今日は、師匠、黒野保三先生に教えて頂いた、とても大切な陰陽思想のお話をさせてください。
突然ですが――
この世界は陰と陽」という、二つの力でできている。
そう聞くと、ちょっと不思議な感じがしませんか?
でも実はこれ、東洋医学の考え方の大もと。
自然の流れも、私たちの身体も、すべてが陰と陽のバランスで動いているんです。
宇宙も、あなたのカラダも、同じルールで動いている!
たとえば――
太陽は陽、月は陰。
夏は陽、冬は陰、昼は陽、夜は陰。
そして、活動的なのが陽、休んでいるのが陰。
自然界にはいつもこの2つのエネルギーがセットで存在していて、
それが入れ替わったり、影響しあったりしながら世界が成り立っています。
この二つで一つの考え方は、なんとインドや中国の紀元前から伝わる古代哲学にまでさかのぼります。
インドのウパニシャッド、中国の『黄帝内経』――
人間の身体もまた、この陰と陽のバランスが崩れたときに不調が現れる、
と考えられてきたんですね。
鍼灸医学も、陰陽のバランスを整える医術
鍼灸では、この陰陽の考え方をすごく大切にしています。
たとえば――
臓は陰、腑は陽、経絡にも陰経と陽経があります。
もっと細かくいうと、背中は陽、お腹は陰。
左が陽、右が陰…と、身体のすみずみにまで陰陽の分け方があるんです。
そして、もし風邪をひいたり、ストレスがたまったりして体のバランスが崩れると――
「陽が強すぎる」「陰が足りない」といった状態になります。
これが東洋医学でいう病気なんですね。
✨ 陰と陽のハーモニーを取り戻すために
ではどうすればいいか?
鍼やお灸を使って、体の流れを整えていくんです。
電気や磁気にプラスとマイナスがあるように、
人の体にも陰と陽の流れがあります。
鍼灸は、その見えないバランスに働きかけて、
本来のあなたの力を引き出してくれるんです。
自然とともに生きるということ
東洋医学の根っこには、人も自然の一部という考えがあります。
空や山、風や星たちと同じように、
私たちの身体も宇宙のリズムの中で動いています。
だからこそ、自然に逆らわず、
自分の体の声に耳を傾けることが大切なんです。
陰と陽――
それは、この世界に流れる見えないエネルギーのリズム。
鍼灸は、そのバランスを読みとり、調和へと導く東洋の叡智です。
もし最近、なんとなく調子が出ない、疲れが取れない…と感じているなら、
それは陰陽のバランスがちょっと崩れているサインかもしれません。
あなたの中に眠る自然のリズムを、もう一度取り戻してみませんか?
ご興味がある方は、井島鍼灸院までぜひご相談ください。