井島鍼灸院ブログ

2015.05.29更新

 東洋医学研究所のホームページでは、東洋医学研究所グループの先生方が順番にコラムを担当して頂いています。
今回は、眼圧と循環器ファクター と題して東洋医学研究所®グループ伸誠鍼灸院の加納俊弘先生のお話を紹介させて頂きます。

女性の虚血性心疾患の特徴
    東洋医学研究所Ⓡグループ伸誠鍼灸院
                       院長 加納俊弘

 胸痛、顎の痛み、喉の痛み、倦怠感、腹痛、吐き気、嘔吐、食欲不振、背部痛、肩の痛み、呼吸困難、めまい、これらの不定愁訴は女性の急性冠症候群(狭心症)と急性心筋梗塞の自覚症状でもあります。男性では胸痛が圧倒的に多く女性に見られる他の愁訴の発現は少ないといわれています。
 これらの愁訴を訴えて医療機関を受診した場合、100%虚血性心疾患を診断していただけるでしょうか?
 残念なことに循環器専門医でさえ急性冠疾患の何割かは見過ごしてしまうことがあるそうです。
 大規模研究によると急性心筋梗塞の男女比は7:3(もしくは8:2)と女性の罹患率は低く特に閉経前の女性の罹患はまれであります。この理由は女性ホルモンが直接的及び間接的に心血管系を保護していることにあります。
 しかし一旦、虚血性心疾患となると心電図に病変波形が出にくい症例が多く存在することが報告され、冠状動脈の動脈硬化病変の進行も早く(不安定プラーク:びらん状で剥がれやすく詰まりやすい)、男性の罹患に比べ重症化しやすく予後もよくないことが知られてきています。
 また女性は生理・出産など男性よりも倦怠感に対する耐性が比較的高く、急性発症から受診までの時間も遅延する要因ともなっています。


 
 もっとも多い症状である胸痛においても実際にその原因が心疾患で受診されるのは16 ~20%に過ぎず、他に原因(食道・胃・骨格筋領域・肺や胸膜)の胸痛とほぼ同数であることから、先にご紹介した不定愁訴を含めると診断の領域も広範囲であり短時間での正確な診断には困難を伴います。
 先日、ある患者さんの経営する従業員の女性が夜、胸が苦しくなり救急車で某救急病院へ搬送されました。
 しかし、搬送された頃には胸痛も収まり医師の診察の結果も特に異常は認められず、帰宅しました。
 ところがその深夜にまた胸痛発作が起こり亡くなられてしまいました。
 女性は50歳で、既往としては高血圧とやや血糖が高めである他は異常が無かったそうですが、最近は忙しく倦怠感を訴えその日も早退していたそうです。
 この事例はやはり女性の冠動脈病変の発症は男性に比べ「怖い」という不幸な症例であります。
 これらのことから女性の虚血性心疾患の予防・治療はどう心がければよいでしょう?

          狭心症(急性冠症候群)・急性心筋梗塞の自覚症状の性差比較

 やはり何より食生活と運動(コラム2012年1月1日号・2014年1月1日号参照)と動脈硬化病変を進行させる病態の正確な
診断と治療、具体的には専門医の受診と治療が大切になります。
 高血圧症・不定愁訴に対しても当ウェブサイトにも紹介されているように有効率86%の鍼治療と管理がもっとも理想的な予防であり治療でもあると思います。

投稿者: 井島鍼灸院

2015.05.22更新

糖尿病の診断
 糖尿病とは簡単に言いますと、「血液中に必要以上に余った糖(高血糖)が、長い間かけてじわじわと身体中をおかしくする」とう疾病です。その糖尿病だと判定し診断されるには、「高血糖が慢性に持続している状態」を証明す
ることが必要です。

まずは判定基準
以下①~④のいずれかが確認された場合「糖尿病型」と判定されます。
①早朝空腹時血糖値126mg/dL以上。
②75gブドウ糖負荷試験(75gOGTT)2時間値が200mg/dL以上。
③随時血糖値が200mg/dL以上。
④HbA1c が6.5%以上。

 この時点では判定されただけで、まだ診断されていません。何故でしょう?
 それは、その日1回のみの検査なので、最初に書いた通り「高血糖が慢性に持続している状態」を証明できないからです。
 ただし、再検査で糖尿病と確認されなくても「糖尿病の疑い」は晴れないので、継続的に経過を追うことを勧められます。
 確定診断のためには、後日改めて検査して、初回検査と再検査で「糖尿病型」が再確認できれば「糖尿病」と診断されます。

 また、以下のように初回検査のみで「高血糖が慢性に持続している状態」を証明できれば「糖尿病」と診断できます。
・血糖値とHbA1cを同時測定し、共に「糖尿病型」であること。
・「糖尿病型」+口渇、多飲、多尿、体重減少などの糖尿病の典型的な症状がある こと。
・「糖尿病型」+確実な糖尿病網膜症があること。

 判定基準に「糖尿病型」があれば「正常型」
もあります。「正常型」の判定基準は以下の通りです。
⑤早朝空腹時血糖値110mg/dL未満。
⑥75gOGTT2時間値140mg/dL未満。
 ところで、上記の判定基準をよく見てみると「糖尿病型」「正常型」いずれも属さない領域があります。この場合は「境界型」と判定されます。
 「境界型」だから糖尿病ではないと思って安心という訳にはいきません。何故ならば以下のような特徴がわかっています。
・「糖尿病型」に移行しやすい。
・動脈硬化性疾患になりやすい。

 検査などで一度でも「血糖値が高い」という結果が出た場合、それが、高血糖が持続していたとしても、たまたまその時だけ血糖値が高いだけだったとしても、生体の反応として正常ではまず起こらない現象です。
 その時は、「血糖値が上がりやすい身体」であることを改めて認識して、再検査や、生活習慣を見直すなど行動し、適切な対応をしましょう。
                                    (文責:山田篤)

投稿者: 井島鍼灸院

2015.05.13更新

 東洋医学研究所のホームページでは、東洋医学研究所グループの先生方が順番にコラムを担当して頂いています。
今回は、眼圧と循環器ファクター と題して東洋医学研究所®グループ弥富鍼灸院の服部輝男先生のお話を紹介させて頂きます。


眼圧と循環器ファクター
   東洋医学研究所Ⓡグループ弥富鍼灸院
                         院長 服部輝男

 日本人の平均眼圧は14.5mmHgであり、正常の眼圧は10~20mmHgであることが報告されています。緑内障は眼圧が高くなり、視神経が慢性的に圧迫されることにより視神経の障害(緑内障性視神経陥凹)を発し放置すると視野欠損を生じ、重症例では失明するといわれております。

 緑内障は、厚生労働省研究班の調査によると、わが国の失明原因の第1位を占めており日本の社会において大きな問題として考えられています。

 最近、日本緑内障学会で行った大規模な調査(多治見スタディ)によると、40歳以上の日本人における緑内障有病率は5%であることが報告されております。つまり40歳以上の日本人には、20人に1人の割合で緑内障と診断される患者さんがいるということになります。

 また緑内障の有病率は循環器疾患の高血圧同様年齢とともに増加していくことが知られており、日本の高齢化に伴い、今後ますます患者さんの数は増えていくことが予想されます。


 年齢を重ねるごとに増えるとされている緑内障と高血圧は、眼圧と血圧という指標で良い悪いが判断されます。そこで、この眼圧と血圧について考えてみたいと思います。

 眼圧と血圧は同じように圧力をはかるものですが、関係があるのでしょうか?また、一体何をはかっているのでしょうか?

 眼圧は眼の中の血圧をはかっているのではありません。血圧は心臓から血液が押し出されるとき,血管内に生ずる圧の状態であり、眼圧は眼球の中を満たしている房水の圧の状態なのです。つまり、まったく違う指標なので、関係がないことになります。つまり、いくら血圧が上がったからといっても眼圧があがるわけではありません。

 これで一件落着と思いたいところですが、実はそうはいかないところがあるのです。

 高血圧をひきおこす習慣には眼圧をあげるものがあるのです。

 喫煙、アルコール、ストレス、暴飲暴食、運動不足などは、高血圧をひきおこす代表的な生活習慣です。

 その上で、日常生活において眼圧に影響する因子をみてみますと、年齢、性別、屈折(近視や遠視の程度)、人種、体位、運動、そして循環器ファクターがあげられます。この眼圧に影響する循環器ファクターとして、心拍数、収縮期血圧がとくに影響し、毎分86回以上の高心拍数が悪影響を及ぼしていたという報告があることから、血圧の高い人、心拍数の多い人、血圧・心拍数ともに高い人は循環器疾患のみならず眼科疾患にも注意が必要であることがわかりました。

 まとめますと、血圧があがることが直接、眼圧をあげることはありませんが、血圧が上がってしまっている人の生活習慣には眼圧をあげるものが含まれていることから、慢性的に血圧が高い人は眼圧を疑う必要もでてくるわけです。

 今回は、循環器疾患の観点から眼について考察してみました。自分自身の健康を保つためにはいろいろな視点で考える必要があると思われます。

投稿者: 井島鍼灸院

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