
私たちは朝に目覚め、夜になると眠くなります。
これは、体の中にある「時計」が刻む、一日のリズムによるものです。
この体内時計は脳だけではなく、皮膚や臓器など体のあちこちにありますが、司令塔は、脳の中心部にある「視交叉上核」(しこうさじょうかく)と呼ばれる神経組織だそうです。
ここで、睡眠・食事・運動などの生活リズムをコントロールしていると言われています。
体内時計の変調は、心と体にさまざまの障害をもたらします。その典型例が時差ボケですが、不眠症、うつ病、不登校、痴呆患者の夜の徘徊なども、体内リズムの崩れが関与していることがわかりました。
今までは主に精神的なアプローチがされてきましたが、別な観点からの治療も見込めそうです。
また、三交代勤務や、地下鉄など太陽光の届かない場所で働く人の、体内のリズム障害の予防や治療開発にも、進展の余地が出てきました。
鍼治療は時差ボケの改善に効果があると言われています。体内時計の調整に何らかの効果がある可能性が考えられます。
生活リズムの乱れがちな現代社会、皆さんの体内時計は、夕方から元気になるようにインプットされていませんか?
朝に約20分でよいので、太陽の光を浴び、体内時計をリセットするのも効果的です。