今日は、体の要、とても大事なツボ。
黒野式全身調整基本穴の一つ、天枢をご紹介します。
お腹の調子が悪いとき。
便秘や下痢。
胃のもたれや、張り。
そんなときに、とても効果的なツボなんです。
さっそく見ていきましょう。
天枢は、
足の陽明胃経という経絡に属しています。
胃や腸など、消化器の働きに関係の深い経絡です。
その中でも、天枢は、とくに重要な場所とされています。
さらに、天枢は「大腸のぼけつ」とも呼ばれています。
つまり、大腸の気が集まる、特別なツボなんです。
場所は、おへその真横。
左右、それぞれ外方2寸。
お腹の筋肉のラインにあります。
「天枢」という名前の意味。
「天」は、上のほう。
漢字の「枢」は、「木」と「区」を組み合わせてできています。
「木」はそのまま木のパーツ、「区」は“区切る”や“曲がる”の意味があり、
なんと「クルッと回る」イメージを表しているんです!
だから「枢」は、もともと“扉の回転軸”を表す漢字だったんですね。
でも、ここで終わりじゃありません!
この「枢」、やがて「物事の中心」や「大事な部分」という意味に広がっていきます。
たとえば「中枢」や「枢要」など、
今でも“中心”や“かなめ”という意味で使われています。
つまり、「枢」という漢字には、
“みんなをつなぎ、動かす力”というワクワクするパワーが込められているんです!
昔の人は、おへそを中心に、上を「天」、下を「地」と考えました。
天枢は、おへそのすぐ横。
胃や腸のはたらきを調整する、まさに体の“大事な部分”。
だから、「天枢」と名付けられたんです。
効果は、たくさんあります。
便秘や、下痢。
お腹のハリや、腹痛。
消化不良、食欲不振。
月経不順や、生理痛などの婦人科の症状。
泌尿器の不調。
実際に、過敏性腸症候群や、機能性便秘に対して、
薬よりも効果があった、という報告もあります。
「天枢」は、体のさまざまな不調に対応する、
とても大切なツボです。