井島鍼灸院ブログ

2026.04.08更新

「目の前に黒い点が見える」
「糸くずみたいな線が、ふわっと動く」
「まばたきしても消えない」

それ、もしかすると
あなたは自分の目の中を見ているのかもしれません。

これが、飛蚊症です。

■飛蚊症ってなに?

目の奥には硝子体という透明なゼリーがあります。

生まれてからほとんど入れ替わらないゼリーです。

年齢とともに、このゼリーは少しずつ変化します。
ゆるんだり、繊維が束になったりする。

その小さな濁りが
目の奥のスクリーン「網膜」に影を落とします。

ゴミでも虫でもない。
自分の目の中の影。

ちょっと不思議ですよね。

■なぜ見えたり見えなかったりするの?

飛蚊症は「影」です。

白い壁や青空ではくっきり見える。
暗い場所では目立ちにくい。

目を動かすと一緒に動き、
止めるとゆっくり漂う。

まるで水の中に浮かぶ小さなクラゲのように。

そしてもう一つ。

脳がこの影は重要ではないと判断すると
だんだん意識に上げなくなります。

消えたのではなく気にならなくなった。

■「鍼をしたら治った」と感じるのはなぜ?

臨床をしていると、

「鍼をしてから気にならなくなりました」
という声があります。

では濁りが消えたのでしょうか?

実はそう単純ではありません。

飛蚊症の多くは硝子体の構造の変化による影です。

ゼリーの中にできた繊維の束や濁りは、
透明な状態に戻ることは多くありません。

つまり、影そのものが消えることは少ないのです。

それでも治ったと感じる理由には
いくつかの可能性があります。

いち、緊張がゆるむ
不安が強いとき、
体は警戒モードになります。

すると視覚も敏感になり、
小さな影を強く意識しやすくなります。

鍼で全身がゆるむと、
この過敏さが落ち着きます。

に、脳の慣れが進む
もう一つは、時間の力。

脳は変わらない情報を
少しずつ背景へ追いやります。

最初は気になっていた影も、
繰り返し見ているうちに
無視できるものへと分類されます。

つまり
消えたというより気にならなくなった。

でも、
気にならないというのは
生活の中ではとても大きな変化です。

■ ほっといていいの?

多くの方が一番気になるのは、ここだと思います。

結論から言うと

多くの飛蚊症は、それ自体が視力を失わせる病気ではありません。
加齢による変化で起こることがほとんどで、
時間とともに気にならなくなる方も多い症状です。

■見逃してはいけないサイン

ただし飛蚊症に別の病気が隠れている場合があります。

キーワードは「急な変化」

  • 急に数が増えた
  • 雷のような光が走る
  • 視界がカーテンのように欠ける
  • 急に視力が落ちた

この場合は、まず眼科へ

■まとめ

飛蚊症は
目の中のゼリーの影を見ている状態。

多くは自然な変化です。

安心すること。
変化を見逃さないこと。

それが飛蚊症との上手な付き合い方です。

投稿者: 井島鍼灸院

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