適応症

2012.09.06更新

 腰は、体重を支えるのに最も大きな役割を受け持ち、体を曲げ伸ばしするとき、物を持つときに、いちばん負担の加わるところです。

このために、人は腰部に弱点を持つようになり、約80%の人が一生に一度は腰痛を経験するといわれています。

一般に、腰の骨や周囲の筋肉あたりに痛みがあることを、広い意味で腰痛症といいます。

 腰痛症の原因は、①背骨やその周囲の筋肉などの病気に由来するもの、②内臓の病気に由来するもの、③神経の病気に由来するもの、④血管の病気に由来するもの、⑤心因性由来のものなど多様に分類されます。

(注意:寝ていても痛い、横になって眠れない、発熱がある、神経麻痺があるなどの腰痛は、重篤な疾患が疑われますので、すぐに、専門の医療機関を受診して下さい。)

最もよくみられる腰痛症は、やはり整形外科的な原因によるもので、①に分類されるものです。これは鍼治療の適応症でありますので以下に紹介します。


  整形外科的な原因による腰痛症の種類

①筋性腰痛 いわゆる「ぎっくり腰」
症状 腰部に痛みがあり、内臓疾患でもなく、レントゲン写真を撮っても異常が見られないものの総称です。
前にかがんだり、急に立ち上がろうとした時に激痛が走るなどが一般的な症状です。
原因 長時間同じ姿勢や無理な姿勢を続けた後などに、また、不用意に体をひねった時、重いものを中腰で持ち上げた時、前傾姿勢をとった時などに起こりやすくなります。

②椎間板性腰痛
症状 鈍いような重いような違和感が、腰の周辺に出てきます。レントゲン像で「骨と骨の間がせまくなっている」と専門医より説明を受けた人はこれにあたります。
原因 椎間板が年齢と共に硬くなり、それがすりへって薄くなったり、変形を起こして痛みが出る腰痛です。椎間板の変形により、腰の部分が不安定になってくるため、これを支えるための筋肉に慢性疲労が起こって痛みが出てきます。

③腰椎椎間板ヘルニア
症状 腰から足先にかけてしびれや痛み、筋力の低下など。腰を曲げないと痛みで立っていられないほどの腰痛と下肢の痛みがあります。
原因 椎間板の亀裂から、髄核(椎間板の中心部にある)が押し出され、神経を圧迫した結果起こるものです。

④腰部脊柱管狭窄症
症状 腰痛の他、立っていたり歩いていると、脚がしだいにしびれてくる、脚全体が痛むなどの症状が起こり歩けなくなります。しかし、腰を丸くして休憩すると症状が消え、歩くことができるようになります(間欠跛行)。また、排尿障害を招くこともあります。
原因 腰椎の荷重・運動負荷による加齢変化として、椎間板の変形膨隆、椎体の骨棘形成、椎間関節の関節症性肥大、黄色靭帯の肥厚により脊柱管が狭くなり、中の神経が締め付けられます。
立っていたり歩いていると、神経はさらに締め付けられ、神経自体に循環障害が起こり、脚のしびれや脱力感が起こるといわれています。

その他に、腰椎分離症・すべり症、変形性腰椎症、坐骨神経痛などがあります。

鍼と超音波の併用療法
腰痛症に対する効果
昭和44年4月1日より昭和47年3月1日までの3年間に東洋医学研究所®に来院された患者の中の1336例(局所療法)について、黒野所長が鍼と超音波の併用療法による各種疼痛性疾患に対する効果などを詳細に研究し、これを症病別に集計しました。
その中で腰痛症に対しての結果は、患者271名のうち230名が著効、15名が有効、8名が比較的有効、10名がやや有効、8名が無効となり、263名の方に効果がみとめられたため、有効率は97.0%でした。

その後も、東洋医学研究所®における腰痛に対する鍼治療の研究は(社)全日本鍼灸学会などに、数多く報告されています。

是非、副作用のない鍼治療をお試しください。
 

投稿者: 井島鍼灸院

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