するために、振戦(ふるえ)、筋強剛(筋固縮)、動作緩慢(無動)、姿勢反射障害といった運動障害の現れる病気で、原因不明のものがパーキンソン病です。
多くは、中年以後に発症し、厚生労働省の定める難病(特異疾患)に指定されています。
症状は?
振戦(ふるえ):はじめは、片方の手が細かくふるえて、はしなどが使いにくいといった症状が現れます。
次第にもう片方の手、口、舌、くびなどにもふるえが現れてきます。
動作をしていない時に強くふるえ、動作をするときには消失したり、軽くなったりするのが特徴です。
手指に起こるふるえで典型的な症状は丸薬を指でまるめる仕草に似ています。
筋強剛(筋固縮):患者の前腕を、肘のところで曲げたり伸ばしたりした時に、正常とは異なる抵抗を感じます。
筋強剛とは筋肉の緊張が高まっている状態のひとつで、パーキンソン病の筋強剛で典型的な場合は、ギコギコとちょうど歯車のように感じます(歯車様強剛)。
動作緩慢(無動):表情も乏しくなり、まばたきが少なくなります(仮面様顔貌)。
声は小さく低く、単調になります。歩行を開始する時、足が前に出ないといった症状が現れます(すくみ現象)。
さらに速度が増して前傾姿勢になり、小刻みにもなります(加速歩行)。
姿勢反射障害:体を前方や後方に押された際に姿勢を立て直すことができず、前方や後方に突進したり転倒したりします。
また、その他に便秘、排尿障害、立ちくらみ(起立性低血圧)などの自律神経系の症状、うつ症状などの神経症状が現れることがあります。
東洋医学研究所®では、このようなパーキンソン病に対して、専門医療機関との連携をとりながら、全身の調整と局所の症状改善を目的とした鍼治療をさせて頂いております。
是非、副作用のない鍼治療を受けられることをお勧め致します。
投稿者: 井島鍼灸院
2012.03.30更新
阪神・淡路大震災の後、PTSDが知られるようになりました。
PTSD(posttraumatic stress disorder)とは、生命に危険をおよぼすほどの大きな事故、災害、戦争などを経験することによって、強い恐怖、無力感または戦慄をともない生じる特徴的な精神障害です。
自分自身がこのような体験をするだけでなく、人がこのような目にあうのを目撃することでも発症します。
このPTSDが持つ他の精神障害に無い特色は、明らかな原因の存在が規定されているという点です。
主要症状は再体験、回避、過覚醒の3つです。
①再体験(想起)
心的外傷を受けたときの体験が、もう一度その場に戻ったかのようにありありと頭の中に浮かびます(フラッシュバック)。
②回避(感情まひ)
フラッシュバックを引き起こしそうな場所にはいけなくなったり、意識的あるいは無意識に避け続けます。外傷を受ける前と後では違う自分になったような感じになり、人には自分の気持ちが通じない、自分は他の人と違って普通の生活は今後もできないと思ってしまいます。
③過覚醒
悪夢やちょっとした刺激に大きな反応が起こってしまう「驚愕反応」や、交感神経の亢進状態が続いていることで、不眠やイライラなどが症状としてみられます。
これらの症状があると、引きこもりがちとなり、社会生活に大きな支障をきたします。いやな症状から逃れるため、お酒を大量に飲むようになることもあります。
PTSDのに対する鍼治療に関する報道がありました。
(東京新聞2010年7月4日朝刊より)
「2001年の米中枢同時テロ後に米国が始めたアフガニスタン戦争での米兵の死者は、今年5月末に計千人に達し、厳しい戦闘が続いてる。
2003年開戦のイラク戦争と合わせて、個々の米兵の戦場派遣は複数回に及び、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断される米兵も2007年以降、年間1万人超で推移。問題の深刻化とともに、米兵は東洋古来の鍼(はり)や日本発祥のレイキ(霊気)など、西洋医学に代わる「代替医療」を治療に積極的に導入し始めた。
米軍によると、アフガニスタン、イラクの両戦争に派遣され、PTSDと診断された米兵は、2002年には138人だったが、その後、急増した。
2007年に1万1千606人と初めて1万人を超え、08年には1万4千81人、昨年は1万3千263人だった。
米軍で、最初にPTSDの治療プログラムに鍼を導入したのは2007年。この基地では年間約300人に鍼治療をしているが、施設と人員を増やせば(患者数は)2、3倍にも増えるだろうと陸軍フォードフッド基地の臨床心理学者ウェツシュ博士(67)は話す。
PTSD患者は神経系統にきわめて複雑な問題を抱えており、多くの兵士は痛みを訴える。頭痛は他の治療法ではあまり効果がないが、ここで行う鍼、マッサージ、レイキなどは、ほとんどのケースで痛みを軽減させ、有効に機能するとウェッシュ博士。」
東洋医学研究所®では、精神障害に対して長年にわたる治療経験と多くの医学情報を基に、統合的制御機構の活性化を目的とした鍼治療をさせて頂いております。
さらに、それぞれの症状に合った生活習慣の改善について指導させて頂いております。
是非、副作用のない鍼治療を受けられることをお勧め致します。
投稿者: 井島鍼灸院
2012.03.17更新
緑内障とは?
緑内障とは、眼球の内圧(眼圧)が異常に高くなるために、視神経が障害されて、しだいに視力が低下してくる病気です。
加齢にともなっておこりやすくなり、40歳以上の日本人の20人にひとりは緑内障との調査結果があります
。
しかし、症状に気づいていない人も多く、緑内障が日本における中途失明の原因の第2位であるであることからも、その対策は重要です。
原因は?
眼球が、その形を保ち、ものを見るという機能を正常に維持するためには、一定の眼圧に保たれることが必要です。この眼圧は房水と呼ばれる液体によって10~21mmHgに保たれています。
房水は毛様体で作り出され、水晶体のまわりを流れ、隅角と呼ばれる出口から眼球の外へ出て行きます。
緑内障は、ほとんどが隅角の問題によっておこります。
それは、隅角を虹彩の根元がふさぐ閉塞型と、隅角の排出路の機能に異常がおこる開放型とがあって、いずれも房水がうまく流れ出ずに、眼球内にたまるため眼圧が上がります。
この他に、眼球の先天的な発達異常による先天性緑内障、眼圧は高くても目の機能に異常がない高眼圧症、眼圧は正常なのに目の機能が低下する低眼圧緑内障があります。
また、これらの緑内障の発症には、ストレス、精神的不安、興奮などが関わっていることがしばしばあるため、情緒病として知られています。
緑内障の種類によって症状は異なります。
閉塞隅角緑内障 閉塞型の緑内障は、急に頭痛、眼痛、吐き気、嘔吐がおこり、食中毒、高血圧症などと間違えやすいため、初期の治療が遅れて失明にいたることがあります。
結膜(白目)が赤く充血し、角膜も濁り、瞳孔も大きく開き、視力も低下してきます。
開放隅角緑内障 開放型は、徐々に進行し、目が疲れやすい、目がかすむ、頭が重い、電灯のまわりに虹が見えるという症状から、しだいに視力が衰え、視野も狭くなってきます。
先天性緑内障 隅角のつくりが、生まれつき不十分なためおこるもので、乳幼児や若い人におこります。
乳幼児の場合は、眼球の外膜に弾力性があるため、眼圧が高まるとその膜がのび眼球自体が大きくなります。正面からみると、角膜が大きくなり牛の目玉のように見えるので牛眼とも呼ばれています。
東洋医学研究所®グループでは、このような緑内障に対して眼科と連携することを基本とし、その患者の状態にあった鍼治療をさせて頂いております。
そして、鍼治療で全身の調整と局所の血流改善をさせて頂くことで、症状を緩和するとともに、緑内障の進行をできるだけ遅らせるような治療をさせて頂いております。
是非、副作用のない鍼治療を受けられることをお勧め致します。
投稿者: 井島鍼灸院
2012.03.13更新
目が疲れる症状のことで、病名ではありません。 目を使う仕事をしたときに、ふつうの人では疲れないような場合でも容易に疲れたり、目が痛い、目がかすむ、まぶしい、充血する、涙が出るという目の症状や、頭が痛い、肩がこる、吐き気がするといった全身的な症状をおこします。
原因は大きく3つに分けられます。 ①目に異常がある場合で、屈折異常や調節異常、不等像視、不同視などがあります。
屈折異常には、近視、遠視、乱視があります。目の疲れの原因になるのは、ものを見るときに無理に調節しないとはっきり見えない遠視と乱視です。
近視で目が疲れることはほとんどありませんが、めがねの度があっていない場合には疲れの原因になります。
調節異常の代表は老視で、ものを見るときの調節のはたらきに異常があると、目が疲れます。もっとも多いのが老視です。
また、左右の目に感ずるものの大きさや形がちがう場合を、不等像視といい、両目でものを見ようとしてもうまくいかないので、目が疲れます。 とくに、左右の目の屈折の度がちがう不同視の場合には、疲れやすくなります。
その他、目の病気 結膜炎や角膜炎、緑内障などの目自体の病気のために疲れることがあります。
②全身状態が悪い場合で、目そのものにはなんの異常もない場合でも、全身的なからだの状態がよくないときには、目を使うと疲れやすくなります。
③体には異常がない場合でも、テレビ、ワードプロセッサ、コンピュータなどの画面を長く見つづけるといった目を酷使するための眼精疲労が増えています。
そのほか、照明や見る対象など、環境が悪いためや、神経質な人、精神的な疲労があるときにも、目が疲れます。
最近ではパソコンを使う人に多いVDT症候群が注目されています。 最近ではOA機器が導入され、特にパソコンを仕事で使うときは、ディスプレイ像を長時間注視しますので、目が疲れる、目がかすむ、頭が痛いなどの症状を訴える人が多くなっています。このような症状はVDT症候群と呼ばれています。
VDT症候群では、同じ姿勢を長時間連続して行うので首、腕、肩、手などの筋肉が緊張し続けます。そのため、目の症状だけでなく肩こりや、吐き気、ふるえ、胃腸不良などもみられます。
東洋医学研究所Rグループでは、眼精疲労やVDT症候群に対して鍼治療を行い、局所の血流をより良好に保つとともに、全身の調整をさせて頂いております。
是非、副作用のない鍼治療を受けられることをお勧め致します。
投稿者: 井島鍼灸院
2012.03.06更新
うつ病(定形型うつ病)は、くり返すことが多い病気ですから再発を防ぐことが大切です。几帳面、完全主義、理想が高い傾向の人に多いといわれています。そのような人ががんばり続け、疲れきり、大うつ病になるケースがあります。
余裕のある生活を送ること、早めに休むことが重要です。
考え方・視点を変える
真面目で熱心な性格の人ほど、うつ病を患いやすいといわれています。逆に楽観的で細かいことを気にしない人はうつ病になりにくいものです。
出来る限り、思い詰めすぎないように物事に取り組む姿勢を意識しストレスを軽減するように心がけましょう。
定期的なリラックスを心がける
心身の力みを抜いて落ち着かせるリラックスはとても重要です。
ため息が増えてきたと感じたら、外の空気を胸いっぱいに吸込んで深呼吸すると、ストレスや緊張が薄れていくのがわかります。
また、自分の好きなことで体を動かすことは大変効果があります。
十分な睡眠をとる
睡眠は身体の疲れを取り、記憶を整理して脳の疲れを和らげる働きがあります。睡眠時間が短く不規則であると、睡眠で得られる効果は中途半端なものになってしまいます。睡眠時間は十分にとること、眠気を感じたら仮眠でもいいから眠って脳を休めることを心がけましょう。
投稿者: 井島鍼灸院