適応症

2017.10.18更新

膝痛症の多くは変形性膝関節症です
45歳以降で膝の内側が痛む人の多くは、変形性膝関節症と考えられます。
若い人で膝が痛む場合には、その痛む部位によって、靭帯や半月板、関節包の障害が考えられます。
長時間走った後、膝の外側が痛む人は、ランナー膝(腸脛靭帯炎)、ジャンプを繰り返し行い、膝の上部が痛む人は、ジャンパー膝(膝蓋腱炎)、成長期で膝の下部が痛む人は、オスグット・シュラッター病などの疾患が考えられます。

今回は特に膝痛症でよくみられる変形性膝関節症と、最近、増加傾向にあるランナー膝について説明させて頂きます。

 膝痛


変形性膝関節症の定義
膝関節は、主に大腿骨と脛骨という太い2本の骨からなっています。
2本の骨が接合しているそれぞれの骨の端は関節軟骨という軟らかい組織でおおわれており、膝関節の中は関節液で満たされています。
これらが組み合わされることによって、膝を曲げたり伸ばしたりするほか、体重を支えたり、衝撃を吸収するといった、膝関節の働きを果たします。
年齢を重ねることにより、関節軟骨が磨耗して動きが悪くなったり、削られた軟骨のかけらによる刺激で、関節包に炎症を引き起こしたりします。これが変形性膝関節症です。
正座をする時、イスから立ち上がるとき、歩く時、階段の昇り降りの時に膝の内側が痛くなります。また、これらの症状は、動き始めに痛みが強く出るのが特徴です。
 

ランナー膝の定義
ランニングなど膝の屈伸運動を繰り返し行なうことによって太ももの外側の靭帯(腸脛靭帯)が膝関節外側(大腿骨外顆)に接触することにより炎症を起こします。
初期症状は、下り坂だけで感じられた膝の痛みが、次第にどこを走っていても起こるようになり、やがて走る以外の動きでも痛むようになります。

 

ドイツでは変形性膝関節症に対する鍼治療の効果に関する大規模研究が行われました。 

ドイツでは変形性膝関節症に対する鍼治療の効果、有効性、安全性、費用を評価する目的で大規模研究が2000年から約5年をかけて約30万人の患者に対して行われました。
その研究の結果として、3ヶ月間に平均7~13回の鍼灸治療を受けた患者は鍼灸治療を受けていなかった患者に比べ、有意に痛みが改善していた事が分かりました。研究結果からも分かるように痛みに対しての鍼灸治療は大変有効です。

 

膝痛症予防のワンポイントアドバイス
膝痛症を予防するために、特に重要なのは大腿四頭筋(膝の上の筋肉)の筋力強化です。筋肉を鍛えることによって膝の一部分に体重がかかるのを分散させ、関節軟骨の負担を減らします。同時に膝周辺の血流を改善します。
その他に、肥満を解消する、足にあった靴を選ぶ、膝を冷やさないなどが必要であると考えられています。
 

大腿四頭筋の筋力を強化してみましょう
日常生活の中で、立っているときなどに大腿四頭筋を意識し、力を入れてしっかり膝を伸ばすことを心がけることが重要です。
また、簡単な運動として、仰向けに寝た状態で、膝の裏を床に押し付けるように膝をしっかり伸ばし、その状態で3秒間力を入れて維持し(大腿四頭筋に力が入っていることを意識しながら)、その後力を緩めるという動作を5回繰り返す方法があります。
この運動を起床時、寝る前に必ず行って下さい。最低3ヶ月間継続すると効果があらわれます。
(膝に痛みのある時は、痛みが取れてから行って下さい。)
 

ぜひ、安心して鍼治療を受けられることをお勧め致します。

投稿者: 井島鍼灸院

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