「手がしびれる」「力が入らない」「夜中に痛みで目が覚める」
その症状、
橈骨神経麻痺・正中神経麻痺・尺骨神経麻痺、かもしれません。
これらは絞扼性神経障害と呼ばれ、
日常生活の中で気づかないうちに起こることが多い、神経のトラブルです。
この動画では神経麻痺の症状や原因について
わかりやすく解説します。
「湿布や痛み止めを使っても、症状が改善しない」
「マッサージしても良くならず、ずっと悩んでいる」
井島鍼灸院には、そんなお悩みを抱えた方が来院されます。
特にデスクワークや家事、育児、介護などで
腕や手を酷使している方に、多く見られる症状です。
そのまま放っておくと、筋肉の萎縮や動かしにくさにつながることもあります。
早めの対処が大切です。
腕や手には橈骨神経・正中神経・尺骨神経の3つの主要な末梢神経が通っています。
これらの神経が骨や筋肉、靭帯など周囲の組織に圧迫されることで起こるのが「絞扼性神経障害」です。
運動神経が障害されると、筋力が低下し、筋肉が痩せてきます。
感覚神経が障害されると、しびれや痛み、あるいは感覚の鈍さが現れます。
このような神経麻痺は、たいてい一本の神経だけに起こる「単神経炎」という形で現れます。
手や腕に症状が出やすいのが特徴です。
橈骨神経麻痺になると、手首や指を伸ばせなくなり
手がダランと垂れた状態になります。
この状態は「垂れ手」と呼ばれます。
手首を持ち上げようとしても動かず
腕を前に出すと、手がそのまま下に垂れてしまうのが特徴です。
物をつかもうとしても、手首がぐにゃっと落ちたり字が書きにくくなったりします。
さらに親指から人差し指にかけて
しびれや感覚の鈍さが出ることもあります。
原因の多くは、上腕の中央あたりで神経が圧迫されることです。
よくあるきっかけとして
「恋人に腕枕をしたまま寝てしまった」
「酔って自分の腕に頭をのせて寝てしまった」
といった状況があり
このことから、「ハネムーン麻痺」 や 「土曜の夜の麻痺 」とも呼ばれています。
正中神経麻痺になると
親指から薬指にかけて、しびれや痛みが現れます。
特に夜中に痛みで目が覚めるといったことも多く
つらい症状です。
この神経は手首の「手根管」というトンネルの中を通っていて
その通り道が狭くなると神経が圧迫され「手根管症候群」という状態になります。
パソコン作業や育児などで手をよく使う人に多いのが特徴です。
症状が進行すると、親指の付け根の筋肉がやせてしまい
親指がうまく開けなくなる「猿手」という状態になることもあります。
猿手になると
親指が手のひらにくっついたままになり
他の指と向かい合うことができません。
その姿がサルの手に似ていることから
猿手と呼ばれています。
この状態になると
ペンが持ちにくい、ボタンがとめづらい
細かい作業がしにくいといった不便が出てきます。
尺骨神経麻痺では
小指や薬指にしびれや動かしづらさが出てきます。
指を開いたり閉じたりする動きがうまくできなくなり
進行すると「鷲手」と呼ばれる状態になることがあります。
鷲手とは、小指側の筋肉がやせてしまい
特に手を開いたときに
小指と薬指が内側に曲がってしまうのが特徴です。
鷲のかぎ爪のような形になるため
この名前がついています。
物をうまく握れなかったり
指の間に力が入らなかったりと
日常生活にも支障をきたします。
尺骨神経が圧迫されやすい場所は2か所あります。
1つ目は、肘の内側
ここでの圧迫は「肘部管症候群」と呼ばれます。
スポーツや日常動作で肘を酷使したり
リウマチや骨折による変形が原因になることもあります。
2つ目は手のひらの小指側
自転車に長時間乗る、腕立て伏せを繰り返すなど
手首に負担がかかる動作が原因になります。
鍼治療の方法についても解説していますので、是非、動画を最期までご覧ください。