井島鍼灸院ブログ

2025.09.17更新

みなさん「五十肩」という言葉を聞いたことがありますか?
正式には「肩関節周囲炎」と呼ばれるもので
肩の痛みと、動かしにくさが大きな特徴です

代表的なのはこんな症状です

腕を上げたり後ろに回したりすると強い痛みが走る

肩の可動域が狭くなり、服を着る、髪を洗う
物を棚に上げるといった動作が難しくなる

夜寝ているときにもズキズキ痛み
目が覚めてしまう「夜間痛」

こうした症状のため、日常生活に大きな支障が出やすいんです


五十肩は大きく3つの段階をたどります

まず「炎症期」
肩がズキズキして、安静にしていても痛む時期

次に「拘縮期」
痛みは少し落ち着くものの
肩がガチガチに固まって動かなくなる

そして「回復期」
少しずつ動きが戻り、痛みも和らいでいきます

この流れは多くの方に共通しますが
回復までには数か月から1年以上かかることもあります

ここからが本題です
「五十肩は肩の中では何が起きているのか?」
最新の研究でどんどん明らかになっているんです!

関節包の線維化・収縮

まず注目すべきは、肩を包む袋「関節包」

炎症が続くことで、袋の壁がどんどん厚く
硬くなり、縮んでしまいます

まるでゴム風船がカチカチに固まって
膨らまなくなるような状態

この変化が、肩の動きをガチっと制限して
痛みを引き起こしているんです


モヤモヤ血管の登場

これは炎症を繰り返すうちに
勝手に増えてしまう異常な毛細血管なんです

五十肩の痛みが長く続くのは
モヤモヤ血管から痛みを感じさせる成分が出て
肩の神経を刺激するためです

画像検査で細かくいびつな血管が
タバコの煙のようにもやもやとした形で映ることが特徴です


腱板筋群の関与

そして肩を支える「腱板」とくに棘上筋という筋肉

この筋肉は年齢や炎症で弱りやすく
部分的に傷んでしまうこともあります

腱板にトラブルがあると
腕を上げるだけで痛みが走ったり、力が抜けたり

五十肩の影には、こうした筋肉のトラブルが隠れていることも少なくないんです


神経・免疫の視点

さらに最新研究では「痛みの正体」は
筋肉や関節だけでは説明できないことも分かってきました

モヤモヤ血管といっしょに神経が異常に増えたり
免疫細胞が暴走したり
体の中で痛みを強化してしまうことがあるんです

つまり五十肩は「関節だけの病気」ではなく
「体全体のシステムが関わる病気」といえるんですね

投稿者: 井島鍼灸院

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