東洋医学研究所の黒野保三先生には、毎月1回健康しんぶんを発刊して頂いています。
その中で福田裕康先生が担当されている「シリーズ東洋医学」を紹介させて頂きます。
今回は平成24年2月1日に発刊された第9刊健康しんぶんから、「東洋医学と西洋医学 -進化過程から違いをみる-」です。
太古の医学では、世界中の人類すべてにおきまして、その治療に大きな違いはなかったと考えられます。
体に痛いところがあれば擦り、出血すればなめて消毒の代わりをし、血をとめてきました。
また、まわりの自然の中で経験によって痛みや不快感を和らげる草などを見つけ、それを食したりしてきました。
つまり東西医学の原点に違いはなかったということです。
しかしながら、その後それぞれの進化の過程において違いが起こってきたのです。西洋医学はルネッサンス(1000年)以後、客観的に自然科学で説明できるように進歩してきました。
つまり、一つの物事に対して余分なものを除外し、純粋なものを最高のものとして発展してきた医学です。
余分なものを排除するということは対象が段々小さくなり、体でいうなら器官から組織そして細胞、細胞の中の構成器官、構成器官を構成する物質と段々標的がしぼられていき、原因をみつけだそうとした医学へと発展してきました。
当然治療となるとその原因を取り除くということが最大の目的となるわけです。一方、東洋で発展してきた鍼灸自然思想の基本的な考え方である「陰陽」「虚実」「五行」という考え方がベースとなっています。
「陰陽」は相反する要素を2つ合わせた二元一対論としてとらえ「虚実」は「虚すればそれを補い実すれば多くなった要素を取り除く」という和を目的とする考え方。
「五行は自然要素、木・火・土・金・水の五つに分けそれがぐるぐると廻って人の健康を保ちそれがうまく廻らない時には病になる」という調和の考え方であります。
東洋哲学思想と鍼灸医学との関連は非常に大事で、鍼灸治療の根幹となりますが、形がないので理解を得難いところがあります。
西洋医学で使われる用語は共通の言語として誰にでも伝わるようになっています。
東洋医学でも専門用語(陰陽・虚実・五行など)を使うのではなく一般の方にも理解できるように説明していくことが重要であります。
50年にわたって数々の研究をして、患者さんに分かりやすく説明できるよう努めております。
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