井島鍼灸院ブログ

2012.11.09更新

ノロウイルスの基礎知識

ノロウイルスは、直径25~35nmの非常に小さなウイルスで、特に冬季に、幅広い年齢層において感染性胃腸炎(嘔吐・下痢などの症状)を引き起こします。

このウイルスは患者の糞便や嘔吐物に、1gあたり100万個~10億個もの大量のウイルスが含まれている一方で、100個以下という少量でも人に感染するので注意が必要です。

ノロウイルスは乾燥した状態でも、4℃では60日間、20℃でも3~4週間生存できます。

また、一度感染すると、症状が改善しても1週間から、長い場合は4週間にわたって糞便中にウイルスを排出することが、ノロウイルスが広がりやすい原因と考えられています。

ノロウイルス感染後の対策法 (参考 ノロウイルスに関するQ&A 厚生労働省)

①手洗い
 トイレの後、食事の前、調理の前、おむつ交換の後、嘔吐物や下痢便の処理の後などに、流水・石けんによる厳重な手洗いやうがいが有効です。

また、症状のある方とのタオルの共用は厳禁。小さな子供がいる家庭では、普段から排便後や食事前の手洗いを習慣づけることが重要です。

②嘔吐物・下痢便の処理
 感染者の嘔吐物や下痢便には、ウイルスが大量に含まれています。

わずかな量が体内に入っただけで容易に感染するウイルスなので、その処理については十分注意が必要です。できる限り子供や高齢者の方を処理場所から遠ざけて下さい。

処理をされる方は、ご自分の防御の為、マスク・手袋をしっかりと着用し、雑巾・タオル(ペーパータオル)等で吐物・下痢便等が飛び散らないよう、静かにしっかりと拭き取ることです。

オムツ等は、出来るだけ揺らさないように取り扱って下さい。

拭き取りに使った雑巾・タオルはビニール袋に入れて密封し、破棄して下さい(破棄しない場合は、水洗い後しっかりと煮沸消毒して下さい)。

その後、家庭用塩素系漂白剤を250倍ほどに薄めたもので、吐瀉物や下痢便のあった場所を中心に、広めに消毒を行います。塩素系漂白剤を含ませた布でおおって、しばらくそのまま放置して消毒する方法もあります。

③調理時
 ノロウイルスは、主に貝類の内臓、特に「中腸腺」と呼ばれている黒褐色をした部分に存在しています。
したがって、表面を洗っただけでは除去できません。貝類は十分に加熱してから食べるようにし、湯通し程度の加熱で食べないようにして下さい。少なくとも「85℃で1分以上の加熱」が必要です。

④症状が治まった後
症状が治まった後でも、数日間(長い場合は1ヶ月ほども!)ウイルスは便等から排出されますので、しばらくは注意が必要です。

さらに、ノロウイルスに感染しにくくし、症状を重症化させないために一番肝心で誰でもできることは、体の調子や免疫力を高めることだと考えます。

規則正しい生活、適度な運動、偏らない食事をすることや、過剰なストレスを受けないこと、生活に笑いを取り入れることなどが重要です。

また、鍼治療が免疫力を高めるために役立つことを、生体防御免疫疾患班を代表して角村幸治先生が第54回 (社)全日本鍼灸学会学術大会(福岡大会)で「鍼治療による風邪罹患回数の変化」と題して報告しています。

この中では、鍼治療の継続期間が長い患者さんほど、風邪をひきにくくなったと感じていることが報告されています。

以上のような自然な方法で免疫力を高める努力をしたうえで、正しい方法によるうがいや、手洗い、マスクの着用を心がけることが必要だと考えます。

是非実行して頂きたいと思います。 


【投票ボタン】2つのランキングに参加中

にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ         

投稿者: 井島鍼灸院

SEARCH

ARCHIVE

CATEGORY

小さな細い鍼で、大きな幸せを。JR「岐阜」駅より車で7分 / 無料駐車場完備最寄りバス停:岐阜バス「柳ヶ瀬西口」小さな細い鍼で、大きな幸せを。JR「岐阜」駅より車で7分 / 無料駐車場完備最寄りバス停:岐阜バス「柳ヶ瀬西口」
  • 058-262-4939 受付時間9:00~12:0017:00~19:00bottom_btn02_sp.png
  • メールでのお問い合わせメールでのお問い合わせ