血を整える重要なツボ「血海」とは?──婦人科・皮膚トラブルにも使われる脾経の要穴
こんにちは。
岐阜市の井島鍼灸院です。
今日は、膝の内側にある脾経の重要なツボ、
**血海(けっかい)**についてお話しします。
血海は、足の太陰脾経に属する経穴で、脾経の10番目のツボです。
東洋医学では、「血」を整える代表的なツボとして古くから重視されてきました。
血海の場所
まず、場所から見てみましょう。
血海は、膝蓋骨(しつがいこつ)、つまり膝のお皿の内側上角から、上に約2寸の位置にあります。
ちょうど、太ももの内側にある「内側広筋(ないそくこうきん)」のふくらみの上あたりです。
取穴法としてよく知られているのは、膝を軽く曲げた状態で、術者が膝を包むように手を置いたとき、親指の先が自然に当たる場所です。
「血海」という名前の意味
このツボの名前には、とても象徴的な意味があります。
「血海」とは、
血が海のように豊かに集まる場所
という意味です。
東洋医学では、脾には
血を作る
血を脈の中に保つ
という「統血(とうけつ)」の働きがあると考えられています。
その脾経に属する血海は、まさに「血を調整する中心的なツボ」として位置づけられてきました。
古典では、
「諸血の会する所」
とも表現され、血に関する問題が集まる重要な場所とされています。
血海の主な働き
血海の働きは非常に幅広く、特に「血の異常」に関わる症状によく使われます。
代表的な作用としては、
血の巡りを改善する
月経を整える
出血のバランスを調整する
血分の熱を冷ます
かゆみを鎮める
などがあります。
そのため、婦人科疾患から皮膚疾患まで、幅広く応用されてきました。
婦人科疾患で重視されるツボ
血海は、特に婦人科領域で重要視されている経穴です。
例えば、
月経不順
月経痛
月経過多
無月経
不正出血
産後の悪露が長引く状態
などに使われてきました。
東洋医学では、「血の乱れ」が女性の不調と深く関わると考えられています。
そのため血海は、女性の体調管理において非常に重要なツボとされています。
皮膚疾患にも使われる理由
実は血海は、婦人科だけでなく、皮膚疾患にもよく使われます。
代表的なものとしては、
湿疹
蕁麻疹
皮膚のかゆみ
アトピー性皮膚炎
乾癬
などがあります。
ここで関係してくるのが、東洋医学の有名な考え方です。
「風を治すには、まず血を治せ」
古典には、
「風を治すには、まず血を治療せよ」
という言葉があります。
これは、
「血の巡りが整えば、風の症状は自然に落ち着いていく」
という意味です。
東洋医学では、かゆみや湿疹などを「風邪(ふうじゃ)」の影響として説明することがあります。
そして、その背景には血の異常が関わっていると考えられてきました。
そのため血海は、皮膚疾患の治療でも重要なツボとして使われているのです。
他のツボとの組み合わせ
臨床では、血海を単独で使うだけでなく、他の「血」に関わるツボと組み合わせることも多くあります。
特によく知られているのが、
三陰交(さんいんこう)
膈兪(かくゆ)
との配穴です。
膈兪は、八会穴の一つで「血会(けつえ)」とも呼ばれる重要なツボです。
血海・三陰交・膈兪の組み合わせは、血の巡りを整える代表的な配穴として古くから用いられてきました。
まとめ
血海は、
婦人科疾患
皮膚疾患
血の巡りの異常
などに幅広く使われる、脾経の重要なツボです。
「血」という東洋医学のテーマを理解するうえでも、非常に象徴的な経穴といえるでしょう。
岐阜市の井島鍼灸院では、これからも東洋医学の古典や経穴の知恵を、できるだけわかりやすくお伝えしていきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。











