適応症

2017.10.28更新

めまいとは?

めまいは、からだのバランスを保つ機能に障害が起こると生じます。からだの平衡をつかさどる器官には三半規管、耳石器、前庭神経、脳幹、視床、大脳皮質があります。
めまいには大きく分けて、自分の身体や周囲がぐるぐる回っているように感じる回転性めまいと、身体がふらついたりまっすぐ歩けない浮動性めまいがあります。
これが、耳の病気や脳の病気などにより障害されると、バランスが崩れ、めまいが起こります。
めまいを訴える人の数は、厚生省の国民生活基礎調査によると、約240万人にのぼっています。

めまい

 

回転性めまい

運動感覚や位置感覚の異常を、かなりはっきり自覚するめまいで、自分の身体や周囲のものがぐるぐる回転するように感じる回転感、エレベーターに乗っているように感じる昇降感、床が揺れて歩けないように感じる傾斜感などを示すめまいのことをいいます。

回転性めまいは、内耳や前庭神経に関わる異常によって引き起こされることが多く、原因となる病気にはメニエール病、前庭神経炎、突発性難聴などがあります。そのため、難聴、耳閉感、耳鳴りなどの聴覚症状を伴うことがあります。
回転性めまいは、発症が急激な場合が多く、吐き気、嘔吐がみられ、頭痛、手足のしびれ、麻痺、ろれつが回らない、意識がなくなるなどの症状がある場合は、脳に障害が起こっている可能性もありますので早急に対処することが大切です。

浮動性めまい
回転性めまいと比較すると、漠然としており、体がふわっとする感じ、頭の中で何かが揺れ動く感じ、自分の体がなんとなく不安定な感じ、地面や床が揺れ動く感じなどのように、あまりはっきりとしない状態のめまいのことをいいます。
浮動性めまいは、内耳や前庭神経以外の中枢神経の異常、全身的な異常、婦人科や神経内科で扱う異常などによって起こることが多く、原因となる病気には、低血圧、高血圧、更年期障害、不安神経症などがあります。
浮動性めまいは、立ちくらみ、脱力感、頭痛を伴うことがあり、身体や頭を動かしたときに増強することがあるため、楽な姿勢をとり、安静を保つことが大切です。

東洋医学研究所®グループの井島鍼灸院では、このようなめまいに対して、専門医療機関と連携し、全身の調整と局所の症状改善を目的とした鍼治療をさせて頂いております。

 

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また、めまいは疲労やストレスなどにより症状が出やすくなったり、強くなることが知られており、これらを防ぐためにも、 是非、副作用のない鍼治療を受けられることをお勧め致します。

投稿者: 井島鍼灸院

2017.10.24更新

風邪とは?

かぜ症候群というのが正しい病名です。

風邪は、鼻、咽頭、喉頭、気管、気管支、肺といった呼吸器に、急性の炎症がおこる病気です。
炎症をおこす原因は、大部分がウィルスですが、細菌や非感染性因子の場合もあります。原因はちがっていても、表面に現れる症状は、くしゃみ、鼻みず、のどの痛み、声がれ、せき、発熱、頭痛、全身倦怠などいずれもよく似ているところから、「風邪」と一括して呼ばれているのですが、かぜ症候群というのが正しい病名です。

風邪


かぜ症候群の原因の大部分はウィルスの感染です
かぜ症候群の原因の大部分(80~90%)はウィルスで、インフルエンザウィルス、アデノウィルス、コロナウィルスなど200種類以上あり、ウィルスの種類により症状に若干の特徴がみられます。
ウィルス以外の病原微生物では、マイコプラズマやクラミジアのほかに、連鎖球菌などの細菌が原因となり、全体の10~20%をしめます。そして、残りの数パーセントは寒さやアレルギーなどの非感染性因子です。


東洋医学研究所®による研究報告
東洋医学研究所®によるかぜ症候群に対する鍼治療効果の研究は、「かぜ症候群の予防に対する鍼治療の有効性-多施設によるアンケート調査-」(全日本鍼灸学会雑誌59巻4号,416-420,2009)と題して報告されています。
この研究は、東洋医学研究所®及び東洋医学研究所®グループの12施設に来院した患者215名に対し、①鍼治療前の1年の風邪罹患回数、②鍼治療後の風邪罹患回数の変化、③鍼治療来院期間についてアンケートにより調査・分析したものです。
その結果は、鍼治療来院期間2年未満では風邪をひきにくくなったと回答した人は45.9%であり、2~4年で63.3%、4年以上で82.8%となり、長く鍼治療を受けることでかぜ症候群を罹患しにくくなったと自覚する患者が増えることが報告されています。

風邪研究報告 

 

かぜ症候群予防のワンポイントアドバイス
一般の方ができるかぜ症候群に対する予防方法で、一番肝心で誰もができることは、体の調子や免疫力を高めることです。規則正しい生活、適度な運動、偏らない食事をすることや、過剰なストレスを受けないこと、生活に笑いを取り入れることなどが重要です。
以上のような自然な方法により免疫力を高める努力をしたうえで、マスクの着用、手洗い、正しいうがいを心がけることが必要です。
マスク
マスクをつけるときは、マスクの脇の部分と顔の間にすき間ができないように、特に鼻の部分を鼻すじに密着させ、あごまでしっかりと覆うことが重要です。
マスクを外す時はゴムひもを持ち、表面に触れないように処理をしましょう。

手洗い
石鹸を使い、①手のひら、②手の甲、③指の先、④指の間、⑤親指の付け根、⑥手首を最低15秒間、できれば30秒間くらいかけて念入りに洗うことが重要です。
その後、清潔なタオルで手を拭き、消毒液を使用するとよいでしょう。
うがい
外出後などに、時間がたつとウイルスが粘膜内に入り込んでしまうため、可能な限り早くうがいをすることがポイントとなります。
また、のどの正面は絶えず飲んだり食べたりして洗われているので、のどの奥の横を中心にうがいをした方が効果的です。実際には、頭を横にし、少し斜めに上を向いて、のどの横にうがいが当たるように「ガラガラ」と少し長めに行ないます。

東洋医学研究所®グループの井島鍼灸院では、長年にわたる基礎・臨床研究を根拠にかぜ症候群に対する鍼治療をさせて頂いております。
鍼治療により、生体の統合的制御機構の活性化をはかり、風邪をひきにくく、治りやすい体質をつくります。

 

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さらに、かぜ症候群に罹患してしまった患者様に対しては、症状の緩和と早期の体調回復を目的とした鍼治療をさせて頂いております。
是非、安心して副作用のない鍼治療を受けられることをお勧めいたします。

投稿者: 井島鍼灸院

2017.10.18更新

膝痛症の多くは変形性膝関節症です
45歳以降で膝の内側が痛む人の多くは、変形性膝関節症と考えられます。
若い人で膝が痛む場合には、その痛む部位によって、靭帯や半月板、関節包の障害が考えられます。
長時間走った後、膝の外側が痛む人は、ランナー膝(腸脛靭帯炎)、ジャンプを繰り返し行い、膝の上部が痛む人は、ジャンパー膝(膝蓋腱炎)、成長期で膝の下部が痛む人は、オスグット・シュラッター病などの疾患が考えられます。

今回は特に膝痛症でよくみられる変形性膝関節症と、最近、増加傾向にあるランナー膝について説明させて頂きます。

 膝痛


変形性膝関節症の定義
膝関節は、主に大腿骨と脛骨という太い2本の骨からなっています。
2本の骨が接合しているそれぞれの骨の端は関節軟骨という軟らかい組織でおおわれており、膝関節の中は関節液で満たされています。
これらが組み合わされることによって、膝を曲げたり伸ばしたりするほか、体重を支えたり、衝撃を吸収するといった、膝関節の働きを果たします。
年齢を重ねることにより、関節軟骨が磨耗して動きが悪くなったり、削られた軟骨のかけらによる刺激で、関節包に炎症を引き起こしたりします。これが変形性膝関節症です。
正座をする時、イスから立ち上がるとき、歩く時、階段の昇り降りの時に膝の内側が痛くなります。また、これらの症状は、動き始めに痛みが強く出るのが特徴です。
 

ランナー膝の定義
ランニングなど膝の屈伸運動を繰り返し行なうことによって太ももの外側の靭帯(腸脛靭帯)が膝関節外側(大腿骨外顆)に接触することにより炎症を起こします。
初期症状は、下り坂だけで感じられた膝の痛みが、次第にどこを走っていても起こるようになり、やがて走る以外の動きでも痛むようになります。

 

ドイツでは変形性膝関節症に対する鍼治療の効果に関する大規模研究が行われました。 

ドイツでは変形性膝関節症に対する鍼治療の効果、有効性、安全性、費用を評価する目的で大規模研究が2000年から約5年をかけて約30万人の患者に対して行われました。
その研究の結果として、3ヶ月間に平均7~13回の鍼灸治療を受けた患者は鍼灸治療を受けていなかった患者に比べ、有意に痛みが改善していた事が分かりました。研究結果からも分かるように痛みに対しての鍼灸治療は大変有効です。

 

膝痛症予防のワンポイントアドバイス
膝痛症を予防するために、特に重要なのは大腿四頭筋(膝の上の筋肉)の筋力強化です。筋肉を鍛えることによって膝の一部分に体重がかかるのを分散させ、関節軟骨の負担を減らします。同時に膝周辺の血流を改善します。
その他に、肥満を解消する、足にあった靴を選ぶ、膝を冷やさないなどが必要であると考えられています。
 

大腿四頭筋の筋力を強化してみましょう
日常生活の中で、立っているときなどに大腿四頭筋を意識し、力を入れてしっかり膝を伸ばすことを心がけることが重要です。
また、簡単な運動として、仰向けに寝た状態で、膝の裏を床に押し付けるように膝をしっかり伸ばし、その状態で3秒間力を入れて維持し(大腿四頭筋に力が入っていることを意識しながら)、その後力を緩めるという動作を5回繰り返す方法があります。
この運動を起床時、寝る前に必ず行って下さい。最低3ヶ月間継続すると効果があらわれます。
(膝に痛みのある時は、痛みが取れてから行って下さい。)
 

ぜひ、安心して鍼治療を受けられることをお勧め致します。

投稿者: 井島鍼灸院

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