あなたの腰痛に対する症状を3つに分類しました。
①下の物を取る時に痛い
②体を左右に傾ける時や後ろにそらす時に痛い
③長時間立っている時や座っている時に痛い
どの症状があるかをチェックして下記の質問にお答え下さい。
なお、複数の症状がある場合、あてはまる症状に対する質問に答え、最後のタイプをご確認下さい。
下のものを取る時につらい

体を左右に傾ける・後ろにそらす時に痛い 長時間立っている・座っている時に痛い

今回ははタイプ5 変形性腰椎症 タイプ6 股関節疾患による腰痛です。
タイプ5 変形性腰椎症
足のしびれの代表疾患です。最近、若いうちに発症した場合、自然にヘルニアが小さくなる例が多く報告されています。
症状が激しいほど小さくなる例が多いことから、炎症による体の免疫反応が原因だという説が有力です。鍼治療は免疫系を高める作用(生体の防御機構)がありますので(研究室参考)、ヘルニアの縮小機序に何らかの影響を与えているものと思います。
また、70歳を越えてくると無症状でもヘルニアを持っている人が70%くらいにみられるという報告もあります。
ヘルニアによる神経の圧迫以外で周囲の固くなった筋肉による神経の圧迫も多くみられますので、そのような場合は鍼治療により比較的早期に改善する場合があります。
注意点
①まず、1ヶ月間は毎日でも集中して鍼治療を受けることをお勧めします。
②足のしびれがある疾患としてヘルニア以外に脊柱管狭窄症という重症な病気もあります。
この場合、歩行が困難で、100mほど歩くと足がしびれて動けなくなり、前かがみで休憩するとまた歩けるようになります。
また、自転車に乗ればどれだけでも移動できる人は注意が必要です。
③足がしびれるから腰だと思っていると、実は首からきている重篤な病気もあります。
手の指が動かしにくくないかどうかを確認してみましょう。
タイプ6 股関節疾患
股関節の病気から腰が痛かったり、足がしびれたりといった症状が出る場合もあります。
この疾患の鑑別は徒手検査を行って診てゆきます。
注意点
①一般に変形性股関節症が多いのですが、この場合、下半身のバランスが悪いために股関節に無理な力が働いて変形を起こしてきていると考えられるので、治療は先ず体の傾きなどバランスを取って姿勢を正してゆくことから始め、その後に筋力の強化といった方法が大切だと思います。
②鍼治療で筋肉を柔らげてから姿勢を正すことから始めましょう。