適応症

2012.03.30更新

 
阪神・淡路大震災の後、PTSDが知られるようになりました。

 PTSD(posttraumatic stress disorder)とは、生命に危険をおよぼすほどの大きな事故、災害、戦争などを経験することによって、強い恐怖、無力感または戦慄をともない生じる特徴的な精神障害です。

自分自身がこのような体験をするだけでなく、人がこのような目にあうのを目撃することでも発症します。

 このPTSDが持つ他の精神障害に無い特色は、明らかな原因の存在が規定されているという点です。

主要症状は再体験、回避、過覚醒の3つです。

①再体験(想起)
 心的外傷を受けたときの体験が、もう一度その場に戻ったかのようにありありと頭の中に浮かびます(フラッシュバック)。

②回避(感情まひ)
 フラッシュバックを引き起こしそうな場所にはいけなくなったり、意識的あるいは無意識に避け続けます。外傷を受ける前と後では違う自分になったような感じになり、人には自分の気持ちが通じない、自分は他の人と違って普通の生活は今後もできないと思ってしまいます。

③過覚醒
 悪夢やちょっとした刺激に大きな反応が起こってしまう「驚愕反応」や、交感神経の亢進状態が続いていることで、不眠やイライラなどが症状としてみられます。

 これらの症状があると、引きこもりがちとなり、社会生活に大きな支障をきたします。いやな症状から逃れるため、お酒を大量に飲むようになることもあります。

PTSDのに対する鍼治療に関する報道がありました。

(東京新聞2010年7月4日朝刊より)

 「2001年の米中枢同時テロ後に米国が始めたアフガニスタン戦争での米兵の死者は、今年5月末に計千人に達し、厳しい戦闘が続いてる。 

  2003年開戦のイラク戦争と合わせて、個々の米兵の戦場派遣は複数回に及び、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断される米兵も2007年以降、年間1万人超で推移。問題の深刻化とともに、米兵は東洋古来の鍼(はり)や日本発祥のレイキ(霊気)など、西洋医学に代わる「代替医療」を治療に積極的に導入し始めた。 
              
 米軍によると、アフガニスタン、イラクの両戦争に派遣され、PTSDと診断された米兵は、2002年には138人だったが、その後、急増した。

  2007年に1万1千606人と初めて1万人を超え、08年には1万4千81人、昨年は1万3千263人だった。

 米軍で、最初にPTSDの治療プログラムに鍼を導入したのは2007年。この基地では年間約300人に鍼治療をしているが、施設と人員を増やせば(患者数は)2、3倍にも増えるだろうと陸軍フォードフッド基地の臨床心理学者ウェツシュ博士(67)は話す。

 PTSD患者は神経系統にきわめて複雑な問題を抱えており、多くの兵士は痛みを訴える。頭痛は他の治療法ではあまり効果がないが、ここで行う鍼、マッサージ、レイキなどは、ほとんどのケースで痛みを軽減させ、有効に機能するとウェッシュ博士。」

 東洋医学研究所®では、精神障害に対して長年にわたる治療経験と多くの医学情報を基に、統合的制御機構の活性化を目的とした鍼治療をさせて頂いております。

 さらに、それぞれの症状に合った生活習慣の改善について指導させて頂いております。

 是非、副作用のない鍼治療を受けられることをお勧め致します。

 

投稿者: 井島鍼灸院

2012.03.17更新

緑内障とは

 緑内障とは、眼球の内圧(眼圧)が異常に高くなるために、視神経が障害されて、しだいに視力が低下してくる病気です。

 加齢にともなっておこりやすくなり、40歳以上の日本人の20人にひとりは緑内障との調査結果があります

 しかし、症状に気づいていない人も多く、緑内障が日本における中途失明の原因の第2位であるであることからも、その対策は重要です。

原因は?

 眼球が、その形を保ち、ものを見るという機能を正常に維持するためには、一定の眼圧に保たれることが必要です。この眼圧は房水と呼ばれる液体によって10~21mmHgに保たれています。

 房水は毛様体で作り出され、水晶体のまわりを流れ、隅角と呼ばれる出口から眼球の外へ出て行きます。

 緑内障は、ほとんどが隅角の問題によっておこります。

 それは、隅角を虹彩の根元がふさぐ閉塞型と、隅角の排出路の機能に異常がおこる開放型とがあって、いずれも房水がうまく流れ出ずに、眼球内にたまるため眼圧が上がります。

 この他に、眼球の先天的な発達異常による先天性緑内障、眼圧は高くても目の機能に異常がない高眼圧症、眼圧は正常なのに目の機能が低下する低眼圧緑内障があります。

 また、これらの緑内障の発症には、ストレス、精神的不安、興奮などが関わっていることがしばしばあるため、情緒病として知られています。

緑内障の種類によって症状は異なります。

 閉塞隅角緑内障 閉塞型の緑内障は、急に頭痛、眼痛、吐き気、嘔吐がおこり、食中毒、高血圧症などと間違えやすいため、初期の治療が遅れて失明にいたることがあります。

 結膜(白目)が赤く充血し、角膜も濁り、瞳孔も大きく開き、視力も低下してきます。

 開放隅角緑内障 開放型は、徐々に進行し、目が疲れやすい、目がかすむ、頭が重い、電灯のまわりに虹が見えるという症状から、しだいに視力が衰え、視野も狭くなってきます。

 先天性緑内障 隅角のつくりが、生まれつき不十分なためおこるもので、乳幼児や若い人におこります。

 乳幼児の場合は、眼球の外膜に弾力性があるため、眼圧が高まるとその膜がのび眼球自体が大きくなります。正面からみると、角膜が大きくなり牛の目玉のように見えるので牛眼とも呼ばれています。

 東洋医学研究所®グループでは、このような緑内障に対して眼科と連携することを基本とし、その患者の状態にあった鍼治療をさせて頂いております。

 そして、鍼治療で全身の調整と局所の血流改善をさせて頂くことで、症状を緩和するとともに、緑内障の進行をできるだけ遅らせるような治療をさせて頂いております。

 是非、副作用のない鍼治療を受けられることをお勧め致します。

 

投稿者: 井島鍼灸院

2012.03.13更新

目が疲れる症状のことで、病名ではありません。

  目を使う仕事をしたときに、ふつうの人では疲れないような場合でも容易に疲れたり、目が痛い、目がかすむ、まぶしい、充血する、涙が出るという目の症状や、頭が痛い、肩がこる、吐き気がするといった全身的な症状をおこします。

原因は大きく3つに分けられます。

①目に異常がある場合で、屈折異常や調節異常、不等像視、不同視などがあります。

 屈折異常には、近視、遠視、乱視があります。目の疲れの原因になるのは、ものを見るときに無理に調節しないとはっきり見えない遠視と乱視です。

 近視で目が疲れることはほとんどありませんが、めがねの度があっていない場合には疲れの原因になります。
 
 調節異常の代表は老視で、ものを見るときの調節のはたらきに異常があると、目が疲れます。もっとも多いのが老視です。
 
 また、左右の目に感ずるものの大きさや形がちがう場合を、不等像視といい、両目でものを見ようとしてもうまくいかないので、目が疲れます。 とくに、左右の目の屈折の度がちがう不同視の場合には、疲れやすくなります。

 その他、目の病気 結膜炎や角膜炎、緑内障などの目自体の病気のために疲れることがあります。
   
②全身状態が悪い場合で、目そのものにはなんの異常もない場合でも、全身的なからだの状態がよくないときには、目を使うと疲れやすくなります。

③体には異常がない場合でも、テレビ、ワードプロセッサ、コンピュータなどの画面を長く見つづけるといった目を酷使するための眼精疲労が増えています。

 そのほか、照明や見る対象など、環境が悪いためや、神経質な人、精神的な疲労があるときにも、目が疲れます。

最近ではパソコンを使う人に多いVDT症候群が注目されています。

 最近ではOA機器が導入され、特にパソコンを仕事で使うときは、ディスプレイ像を長時間注視しますので、目が疲れる、目がかすむ、頭が痛いなどの症状を訴える人が多くなっています。このような症状はVDT症候群と呼ばれています。

 VDT症候群では、同じ姿勢を長時間連続して行うので首、腕、肩、手などの筋肉が緊張し続けます。そのため、目の症状だけでなく肩こりや、吐き気、ふるえ、胃腸不良などもみられます。

 東洋医学研究所Rグループでは、眼精疲労やVDT症候群に対して鍼治療を行い、局所の血流をより良好に保つとともに、全身の調整をさせて頂いております。

 是非、副作用のない鍼治療を受けられることをお勧め致します。

 

投稿者: 井島鍼灸院

2012.03.06更新

うつ病(定形型うつ病)は、くり返すことが多い病気ですから再発を防ぐことが大切です。几帳面、完全主義、理想が高い傾向の人に多いといわれています。そのような人ががんばり続け、疲れきり、大うつ病になるケースがあります。
 余裕のある生活を送ること、早めに休むことが重要です。

考え方・視点を変える
 真面目で熱心な性格の人ほど、うつ病を患いやすいといわれています。逆に楽観的で細かいことを気にしない人はうつ病になりにくいものです。
 出来る限り、思い詰めすぎないように物事に取り組む姿勢を意識しストレスを軽減するように心がけましょう。

定期的なリラックスを心がける
 心身の力みを抜いて落ち着かせるリラックスはとても重要です。
ため息が増えてきたと感じたら、外の空気を胸いっぱいに吸込んで深呼吸すると、ストレスや緊張が薄れていくのがわかります。
また、自分の好きなことで体を動かすことは大変効果があります。

十分な睡眠をとる
 睡眠は身体の疲れを取り、記憶を整理して脳の疲れを和らげる働きがあります。睡眠時間が短く不規則であると、睡眠で得られる効果は中途半端なものになってしまいます。睡眠時間は十分にとること、眠気を感じたら仮眠でもいいから眠って脳を休めることを心がけましょう。

投稿者: 井島鍼灸院

2012.02.29更新

症状

 腰痛の他、立っていたり歩いていると、脚がしだいにしびれてくる、脚全体が痛むなどの症状が起こり歩けなくなります。

しかし、腰を丸くして休憩すると症状が消え、歩くことができるようになります(間欠跛行)。

また、排尿障害を招くこともあります。

原因 

 腰椎の荷重・運動負荷による加齢変化として、椎間板の変形膨隆、椎体の骨棘形成、椎間関節の関節症性肥大、黄色靭帯の肥厚により脊柱管が狭くなり、中の神経が締め付けられます。

立っていたり歩いていると、神経はさらに締め付けられ、神経自体に循環障害が起こり、脚のしびれや脱力感が起こるといわれています。
 

投稿者: 井島鍼灸院

2012.02.25更新

近視とは?

 近視とは、普通に何かを見たときに、目に入った光が網膜よりも手前で像を結ぶ屈折異常で、近い所は良く見えるのに、遠い所はぼんやりとして見えにくい状態です。

 網膜よりも手前で像を結ぶ原因として、角膜から網膜までの長さが正常よりも長い場合と、角膜や水晶体の屈折力が強い場合があります。


仮性近視とは?

 パソコンやテレビゲームなどで、近くのものを見ていると、近くにピントを合わせるために、毛様体筋が緊張し、水晶体が厚くなります。

この状態を長時間続けると、その後も毛様体筋の緊張が取れずに強い屈折率が一時的に残ってしまい、近視と同じような状態になります。

このようにしておこった状態を仮性近視(偽近視)と呼びます。

 一般的に仮性近視の状態が続くと近視になりやすいと言われています。

そこで、近視の予防としてパソコンを使用する時などは、適当な明るさ、正しい姿勢、適度な休憩を心がけ毛様体筋の緊張を強くさせないことが大切です。

 また、鍼治療によりこの緊張を緩和する可能性が考えられています。

 ただ、近視の原因には遺伝的な素因を重視する考え方が根底になっていることも忘れてはなりません。


視力は一定ではありません。 

 視力を考える上で注意しなくてはならないことがあります。

 それは、視力はその日の体調、目の疲れ具合などによって変動するということです。

そして、学校での視力検診の時などは、緊張のため視力が悪く出ることもあります。また、少し目を細めただけで変化しますし、視力低下が始まった時期は特に変動が大きくなります。

 眼科で視力検査をした上で、適切な対応をすることをお勧め致します。

  東洋医学研究所Rグループでは、このような仮性近視に対して鍼治療を行い、局所の血流をより良好に保つとともに、全身の調整をさせて頂いております。

 さらに、その患者さんにあった視力に関する適切な生活指導もさせて頂いております。

 是非、副作用のない鍼治療を受けられることをお勧め致します。
 

投稿者: 井島鍼灸院

2012.02.16更新

突発性難聴とは?
  
  突然起こる原因不明の難聴です。ある日、朝起きると片側の耳が聞こえなくなっていたり、つまる感じがしたり、耳鳴りを感じたりする病気です。
 一般には50~60歳代に多く、男女差はありません。聴力検査では、感音難聴を示します。
 発症前に疲労感を感じていることが多いといわれています。

突発性難聴の治療なら岐阜の井島鍼灸院

原因はまだはっきりわかっていません。

 睡眠不足が続いた後や、風邪が引き金になることもありますが、定義にもあるように原因はわかっていません。
 現在推定されている原因の最も有力なものは、ウイルス感染説と内耳への血液循環が悪くなることが原因とする説です。

 ウイルス感染説は突発性難聴の発症前に風邪のような症状を訴える患者が少なくないことや、おたふくかぜや、はしかなどのウイルス疾患が突発的な高度難聴を起こすことなどが根拠となっています。
 
 内耳への血液循環が悪くなるのが原因とする説の根拠は、内耳血管の痙攣や塞栓、血栓、出血などによる循環障害が突発性難聴の突然の発症をうまく説明できることです。ただ、この説では突発性難聴の特徴である再発がほとんどないことの説明が困難です。

症状は?
 朝起きたときに、突然難聴に気づくことが多いのですが、昼間起こることもあります。
 ほとんどの場合、発症の時期やそのときの状況を覚えていることがこの疾患の特徴です。

 難聴は、普通の話し声が聞こえにくい中程度だったり、ほとんど聞こえない高度だったりします。しかし、本人が気づかなかったり、気づいていても放置していられる程度の軽い難聴のこともあるといわれ、このような場合は、自然に治ってしまっているのではないかと考えられています。  
 難聴とともに、耳鳴り、耳の中がつまった感じのする耳閉感をともなうこともあり、重くなると、めまい、吐き気、嘔吐も起こることがあります。

 東洋医学研究所®では、このような突発性難聴に対し鍼治療を行い、局所の血流をより良好に保つとともに、全身の調整をさせて頂いております。
 突発性難聴で悩んでおられる方は、是非一度、副作用のない鍼治療を受けられることをお勧めいたします。
 

投稿者: 井島鍼灸院

2012.02.09更新

 鍼灸院に来院される患者さんの中で、耳鳴りを主訴として来院される方は少ないのですが、健康チェック表をつけて頂くと、多くの方が耳鳴りを感じておられることがわかります。

 鍼治療の効果に関しては、とにかく鳴り初めからの期間が重要である印象があります。

 耳鳴りの種類や、患者さんの疲れ・ストレスの状況などによって変化すると思いますが、とにかく鳴り始めてすぐでしたら、かなりの確率で止まると思います。

 何年も鳴り続けている方でも、軽くなったり、止まることもありますが、どうしても確率が下がる傾向にあると思います。どんな疾患でもそうですが、なるべく早期の受診をお勧め致します。

 耳鳴りとは外界から音が耳に入っていないのに、音を感じることをいいます。

 多くは耳の病気と一緒におこりますが、このほか全身的な病気が原因など、心理的な要因が耳鳴りに影響していることもあります。

 分類としては3つに分けられます。
生理的(無響室性)耳鳴りです。健康な方にも感じるものです。例えば、防音室や無音室などに入った時や夜に周囲が静かな時などに「シーン」となることで、聴覚の異常ではありません。

自覚的耳鳴りです。鼓膜などの中耳に異常がないにもかかわらず、特定の音色の音がうるさく片側の耳か両耳で時々、または続けて鳴ります。耳鳴りを訴える人のほとんどがこのタイプです。

他覚的耳鳴りです。まれに口のまわりの筋肉や耳の中の骨、筋の収縮音、中耳の貯留液の動く音、血管の雑音などを耳鳴りとして感じることです。

 最も多く見られる自覚的耳鳴りの場合、どのような理由で耳鳴りが起こるかその仕組みについてはまだよくわかっていません。

自覚的耳鳴りの原因としては、全身的な疾患や薬の副作用、ストレスや疲労でおこることもあり分類としては、3つに分けられます。

感音声耳鳴りです。内耳、聴神経、聴覚中枢(脳幹、大脳皮質)に障害があるものをいいます。例えば、内耳炎、メニエール病、老人性難聴、突発性難聴、騒音性難聴、聴神経腫瘍などです。また、ストレスプトマイシン、シンプラチンなどの抗がん剤などの薬物は、内耳を犯し耳鳴りをおこします。

全身的疾患です。低血圧や高血圧など循環器系の病気や血液、リンパ系動脈硬化や糖尿病さらに脳神経系の疾患に伴って耳鳴りがあらわれることがあります。

ストレスです。心身のストレスによって耳鳴りがおきたり、増殖して感じられることがあります。生理的耳鳴りの原因は無音状態により鼓膜が緊張しておこることです。他覚的耳鳴りの原因は耳の周囲の不調(顎関節症や顎の筋肉の腫れなど)によるものです。

 耳鳴りの大きさや高低の現れかたや持続の程度など、人によってさまざまです。

 持続的に聞こえる人もいれば、静かな場所や就寝時のみ聞こえる人もいます。低音の耳鳴りは外耳や中耳に原因があり、高音の耳鳴りは内耳や聴神経の障害に原因があるとされています。

 しかし、必ずしもそうとはいえません。生活のアドバイスとして、耳鳴りに心理的な要因が関係している場合は心身のリラックスが軽減に役立ちます。

 副作用のない鍼治療を、なるべく早い時期に受けられることをお勧め致します。
 

投稿者: 井島鍼灸院

2011.12.16更新

気管支(小児)喘息とは?
わが国には百万人以上の患者がいるといわれています。
  わが国には100万人以上の患者がいると推定されています。
 半数は、10歳以下で発病し、このうちの3分の2は3歳以下、大部分は6歳までに発病しています。男児が多く、女児の2倍です。
 このような子どもの気管支喘息を小児喘息といいますが、小学校高学年から中学入学ぐらいまでにかなりの患者は発作がおこらなくなり、成人になるまでには約半数が発作が起こらなくなります。

 成人になってから発病することもあり、成人での男女比はほぼ同じになります。これは、結婚、妊娠、出産をきっかけとして発病する女性が増えてくるからです。



喘鳴と呼吸困難を繰り返します。
 喘息とは、喘(あえ)ぎ、苦しみながら息をする、という意味で、呼吸のたびにひゅーひゅー、ぜいぜいという音をたて、呼吸が苦しくなって、努力をしなければ息を吸ったり吐いたりできない状態を表した言葉です。

 気管支喘息は、この喘鳴と呼吸困難が急に起こり、何時間か続いた後おさまってしまうことを繰り返す病気です。
 喘息発作は、たいてい夜間におこり、明け方になるとおさまってきます。このようなことがある日数続いた後、発作が起こらなくなって、しばらく期間を経たあとにまた再発してきたりします。

喘鳴発作は気管支内腔が狭くなって起こります。
 気管支喘息の患者の気管支は過敏で、健康な人ではなんでもないような刺激が加わっても、過激な反応を起こしてきます。

 気管支に刺激が加わると、①気管支を取り巻いている平滑筋が痙攣を起こして気管支が収縮する、②気管支の粘膜がむくんでくる、③気管支粘膜の分泌腺から粘りけの強い粘液が多量に分泌されてくる、といった変化が広い範囲の気管支におこって、内腔が狭くなってきます。

 その結果、気管支内の空気の通りが悪くなって呼吸困難におちいり、狭い気管支内を空気が出入りするさいの空気の流れの乱れから喘鳴が起こってくるのです。
 
喘鳴発作には誘因と原因があります。
 気管支喘息の患者の気管支は過敏になっていて、刺激が加わると喘息発作が起こってきます。

 発作を誘発する刺激には、ほこりや花粉の吸入、かぜや気管支炎などの呼吸器感染症、急激な気象や気温の変化、大気汚染、激しい運動、精神的ストレスその他さまざまなものがあります。

 これらの刺激のうちのどれかが加わったときに喘息発作がおこる人もいるので、その刺激こそが気管支喘息の原因と考えられるケースもあるのですが、原因は別にあって、これらの刺激は発作をおこすきっかけ、つまり誘因としてはたらいている場合が多いのです。

 気管支喘息の本質的な原因、いいかえれば、気管支を過敏にしている原因としては、従来からいろいろな説が提唱されてきています。
 アレルギー説、自律神経失調症説、内分泌(ホルモン)調節異常説がそのおもなものです。

 東洋医学研究所®グループの井島鍼灸院(岐阜市)では、気管支喘息に対して体質の改善と症状の緩和を目的とした鍼治療をさせて頂いております。
 また、鍼治療によりストレスによる影響を軽減し、さらに、適切な生活指導をさせて頂くことにより症状の悪化を防ぐことができると考えます。
 是非、副作用のない鍼治療を受けられることをお勧め致します。

投稿者: 井島鍼灸院

2011.12.14更新

不定愁訴症候群とは?
 N大学病院心療内科で1年以上症状が固定している患者に対し、生体制御療法を目的とした鍼治療を行い、健康チェック表の評価基準を使用して評価しました。鍼治療は生体制御療法(黒野式全身調整基本穴)を使用し、1クールを7回として3クール終了時点で評価しました。
 対象患者の重症度は健康チェック表に基づく不定愁訴指数により分類すると、重症1名、中等症3名、軽症4名でありました。初診時の不定愁訴指数の点数がそれぞれ44点、23.8点、11.8点であったものが最終時には13点、7.3点、5.8点となり、どの重症度においても有意な減少が確認できました。


不定愁訴指数減少率
N大学付属病院心療内科にての1年以上症状固定期間を
コントロールとした鍼治療開始からの不定愁訴指数減少率

このことは、不定愁訴症候群に対する鍼治療(生体制御療法)の有効性が示唆されます。
 
以下、代表的な不定愁訴に対する鍼治療症例3例を紹介します。

28歳女性 主訴:体がだるく思うように動けない
 大学卒業後就職をきっかけに頭痛、首の凝り感がいつも存在し、からだが思うように動かなくなった。病院では特に原因がわからなかったが睡眠薬、精神安定剤の服用を指示された。
しかし、一向に症状の改善がみとめられないことから、鍼灸治療を開始した。
3クールの鍼治療により不定愁訴指数は23点→17点に減少し、主訴である体がだるく思うように動けないは、ほとんど消失した。
このように病理的兆候が認められていないが、身体症状を訴えている不定愁訴症候群患者への鍼治療の有効性が示唆されました。

57歳女性 主訴:肩がこり首が痛い、後頭部が痛い
 33年前の出産を契機に発症。その後も育児や家事で気が休まることがなく症状が現在まで継続している。加えて、8年前に喘息を指摘されたが、薬にアレルギー反応を示すために強い薬は使えず首肩のこり、頭痛は増強し、疲労感、不眠も発症。
3クールの鍼治療により不定愁訴指数は39点→22点に減少し、主訴である後頭部痛は消失、肩がこり首が痛いは軽減した。このように喘息をともなっていた患者に対しても、身体症状を訴えている不定愁訴症候群患者への鍼治療の有効性が示唆されました。

62歳男性 主訴:体温調節ができない
 20年前に結核を発病。その後、体温調節の異常に気づくが治療はしなかった。定年をきっかけに一層ひどくなり、医療機関を8箇所受診するが、原因が特定できず治療されなかった。自覚症状としては、気温30度を越える日でも寒さを感じたり、汗も異常に多く出たり、まったく出なかったりと安定せず、手足の冷え、食欲不振も感じていた。5クールの鍼治療により不定愁訴指数は33点→18点に減少し、体温調節の安定化と共に症状の軽減が観察されるようになった。
このように、明らかに自律神経が関与する身体症状に対しても鍼治療の有効性が示唆された症例であります。

投稿者: 井島鍼灸院

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