更年期障害とは?
女性の更年期には、女性ホルモンの分泌が急激に低下するため、身体に生理的な変化が起き、のぼせや、冷え、肩こり、めまいなどさまざまな症状が現れます。
これが更年期障害ですが、これらの症状は、女性ホルモン分泌の低下のほか、自律神経の問題も影響すると考えられています。
症状は?
更年期障害の症状は、非常に多様です。身体症状で最もよくみられるのは「のぼせ(ホットフラッシュ)、発汗」です。気温に関係なく、急に顔や上半身が熱くなったり、急に汗がでたりします。他にも、冷え、動悸、息切れ、肩こり、腰痛、頭痛、めまい、耳鳴り、立ちくらみ、関節痛、吐き気、疲れやすいなど、人によって様々な症状が現れ、日常生活に支障が生じる場合があります。
精神症状では、落ち込み、憂うつ、イライラ、やる気が出ないなどの症状がよくみられます。他にも不安、集中力・思考力の低下、不眠など様々な症状を訴えることもあります。そのため、以前できていた家事や仕事ができなくなることがあります。
原因は?
更年期障害が起きる主な原因は、女性ホルモンの急激な分泌低下です。女性ホルモンの働きである女性としての組織や細胞の機能を維持することや、脳の代謝の維持などができにくくなるための症状がでます。
また、女性ホルモンの分泌の中枢は、脳の視床下部にあるため、その分泌が低下すると、分泌を高めようとして視床下部の過活動の状態が続きます。視床下部には、自律神経の中枢もあるため、自律神経に関係する身体症状が起こり、さらにその影響が、脳の感情などに関係する大脳辺縁系にも及び、精神症状が起こると考えられています。
その他、環境や性格なども症状の現れ方に影響を与えています。環境から生じるストレス(夫婦や親子間の関係)や個人の性格(几帳面、完壁主義)、趣味や友人が少ないなどの要因が加わることで更年期障害の症状がさらに強くなると考えられています。
東洋医学研究所®グループの井島鍼灸院(岐阜市)では、このような更年期障害に対して全身の調整と、局所の症状改善を目的とした鍼治療をさせて頂いております。
また、更年期障害の状態に合わせた生活指導もさせて頂いております。
是非、副作用のない鍼治療を受けられることをお勧め致します。
2011.12.14更新
更年期障害
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2011.12.14更新
月経困難症
月経に伴う何らかの疼痛は50~60%の女性にみられるといわれていますが、その中で疼痛が激しく臥床や休養を必要とし、医学的な対応を必要とするものを月経困難症と呼びます。
月経直前あるいは月経時の下腹部痛や腰痛など骨盤を中心とした痛みを主症状としますが、種々の随伴症状(下腹部膨満感、悪心・嘔吐、頭痛、下痢、体がだるい、嗜眠、食欲不振、イライラなど)が発現することもあります。
月経困難症は女性のQOLを脅かし、学業や就労を妨げ、ひいては産業・経済面にまで影響を及ぼしかねない疾患であり、これを正しく認識して的確に対応していくことが必要であります。また、月経困難症の背景には、時に不妊症の原因となり得る疾患が潜んでいることがあり、治療の時期を失することのないよう注意が必要であります。

月経困難症の分類
1.原発性(機能性)月経困難症
骨盤内に器質的疾患を伴わないもので、機能性月経困難症とも呼ばれます。排卵性月経時にみられることが多く、一般に排卵は初経後半年ないしは数年経てから始まることが多いため、原発性(機能性)月経困難症もこの頃から始まることが多くなります。初経後5~8年で20%の症例に月経困難症を認め、その症状も次第に増強することが多いです。痙攣性の下腹部痛が背部や大腿へ放散し、嘔気、嘔吐、下痢、頭痛などを伴うこともあります。通常これらの症状は、月経開始数時間前ないし開始時に始まり、数時間から数日持続します。
2.続発性(器質性)月経困難症
婦人科的な器質的疾患により疼痛がもたらされるものであり、通常は初経後ある期間を経てから月経痛が出現します。原因疾患としては子宮内膜症、子宮腺筋症の頻度が高く、月経困難症の約50%に何らかの内膜症が存在します。続いて骨盤内炎症、骨盤内癒着、子宮頚管狭窄なども月経困難症の原因となり得ます。
機能性月経困難症の病態生理
現在のところ様々な説があり、もっとも有名なのが"プロスタグランディン(PGs)説"であります。
その他に、心因説、内分泌説、子宮筋過強収縮説、頚管因子説などがあります。
月経困難症に対する鍼治療の研究報告がなされています。
第48回(社)全日本鍼灸学会学術大会(神奈川大会)に於いて石神龍代先生が『続発性月経困難症に対する鍼治療の一症例』と題して、また、第54回(社)全日本鍼灸学会学術大会(福岡大会)に於いて山下喜代先生が『続発性月経困難症に対する鍼治療の検討』と題して報告しています。
これらの研究は月経困難症状を有する患者さんに対して「月経困難症状質問表」を使用して、生体の総合的統御機構の活性化を目的とした太極療法と特殊穴を用いた鍼治療により月経困難症状が改善することを定量的に検討したものです。特に下腹部痛、下腹部膨満感、嗜眠、腰痛、体がだるいなどの症状がよく改善しています。
東洋医学研究所®グループの井島鍼灸院(岐阜市)では、長年に亘りこのような月経困難症の治療をさせて頂いております。
月経困難症状で悩んでおられる方は、是非一度、副作用のない鍼治療を受けられることをお勧めいたします。
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2011.12.14更新
線維筋痛症
線維筋痛症とは?
激しい痛みが全身に生じる病気です。
日本では2007年現在、厚生労働省の調査から有病率は人口の約1.7%で、患者数は200万人と推定されています。
全体の75%が女性で、特に20~60歳の発症率が高いといわれています。また、患者の約5%が小児という調査結果もあります。
どのように診断するのか?
現段階では1990年にアメリカリウマチ学会が作成した診断基準を用いています。広範囲に及ぶ痛みが3カ月以上続き、全身にある18箇所の診断特異的圧痛点を4Kgの力で押したときに11箇所以上痛みを感じることで診断されます。11箇所以上でなくても専門医の判断で診断されることもあります。ただし、症状が他の病気によるものでないことが条件になります。
この診断特異的圧痛点については、第53回(社)全日本鍼灸学会学術大会(千葉大会)に於いて、黒野保三所長と、厚生労働省線維筋痛症調査研究班の松本美富士先生の共同研究で、『線維筋痛症の病態・治療に関する鍼灸医学的検討(第1報) -診断特異的圧痛点と経穴の相関-』と題して報告されています。
この研究では、線維筋痛症の診断特異的圧痛点が、鍼灸治療に使用される特定の経穴(つぼ)と一致していることが報告されています。
原因は?
明確な原因は現在のところ不明です。事故、外科手術、自己免疫疾患、歯科治療、肉体的又は精神的ストレス、PTSD(心的外傷)、妊娠、出産、ウイルス感染、化学物質過敏症、子宮内膜症、風邪など多様なきっかけが、痛みの要因となり、発症してるのではないかと考えられています。
症状は?
全身に激しい痛みを生じます。痛みは、日常生活で経験する痛みと異なり、電気が走るような痛みという表現で患者に形容されています。
症状は、個人差がありますが、軽度なら仕事を続けられる場合があります。重度の場合は日常生活に支障をきたし、自力で生活できない場合もあります。症状が重くなると髪や爪に触れただけで痛みが起こり、意識を失いそうになったり、寝たきりになることもあります。
線維筋痛症に対する鍼治療の研究報告がなされています。
第55回(社)全日本鍼灸学会学術大会(金沢大会)に於いて黒野保三所長と、厚生労働省線維筋痛症調査研究班の松本美富士先生の共同研究で、『本邦線維筋痛症の全国疫学調査報告 ‐特に治療実態とその治療効果について‐』と題して報告されています。
この研究では、線維筋痛症の有病率はこれまで想定されていたほどまれな病態でなく、比較的頻度の高いリウマチ性疾患であることや、線維筋痛症患者の6.7%が鍼治療を受けており、担当医の評価による鍼治療の効果は60.0%であったことなどが報告されています。
東洋医学研究所®グループの井島鍼灸院(岐阜市)では、このような研究結果をもとに線維筋痛症に対して全身の調整と、局所の症状改善を目的とした鍼治療をさせて頂いております。
是非、副作用のない鍼治療を受けられることをお勧め致します。
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2011.12.14更新
慢性疲労症候群
慢性疲労症候群(CFS)とは?
はっきりした心理的・身体的な原因がなく、神経、筋肉の障害も認められないにもかかわらず、仕事や家事を休まなければならないような、時には寝込んでしまうような強い疲労感やだるさが半年以上も続いたり、再発を繰り返したりする病気です。
女性に多い傾向があり、20才~40才代の発症が多いのが特徴です。
長期間持続する強い疲労感が主訴です。
この強い疲労感は休息によっても改善しないのが特徴です。
強い疲労感やだるさのほかに、微熱が出て、のどが赤く腫れて痛み、首のリンパ節も痛みます。
そのほかに、不眠、頭痛、日光過敏、もの忘れ、集中力の低下、無気力、興奮、ぼんやりする、関節や筋肉の痛み、脱力などもともないます。
原因はまだはっきりわかっていません。
慢性疲労症候群の原因については、まだ、はっきりわかっていません。ウィルス感染、アレルギー、免疫学的異常、心理学的要因などが複雑に絡み合っていると考えられています。
そのため診断は、典型的な症状に加えて、甲状腺の機能異常や関節リウマチ、結核、うつ病、不安神経症など、他の考えられる病気を除外することで行われています。
慢性疲労症候群に対する鍼治療の研究がなされています。
全日本鍼灸学会雑誌第 44巻3号(1994年) に於いて、石神龍代先生、黒野保三先生、絹田 章先生、冨田靖延先生、林 尚臣先生、渡 仲三先生、松本美富士先生が「慢性疲労症侯群に対する鍼治療の検討」と題して報告しています。 この論文は(社)全日本鍼灸学会会員の学術の向上を図る目的で優秀な論文を表彰するために創設された高木賞の第一回受賞論文となりました。
この研究は、従来から報告されている各種薬物療法では、症状の改善が認められなかった慢性疲労症候群症例8例に対して、鍼冶療を施したところ、慢性疲労症侯群の中心的症状である激しい疲労感は明らかに改善し、随伴症状である様々な身体症状も一部の症例において改善がみられたことや、免疫学的検査において低下していた末梢血γδT細胞比率が有意に回復したことを報告しています。
東洋医学研究所®グループの井島鍼灸院(岐阜市)では、このような研究実績に基づき長年に亘り慢性疲労症候群の治療をさせて頂いております。
慢性疲労症候群で悩んでおられる方は、是非一度、副作用のない鍼治療を受けられることをお勧めいたします。
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2011.12.14更新
花粉症
花粉症とは?
花粉症は、花粉がひきおこすアレルギーです。
花粉症は、風で運ばれた花粉がひきおこすアレルギーです。ある花粉を吸入しているうちに、人によってはその花粉が抗原(アレルゲン)となって、これに対応する抗体が体内にでき、その後、再び同じ花粉(抗原)を吸入すると抗原抗体反応がおこって症状が現れます。
花粉症の豆知識
花粉症の治療には、顔のツボも使用します。
花粉症の症状はいかがですか?
スギやイネ科・キク科の雑草が原因となります。
原因となる花粉にはスギが2~3月、イネ科の雑草(オオアワガエリ、カモガヤ、ナガハグサ、ホソムギなど)5~8月、キク科の雑草(ブタクサ、オオブタクサ、ヨモギ、カナムグラなど)は8~10月などがあります。
花粉の飛散する時期と一致して発症しますが、飛散量や気象条件によっては飛散後3か月間もつづくことがあります。これは最近、山のふもとまで舗装道路や家屋が増えたために、花粉が土地に固定しにくくなったためと考えられています。
鼻の症状のほか、目や全身の症状もともないます。
症状は、問題となる花粉の時期に突然におこります。くしゃみ、鼻水、鼻づまりなど鼻の症状のほか、結膜炎、のどのかゆみ、からだのだるさ、頭痛、下痢などの症状をともなうことも多いです。
ハウスダストとちがって花粉の直径は大きく、ほとんどが鼻や目の粘膜でとらえられるのでこれらの粘膜の症状がおもになり、気管支で喘息はおこしません。
東洋医学研究所®グループの井島鍼灸院(岐阜市)では、花粉症を含むアレルギー疾患に対し、体質の改善と症状の緩和を目的とした治療をさせて頂いております。
是非、副作用のない鍼治療を継続的に受けられることをお勧め致します。
東洋医学研究所®グループの先生方による研究報告
東洋医学研究所®グループの先生方による花粉症に対する鍼治療効果の研究は、(社)全日本鍼灸学会学術大会において
・アレルギー性鼻炎に対する鍼治療の検討
-2005年スギ花粉飛散期の動態調査-
・アレルギー性鼻炎に対する鍼治療の検討
-スギ花粉飛散期における鍼治療効果の検討-
・アレルギー性鼻炎に対する鍼治療の検討(第2報)
-スギ花粉飛散期における鍼治療効果の検討-
・アレルギー性鼻炎に対する鍼治療の検討(第3報)
-スギ花粉飛散期における鍼治療効果の検討-
・アレルギー性鼻炎に対する鍼治療の検討(第4報)
-2008年スギ花粉飛散期における検討-
・アレルギー性鼻炎に対する鍼治療の検討(第5報)
-2009年スギ花粉飛散期における検討-
・アレルギー性鼻炎に対する鍼治療の1症例
・鍼灸院における花粉症患者の実態調査
・花粉症に対する鍼治療効果の検討 5年間のまとめ (1)
-花粉飛散数と花粉症症状・鍼治療効果の関係-
・花粉症に対する鍼治療効果の検討 5年間のまとめ(2)
-男女別の花粉症症状・鍼治療効果の検討-が報告されています。
これらの研究では、鍼治療は目や鼻の花粉症症状を軽減し、花粉飛散時期の生活の質を向上させることが報告されています。
花粉症予防のワンポイントアドバイス
花粉症を予防するためには、原因となる花粉をできるだけ回避すること、体調を整えておくことなどが重要であると考えられています。
原因となる花粉をできるだけ回避する
外出する時はマスクやゴーグルを使用し、花粉の侵入を軽減します。髪には花粉がつきやすいので帽子をかぶります。
また、風が強く気温が高い場合、花粉が飛びやすくなります。特に雨が上がった後に、気温が上昇したときは要注意です
外出から帰ったら、室内に入る前によく花粉を払い落します。さらに、家の中に花粉を入れないためには、花粉の飛散量の多い日は窓を開放しない、洗濯物や布団は外で干さないことなどが重要です。
体調を整えておく
花粉症は自律神経のバランスがくずれたり、過敏になったりすると発症しやすく、症状が悪化すると考えられています。十分な睡眠をとり、過剰なストレスや疲労をためないように注意して下さい。
東洋医学研究所®グループの井島鍼灸院(岐阜市)では、長年にわたる基礎・臨床研究を根拠に花粉症に対する鍼治療をさせて頂いております。
また、鍼治療で正常な生体調整機構を確立することにより、花粉症を予防し、症状を緩和できることを証明するため、現在も精力的に研究を行っております。
是非、安心して鍼治療を受けられることをお勧め致します。
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2011.12.14更新
関節リウマチ
手や足の関節の「腫れ」や「痛み」から始まり、多発する関節炎と進行性の関節破壊を主症状とします。
関節外症状として肺、腎臓、皮下組織などにも病巣の広がる全身性疾患です。 慢性炎症性自己免疫疾患であることは明らかですが、いまだに原因は明らかではありません。
しかし、最近の研究により、ウィルス感染などの外的要因や女性ホルモン、遺伝の関与が考えられています。
また、リウマトイド因子や抗CCP抗体などが産生されて免疫反応が起こり、関節の滑膜に炎症が生じます。
白血球(好中球、マクロファージ、リンパ球)から産生される活性酸素や炎症性サイトカイン(TNF-α、インターロイキンなど)が炎症を促進し、滑膜の増殖、軟骨や骨の破壊が進行することなどがわかってきています。

関節リウマチの新しい診断基準
関節リウマチの早期診断の必要性から、米国リウマチ学会(ACR)と欧州リウマチ連盟(EULAR)の共同策定として、2010年8月、新しい診断基準が23年ぶりに発表されました。

ワンポイントアドバイス
快適な日常生活のために、全身の安静、局所の安静、精神の安静と適度な運動が必要です。
全身の安静
重要なことは、十分な睡眠と規則正しい生活です。夜更かしは控え、日中に疲れや痛みを感じた時は昼寝を取り入れます。朝つらいときは、家事などの仕事は午後にまわすような生活リズムを作ることも有益です。
局所の安静
関節の痛みが強いときは、関節の安静を保つようにします。
日常生活では、重いものを持たない、関節を深く曲げない、必要なときはサポーターをつけるなど、関節にかかる負担を減らすように工夫することも大切です。
精神の安静
趣味や散歩など、好きなことを楽しむ時間を増やしましょう。
ストレスは関節炎を悪化させ、反対に笑うことや好きな音楽を聴くなどは症状を軽快させます。
適度な運動
関節の痛みが軽くなったら、痛みや疲れが残らない程度の運動をします。適度の運動は筋肉の緊張を取り除き、疼痛を和らげ関節が硬くなるのを防ぎます。運動は入浴中や入浴直後に行うとより効果的です。
その他には体を冷やさないことが大切です。体が冷えると痛みがひどくなることがあります。夏は冷房の効き過ぎに注意し、冬の寒い日には厚手の下着や手袋、靴下を利用します。
鍼と超音波の併用治療
関節リウマチに対する効果
昭和44年4月1日より昭和47年3月1日までの3年間に東洋医学研究所®に来院された患者の中の1336例について、黒野所長が鍼と超音波の併用療法による各種疼痛性疾患に対する効果などを詳細に研究し、これを症病別に集計しました。
その中で関節リウマチに対しての結果は、患者47名のうち30名が著効、6名が有効、1名が比較的有効、5名がやや有効、5名が無効となり、42名の方に効果がみとめられたため、有効率は89.4%でした。
以上のことから、上記のような関節リウマチに対する鍼治療の効果が実証されています。
東洋医学研究所®グループの井島鍼灸院(岐阜市)では、関節リウマチに対して長年にわたる治療経験と多くの情報を基に、統合的制御機構の活性化と局所の症状改善を目的とした鍼治療をさせて頂いております。
さらに、それぞれの症状に合った生活習慣の改善や、運動療法を指導をさせて頂いております。
是非、安心して鍼治療を受けられることをお勧め致します。
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2011.12.14更新
痛風
体内の尿酸が過剰になる高尿酸血症が背景となっています。
痛風の多くは足の親指の激痛、発赤、熱感をともなう関節炎(痛風発作)を特徴とする病気です。
体内に尿酸が過剰にたまる高尿酸血症が背景となっています。肉類、アルコールなと゜を好む食習慣者、ストレスのたまりやすい男性に好発します。
発症年齢は40歳代を中心とした中年以降に多いのですが、近年は若年層にも増えています。

原因は遺伝的な体質と食生活です。
原因は大きく二つに分けて、腎臓での尿酸の排出低下がみられるような、痛風を起こしやすい遺伝的な体質によって発病する場合と、高エネルギー食の摂取やアルコールの過飲、肥満などで尿酸の産生過剰が起こる場合とがあります。
このように、体内に尿酸が過剰にたまる高尿酸血症になると、関節などに尿酸塩結晶が沈着します。
この尿酸塩結晶が関節液の中に遊離すると、好中球などの血液細胞は結晶を異物として認識し、排除しようとします。そのために起こる強烈な炎症が痛風発作です。
症状は足の親指に激しい痛みと炎症が急激に起こります。
たいていは、足の親指の付け根にある関節にこれといった前ぶれもなく、激しい痛みと炎症が起こります。
痛風発作の特徴は、急激におこり、早ければ2~3日、おそくても1~2週間という短期間のうちに、自然に症状が軽快してしまうことです。
しかし、痛風発作が治っても、その基礎にある高尿酸血症という状態は続いているため、またいつか、激しい痛みをともなった痛風発作が起こってきます。
このような状態がさらに続くと、関節炎は急性から慢性になって、いつも痛むようになり、しかも一箇所だけでなく、からだのあちこちの関節が痛むようになってきます。
また、痛風が進行する過程で、腎臓にも尿酸が沈着するために、腎臓の働きが低下して、慢性腎炎から腎不全へと移行するようになります。しかし、腎臓では関節のような自覚症状はなく、検査をしなければわかりません。
痛風にならないためのワンポイントアドバイス
東京女子医科大学付属膠原病リウマチ痛風センターの山中寿教授は、痛風患者増加の原因として「現代人の食べ過ぎと運動不足」を指摘し、生活改善の必要を強調しています。
具体的な改善は ①肥満の解消 ②お酒を控える ③水分を多くとる ④適度な運動 ⑤ストレスをためない、の5項目。どれも「言うはやすく行うは難し」のことばかりですが、病気になって初めて実感するのが健康のありがたさです。
東洋医学研究所®グループの井島鍼灸院(岐阜市)では、痛風に対し、生活習慣を改善するためのアドバイスをさせて頂くとともに、体質の改善と症状の緩和を目的とした鍼治療をさせて頂いております。
是非、副作用のない鍼治療を受けられることをお勧め致します。
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2011.12.14更新
甲状腺機能障害
甲状腺は首の前面部にあり、蝶の形に似た、15~20gの臓器です。
甲状腺からは、新陳代謝を盛んにするホルモンが分泌されます。そのホルモンの分泌異常によって引き起こされる病気の代表に、バセドウ病(甲状腺機能亢進)と橋本病(甲状腺機能低下)があります。
今回は、この2つの疾患について説明させて頂きます。

バセドウ病とは?
甲状腺機能亢進症を生じる自己免疫疾患です。1000人中2~6人の割合で発症し、20~30歳代の女性に多く(男性の3~5倍)発症するといわれています。
大部分の患者は甲状腺が腫れて大きくなるため(甲状腺腫)、首が太くなったように見えます。また、脈が速くなります(頻脈)。このため、安静にしていても動悸を感じることもあります。約半数の人に眼球が前方に突き出てくる症状が起こります(眼球突出)。その他、汗をかきやすい、微熱、手指の振るえ、身体がだるい、やせてくる、食欲が旺盛になる、神経過敏になって精神的に不安定になる(イライラする)といった症状のほか、女性では月経の異常(無月経)が起こることがあります。
橋本病とは?
甲状腺機能低下症の原因として最も多い自己免疫疾患です。病気の発生率は、人口10万人に対して約80人とされています。この病気は、広い年代にわたって発症しますが、30~50歳代に多く、女性が95%を占めるという報告もあります。
患者の約90%に甲状腺の腫れ(甲状腺腫)がみられます。このうち、甲状腺腫だけでなんの症状も現れない場合と、かすれ声(さ声)、前頚部の不快感、身体がだるいなどの症状がみられる場合があります。
このような患者の甲状腺の機能を調べてみると、7~8割は正常です。
甲状腺の機能が低下している2~3割の場合には、気力がわかない、寒がりになる、便秘がちになる、言語がもつれるなどの症状が現れてきます。また、浮腫(むくみ)、脱毛、皮膚の乾燥、体重の増加、女性では月経過多といった症状が現れ、知的な活動が低下したり、動作が緩慢になったりします。
東洋医学研究所®グループの井島鍼灸院(岐阜市)では、このような甲状腺機能障害に対して、専門医療機関との連携をとりながら、全身の調整と局所の症状改善を目的とした鍼治療をさせて頂いております。
是非、副作用のない鍼治療を受けられることをお勧め致します。
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2011.12.14更新
糖尿病
糖尿病とは?
糖尿病は、インスリンの作用不足により慢性的に血糖値が高くなり、種々の特徴的な代謝異常を伴う疾患群です。その発症には遺伝的因子と環境因子がともに関与します。代謝異常が長期間続くと、特有の合併症を引き起こします。
代謝異常の程度によって、無症状から尿が多く出る、のどが渇く、だるいなどの症状がみられます。さらに進行すると、ケトアシドーシス(ケトン体により血液が酸性に傾く状態)、昏睡に至るなどの病態を示します。
糖尿病の成因は4つに分類されます。
①1型 : 膵蔵のβ細胞の破壊を特徴とします。
②2型 : インスリン分泌低下とインスリン感受性の低下(インスリン抵抗性) の両者が発症にかかわります。
③その他の特定の機序、疾患によるもの : 遺伝的素因として遺伝子異常 があるものと、他の疾患や病態に伴うものとに大別します。
④妊娠糖尿病
日本糖尿病学会による新しい診断基準
尿病の診断には、血液検査で次の4つの項目を測定します。
・ヘモグロビンA1c(HbA1c):
過去1~2ヵ月間の血糖の状態を示す値
・早朝空腹時血糖値:
早朝に(8時間以上の絶食後)採血したときの血糖値
・75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT):
75gのブドウ糖水などを飲み、その2時間後に採血したときの血糖値
・随時血糖値:
食事の時間と関係なく採血したときの血糖値
日本糖尿病学会の「糖尿病治療ガイド2016-2017」によると、以下のように糖尿病を診断しています。
糖尿病で最も恐いのは、合併症の出現です。
糖尿病を長く患っていると、毛細血管などの細い血管に、糖尿病特有の変化が起こってきます。
特に目の網膜の血管がおかされて失明したり、腎臓の糸球体(血液を濾過して原尿をつくっている部分で、細い血管の集合体)がおかされて濾過機能が低下し、尿として排泄されるはずのものが体内に蓄積する尿毒症となって、生命が危険になったりします。
また、神経系統も広い範囲で機能の変調をきたし、手足のしびれ感や神経痛をはじめ、多種多様の神経症状が出てきます。
これらに加えて、太い血管の動脈硬化も、年齢不相応に早く出現し、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、下肢の壊疽の原因となります。
細菌などの病原体の感染に対する免疫力も低下し、肺炎、肺結核、腎盂腎炎などの感染症も発症しやすくなります。
ここで重要なことは、正しい生活習慣と治療を続けることによって、これらの合併症の進行は予防でき、健康人とほとんど同程度の生活を送ることができることです。
合併症予防のワンポイントアドバイス
糖尿病の合併症を予防するためには、食事療法と運動療法が基本であると考えられています。
食事について重要な心得は①腹八分目、②朝昼夜と規則正しく、③ゆっくりと摂る、④偏食をせずに薄味にする、⑤主食(ごはん)は総エネルギー量の半分にする、⑥おかずの種類を多くする、⑦必ず食品を計量すると説明されています。
運動療法については、 具体的な運動方法としては、中程度の強さの運動(脈拍数で120回/分程度)が適当といわれています。また、呼吸をしながら行なう有酸素運動(ウォーキング、自転車など)が良いとされていますが、筋肉トレーニングなどを好む人はそれでもかまいません。
毎日、どこでも、いつでも、一人でもできる運動の習慣を生活に取り入れることができれば、長続きできて効果的です。
食べる順番はまず野菜から
東洋医学研究所®による研究報告
東洋医学研究所®による糖尿病に対する鍼治療効果の研究は、(社)全日本鍼灸学会学術大会において、動物実験6題、症例報告17題、症例集積研究4題、調査研究1題が報告されています。
糖尿病に対する鍼治療の研究
東洋医学研究所®グループの井島鍼灸院(岐阜市)では、長年にわたる基礎・臨床研究を根拠に糖尿病に対する鍼治療をさせて頂いております。
鍼治療により、生体の統合的制御機構の活性化をはかり、糖尿病になりにくい体質をつくります。
さらに、糖尿病に罹患してしまった患者に対しては、症状の緩和を目的とした鍼治療とその患者さんにあった食事療法や運動療法などの生活指導もさせて頂いております。
是非、安心して副作用のない鍼治療を受けられることをお勧め致します。
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2011.12.14更新
不眠症
一般の不眠は、夜なかなか寝つかれない(入眠困難)、夜中に目が覚めて、その後眠れない(熟眠障害)、朝早く目が覚めてしまう(早期覚醒)といった状態です。この不眠を起こす原因は、①睡眠時の外部環境の変化②身体の病気③薬物による興奮や中毒④高齢⑤うつ病や精神病などが考えられます。

ところが、このような不眠を起こす原因が特にないか、軽いにもかかわらず、ぜんぜん眠れないという人や、不眠の原因をとり除いてもまだ眠れないとか、はたから見ると充分に眠っていると思えるのに、本人は眠れなかったと訴える人がいます。
このことは、起きてからの睡眠に対する充実感のなさや無力感といった自覚症状から、眠れなかったという意識を持つものと考えられます。このような不眠は、神経症性の不眠と考えられ、一般の不眠と区別して不眠症と呼ばれます。
この不眠症では、ちょっと眠れないことがあると、眠らないと病気になるのではないかという不安を呼びおこします。過剰な睡眠への欲求が、強く睡眠を意識するという不安、緊張の悪循環をつくり、その結果さらにさまざまな不定愁訴を発症させていると考えられます。
東洋医学研究所®よる研究報告
東洋医学研究所®による不眠症に対する鍼治療効果の研究は、 「睡眠障害に伴う不定愁訴に対する鍼治療の検討」(全日本鍼灸学会雑誌56巻5号,793-801,2006)と題して報告されています。
この研究は、睡眠障害を訴えて来院した患者6名に対して、生体の統合的制御機構の活性化を目的とした生体制御療法を行い、不定愁訴カルテ(健康チェック表)を使用して評価したものです。
その結果、6症例の不定愁訴指数の平均は初診時34.2点であったものが最終時には13.3点となり、有意な改善が認められ、睡眠障害の症状も全症例において改善されたことが報告されています。
また、第27回(社)生体制御学会学術集会では、シンポジウムの中で、「鍼灸院における睡眠に対する鍼治療の実態調査」が報告されています。
この研究は、鍼灸院に来院された患者に対し、初回鍼治療日の睡眠の状態を調査したものです。
その結果、1回の鍼治療でも「いつもより良く眠れた」と感じた患者が63%であったことが報告されています。
不眠症予防のワンポイントアドバイス
☆必要な睡眠時間には、個人差があります。日中の眠気で困らなければ十分と考え、あまり8時間にこだわらないようにしましょう。
☆就寝前には楽しいことを考える、軽い読書、音楽、ぬるめの入浴、スト レッチなど自分なりのリラックス法を見つけるとよいでしょう。
☆早寝早起きではなく、早起きが早寝に通じます。毎日、なるべく同じ時刻に起床するようにしましょう。
☆朝食は目覚めに重要、規則正しい3度の食事を心がけましょう。
☆規則的な運動習慣は熟眠を促進します。
☆昼寝をするなら、15時前の20~30分以内にしましょう。
☆夜は明るすぎない照明にし、朝は日光を取り入れ体内時計をリセットするなど、光の利用でよい睡眠を心がけましょう。
以上のような質のよい睡眠を得るための方法については、石神先生のコラム「早寝、早起き、朝ごはんの大切さ」の中に詳しく紹介されています。是非参考にして下さい。
(参考文献:内山 真:睡眠障害の対応と治療ガイドライン.じほう,2003)
東洋医学研究所®グループの井島鍼灸院(岐阜市)では、長年にわたる基礎・臨床研究を根拠に不眠症に対する鍼治療をさせて頂いております。
また、鍼治療が睡眠に及ぼす影響についてのメカニズムを科学的に証明するため、現在も精力的に研究を行っております。
是非、安心して鍼治療を受けられることをお勧め致します。
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