東洋医学研究所の黒野保三先生には、毎月1回けんこう新聞を発刊して頂いています。
その中で福田裕康先生が担当されている「シリーズ東洋医学」を紹介させて頂きます。
今回は平成26年6月1日に発刊された第37刊けんこう新聞から、「生体制御療法4」です。
生体制御療法( 太極療法) では全身のバランスをとるために黒野式全身調整基本穴のすべてに鍼をほどこします。
ということで重要となってくるのが、患者の状態をしっかり把握して、その時にあった刺激の量や質を変えなければいけないということです。
そこでまず鍼刺激の強さについて、黒野保三東洋医学研究所®所長は臨床経験から得た感覚を定量化するために、鍼刺激をグラムに置き換える研究を行い、20グラムと60グラムという重さで反応を比較しました。
これは、鍼の刺激を受け止めて伝えると考えられているポリモーダル受容器を刺激したときに観測される神経の放電の量を計測することで評価しました。
結果は20グラムでは複数回刺激を繰り返してもほぼ一定の反応が得られるのに対し、60グラムでは回数を重ねるほどに反応が低下するということが実験によって確認されました。
刺激の反応が下がるということは治療効果の低下につながるため、東洋医学研究所で鍼治療をおこなう場合には、この20グラムを基準として、その前後において強弱を調整しております。
文章に書くと「調整しております」という一言になってしまうわけですが、この調整を行うことは簡単ではなく、熟練を要する高度な技術が必要です。また、これを使い分けるにはその日やその時の患者の状態を的確に把握することが必須となります。
今まで鍼治療を受けたことがない患者さんに、鍼治療の説明を行うと、未だに「痛くないですか?」という質問が大多数を占めます。
これは、マスコミなどの影響もあるでしょうか。いわゆる見せるために鍼を何十本も刺し、太い鍼を使って、いかにも痛そうな治療
をしていることを見受けます。
しかし、そのような治療が有効であるか、なぜそのような治療が必要なのかということを説明しているものは見当たりません。
とにかく鍼を刺すということは、目的の治療に向かった最適な刺激をするということに尽きるわけです。
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