井島鍼灸院ブログ

2026.07.07更新

三陽絡とは?
腕にありながら耳・頭・自律神経にも関わるツボ

こんにちは。
岐阜市の 井島鍼灸院 です。

今回は、腕にありながら、




自律神経

にまで関わるとされる重要なツボ、**三陽絡(さんようらく)**についてお話しします。

「腕のツボなのに、なぜ耳や頭に関係するの?」

そう感じた方こそ、ぜひ最後まで読んでみてください。

三陽絡とはどんなツボ?

三陽絡は、東洋医学でいう「手の少陽三焦経(てのしょうようさんしょうけい)」に属する経穴です。

三焦経は、

上焦
中焦
下焦

という、体の上・中・下の働きをつなぎ、気や水分の流れを調整すると考えられている経絡です。

その中でも三陽絡は、腕を走る“3つの陽経”が交わる特別なポイントとして古くから重視されてきました。

名前に込められた意味

まず、「三陽絡」という名前を分解してみましょう。

「三陽」とは

次の3つの経絡を指します。

手の陽明大腸経
手の少陽三焦経
手の太陽小腸経

いずれも、腕から頭部へ向かう“陽の経絡”です。

「絡」とは

「つなぐ」「めぐる」「連絡する」という意味があります。

つまり三陽絡とは、

3つの陽経の気が交わり、連結する場所

という意味になります。

イメージとしては、3本の大きな道路が合流する“ジャンクション”のような場所です。

もしここで流れが滞ると、腕だけでなく、その先につながる頭・耳・口・顔面にも影響が出ると考えられてきました。

三陽絡の場所

三陽絡は、前腕の外側からやや後ろ寄りにあります。

目安としては、

手首の「陽池(ようち)」から肘方向へ約4寸
橈骨(とうこつ)と尺骨(しゃっこつ)の間
少しやわらかく感じる部分

に位置します。

肘を軽く曲げ、前腕を少し内側へひねると、指が入りやすいポイントが見つけやすくなります。

三陽絡はどんな症状に使われる?

三陽絡は、特に“上半身の不調”との関わりが深いツボです。

① 耳・頭・口の症状
耳鳴り
耳の閉塞感
難聴感
歯の痛み
頭痛
頭の重だるさ
目の疲れ

などに用いられることがあります。

② 腕・肩・神経系の症状
肩から腕にかけての痛み
腕のしびれ
五十肩
頸肩腕症候群
上肢の動かしにくさ

などにも使われます。

③ 自律神経や睡眠の乱れ

さらに、

不眠
のぼせ感
緊張が抜けない
フワフワする感覚
自律神経の乱れ

などに対して用いられることもあります。

腕のツボでありながら、ここまで幅広い症状に関わる点が、三陽絡の大きな特徴です。

なぜ三陽絡が重要なのか

理由は比較的シンプルです。

三陽絡は、腕だけではなく、

頭部

顔面
脳へ向かう陽の流れ

の“中継地点”と考えられてきました。

そのため、この流れを整えることで、

上半身の巡りがスムーズになる
のぼせが落ち着く
神経の興奮が鎮まりやすくなる

といった変化が期待されてきたのです。

結果として、

痛み
しびれ
不眠
耳の不調

などが同時にやわらぐケースもあります。

臨床での組み合わせ

三陽絡は、他のツボと組み合わせて使われることも多い経穴です。

たとえば、

耳鳴り → 外関・翳風
腕のしびれ → 合谷・曲池
不眠 → 内関・神門

などが代表的です。

症状だけでなく、体全体の状態を見ながら組み合わせを考えていくのが東洋医学の特徴でもあります。

三陽絡が教えてくれること

三陽絡は、

“陽のエネルギーが交差するジャンクション”

のようなツボです。

腕の症状だけではなく、

耳鳴り
頭の重さ
不眠
のぼせ感
自律神経の乱れ

など、上半身の不調と深く関わることがあります。

もし、

「原因ははっきりしないけれど、なんとなく調子が悪い」

そんな感覚が続いている方は、“つながり”という視点から体を見てみると、新しいヒントが見えてくるかもしれません。

投稿者: 井島鍼灸院

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