井島鍼灸院ブログ

2026.03.10更新

 

難経・第十五難

四季の「正常な脈」を知る

みなさんは、
「脈はいつ診ても同じもの」
そんなふうに思っていませんか

実は脈は体調だけでなく
鍼治療の前後でも変化します

さらに東洋医学では
季節によっても正常な脈が違う
と考えられてきました

この興味深い考えを伝えているのが
難経・第十五難

テーマは、春夏秋冬それぞれの
「正常な脈」を知ることです

難経の問いかけ

難経は問いかけます

春の脈は弦
夏の脈は鉤
秋の脈は毛
冬の脈は石

これは正常なのか
それとも病の脈なのか

答え

答えはこうです

弦、鉤、毛、石
これらはすべて、
四季に応じた正常な脈である

季節の脈を知らなければ
正常を病と勘違いしてしまう
これが十五難の出発点です

では、四季の正常脈を見ていきましょう

四季の正常脈

春の脈は、弦

難経は言います
楡の葉を、そっとなでるような脈
やわらかく、均一で、のびやか
ピンと張りながら
穏やかに一本通る
これが春の正常な脈です

次に夏の脈は、鉤

真珠のネックレスが
なめらかに巡るような脈
パッと来てスーッと去る
リズムよく連なり
流れが美しい
これが夏の正常な脈です

次は秋の脈は、毛

ふわっと、やさしく覆うような脈
押していくと
むしろ膨らみが増す
軽く浮きながら芯がある
これが秋の正常な脈です

最後に冬の脈は、石

来るときはやや大きく
去るときはすっと速い
やわらかく滑りながら
雀がついばむように
コツコツと続く
これが冬の正常な脈です

ここからが臨床の核心

ここからが臨床の核心です
季節の脈が強すぎれば、太過
病は外にある
弱すぎれば不及
病は内にある

四季の基準を知ることで
病の位置まで見えてくる

十五難が最後に強調するもの

そして、十五難が最後に強調する
最も大切なもの
それが、胃気です

春の弦
夏の鉤
秋の毛
冬の石

どの脈にも
穏やかさが残っていれば
まだ生きる

しかし、胃気が消えたとき
それは、生と死の分かれ目

胃は、水と食物の海
生命を支える中心です
その胃気を主るのが、脾
脾の平和は、健康なうちは見えない
衰えたとき、初めて脈に現れる

雀が餌をついばむように
水が静かに漏れるように

生命の減り方が、脈に映る

まとめ

これが、難経 第十五難
四季の正常脈と
生命を支える胃気の教えです

次回も、東洋医学の奥深さをお届けします
ご視聴ありがとうございました

 

投稿者: 井島鍼灸院

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