今日ご紹介するツボは、肩こりに悩むあなたにとって、救世主になるかもしれないツボ──
黒野式全身調整基本穴のひとつ、「肩井」です!
■肩井はどんなツボ?
肩井は、東洋医学で「足の少陽胆経」という経絡に属する、とても大切なポイントです。
この胆経は、なんと頭の横から体の横を通って足の外側までつながっています。
つまり、全身に関係するルートなんですね!
だからこそ、肩井を刺激することで、肩こりだけでなく、全身のめぐりや疲れにも働きかけてくれるんです。
■どこにあるの?
場所はとてもわかりやすいですよ。
首の付け根(第7頚椎)と、肩のいちばん外側の骨(肩峰)を結んだラインのちょうど真ん中あたり、少し後ろ寄りのくぼみにあります。
リラックスした状態で触ってみると、「ちょっと痛いけど気持ちいい!」というポイントがあるはず。そこが肩井です!
■なぜ「肩井」っていうの?
肩の井戸?
肩井というツボの不思議な名前のヒミツ
まず、「肩」は文字通り、肩の部分。腕と首のちょうど間にあります。
そして「井」は、井戸を意味します。
井戸といえば、水が地中から湧き出す場所。
そのイメージの通り、肩井は体の奥深くに眠る“気”や“血”といったエネルギーが湧き出すツボなんです。
この肩井という場所、実は身体のつくりをよく見るとまるで囲まれた小さな空間のようになっています。
肩甲骨、鎖骨、そして首の骨(頸椎)に囲まれてできた、くぼみの中心。
ちょうどその囲いの中にある井戸のような場所、それが「肩井」なのです。
「肩の井戸」と書いて「肩井」。
まさに、体の中で大切なエネルギーが湧き出し、全身に巡っていく出発点のような存在。
このツボに鍼でやさしく刺激を加えることで、肩こりや首のこわばりが軽くなるだけでなく、
心もスッと楽になるような感覚を味わえるかもしれません。
■どんな効果があるの?
肩井というツボ。ただの「肩こりのツボ」と思ったら大間違い!
実は──
脳の血流を整えて、充血や貧血、頭痛に
神経のバランスを調えて、癲癇や神経衰弱、ノイローゼに
目や鼻、口の不調にも…眼の充血、蓄膿、歯の痛みにも応用されることがあるんです
それだけではありません。
寝違え、むち打ち、五十肩
肩から腕のしびれや神経痛
さらには動悸、咳、扁桃炎、心臓の不安感にも!
驚くほど多くの不調に対応できる可能性があるこのツボ。
東洋医学では「全身はつながっている」と考えます。
だからこそ、ひとつのツボが全身のめぐりを変えることがあるんですね。
そして、そんなツボを使った治療ができるのが、私たち鍼灸院の魅力なんです。
「肩のこりがひどいだけだと思っていたのに、全身が軽くなった!」
そんな声をいただくことも、実は珍しくありません。
もし、今あなたがどこかに不調を抱えているなら──
そのサイン、見逃さないでくださいね。
東洋医学には、きっとあなたの体を整えるヒントが眠っています。