井島鍼灸院ブログ

2026.03.26更新

難経三十難 栄気と衛気の関係

今日は、東洋医学の古典
難経三十難についてお話しします。
テーマは、栄気と衛気の関係です。

少し難しそうに聞こえますが、
実はこれは、
人の体を支えるエネルギーが
どう作られ、どう巡っているのかを説明した、
とても重要な理論です。

栄気と衛気は一緒に巡るのか

まず難経は、こんな問いを立てます。

「栄気の流れは、いつも衛気と一緒なのか?」

答えは、
然り――はい、その通り。

栄気と衛気は、常に連動して巡っていると説かれています。

栄気と衛気はどこから生まれるのか

では、その栄気と衛気は、
どこから生まれるのでしょうか。

難経は、こう説明します。

人は、飲食物――つまり「穀」から気を受け取る。
食べ物は胃に入り、
そこから五臓六腑へ運ばれる。

そして、取り込まれた気は
二つに分かれます。

清らかな部分は栄気、
やや濁った部分は衛気になるとされます。

ここでいう清・濁は、
汚い・きれいという意味ではなく、
役割の違いを表します。

栄気の働き

栄気は「滋養する気」です。

血とともに脈の中を流れ、
臓腑や体を潤し、養う働きがあります。

脈診で触れている気は、
この栄気の影響が大きいと考えられます。

衛気の働き

衛気は「守る気」です。

脈の外を巡り、
皮膚や筋肉の間を流れます。

体を温め、
外邪から守り、
汗の開閉を調整する。

いわば、体の防御システムです。

つまり、

体の内側を養う栄気、
体の外側を守る衛気。

この二つが協力して、
私たちの健康は保たれています。

栄衛の巡り

さらに難経は、
この栄衛の巡りをこう表現します。

「栄は休まず巡り、
五十にして再び大会す。」

これは、栄衛の気が
一昼夜で体を50周する
という意味に解釈されています。

昼に25周、夜に25周。
絶え間なく巡り続け、
再び合流するのです。

そして最後に、

「陰陽相貫き、
環の端なきが如し」

と述べます。

これは、
始まりも終わりもない輪のように
栄気と衛気が連携しているという
美しい比喩です。

後世への影響

この理論は、

✔ 胃は穀の海ある
✔ 気血は飲食から生まれる
✔ 寸口の脈で全身を診る

といった、
後世の診断理論の土台になりました。

難経三十難が伝えたいこと

難経三十難が伝えたいのは、

「生命は、巡りによって支えられている」 ということです。

気が巡り、
栄え、守られることで、
私たちは生きています。

古典は難しく見えますが、
そこには、

食事の大切さ
巡りの大切さ
脈を診る意味

といった、
今の臨床にも通じる知恵が詰まっています。

もしこの話が面白いと感じたら、
ぜひ、古典の世界を一緒に学んでいきましょう。

次回も、東洋医学の奥深さをお届けします。
ご視聴ありがとうございました。

投稿者: 井島鍼灸院

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