井島鍼灸院ブログ

2022.04.15更新

 師匠 黒野保三先生の著書  長生き健康「鍼」 P105の内容をご紹介します。

 太極療法では全身のバランスをとるために黒野式全身調整基本穴のすべてに鍼を施しま すが、その際に重要なのは、患者の病態に応じて刺激の量・質を変えるということです。 そのような調整を伝統的な鑑灸医学では「補瀉」と呼んでいます。「補」とは弱いもの を強めること、「瀉」とは強すぎるものを適度に弱めることを意味しており、的確に補瀉 を行なうことで統合的制御機構を調整するのです。では、補と瀉の適切な刺激量はどれくらいでしょうか。
 鍼刺激の強さについて20グラムと60グラムで比較したところ、20グラムでは複数回刺激 を繰り返してもほぼ一定の反応が得られるのに対し、60グラムでは回を重ねるほどに反応 が低下するということが実験で確認されました。そのことから、当研究所の鍼治療では、 20グラムを基準としてその前後で強弱を微調整しています。
 これは簡単なようですが、熟練を要する高度な技術です。さらに、同じ患者でも日によ って、あるいは鍼を施す箇所によって強弱を微調整する必要があります。そこで、当研究 所の鍼治療では、ッボに刺し、反応を得たら鍼をすぐに抜くようにしています。

 鍼治療の熟練を要する高度な技術は、黒野先生に教えて頂きました。そして、黒野先生がずっと生前続けてこられたように、私も毎朝、治療を始める前に鍼の練習をさせて頂いております。

 

投稿者: 井島鍼灸院

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