生体制御療法を使用した高血圧に対する鍼治療について、師匠である黒野保三先生は東洋医学研究所®ホームページで次のように紹介されています。
高血圧に対する鍼治療として足三里穴を使用する頻度が多い。そこでこの足三里穴刺鍼の血圧に及ぼす影響を臨床的に研究しました。
平成9年6月21日から平成10年8月30日までを募集期間とし、この期間中に最低8回以上鍼治療を行った患者を対象として多施設ランダム化臨床比較試験を行ったので報告します。
東洋医学研究所®と東洋医学研究所®グループ10治療院に来院した初診患者に血圧測定を行い、高血圧状態と判定した患者に対して全例に生体制御療法を行いました。
今回は収縮期血圧140mmHg 以上かつ拡張期血圧90 mmHg 以上の症例に対し、封筒法により以下のように分類し、血圧値の推移を比較検討しました。
A群:生体制御療法+主訴に対する局所療法+足三里穴に 対する単刺術及び円皮鍼
B群:生体制御療法+主訴に対する局所療法
結果は収縮期血圧値において、 A群では有意な変動は認められませんでしたがB群では有意な変動が認められました。
また、両群間での差は認められませんでした。拡張期血圧値において、 A群B群共に有意な変動が認められましたが、両群間では有意な差は認められませんでした。
このことから、足三里穴に対する血圧値に及ぼす影響は認められなかったが、両群の血圧値の有意な変動は生体制御療法によるところが大きいものと思われます。
以下、高血圧症患者に対する鍼治療の一症例を紹介します。
【 症 例 】
63歳女性 主訴:右肩が痛む
10年以上前に集団検診で血圧が高いといわれ、近所の内科医院を受診し高血圧症といわれた。この時から降圧剤、尿酸合成阻害薬の服用をはじめた。
1ヶ月前より右肩の痛みがひどく、夜に痛みで眠れない日が続き、肩関節の可動域の制限があり、イライラがひどくなってきたので知人の紹介で鍼治療を開始した。
154/82mmHgであったが、1ヶ月後16回目来院時に130/74mmHgとなりイライラも減り、肩の痛みはやや緩和されペインスケール 10⇒7 夜1回目がさめる程度となったので、担当医に相談後、薬の服用を全て中止した。
その後の経過も良好で 2ヶ月後にはイライラは消失、ペインスケール10⇒4、血圧値148/88mmHgとなった。現在も薬の服用の必要もなく経過は良好である。
降圧剤等は一生飲み続けなければならない場合が多いにもかかわらず、今回のように生体制御療法により血圧値の安定化が持続し、薬の服用を中止できた事は興味ある結果でありました。
東洋医学研究所®グループでは、東洋医学研究所®における長年にわたる研究結果に基づいて、高血圧に対する鍼治療をさせて頂いております。
是非、安心して副作用のない鍼治療を受けて下さい。
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