ヘバーデン結節とは?~指の第一関節の変形~
こんにちは。今回は、「指の第一関節が腫れて痛い」「指先がゴツゴツして曲がってきた…」といったお悩みを持つ方に、ぜひ知っていただきたいお話です。
その症状は、ヘバーデン結節と呼ばれる中高年女性に多い手の関節の変形かもしれません。ヘバーデン結節は、指の第一関節に起こる変形性関節症で、特に40〜50代以降の女性、閉経の前後に発症しやすいのが特徴です。
主な症状
- 指先の関節が腫れて痛む
- 曲げ伸ばしのたびに違和感がある
- 進行すると関節がゴツゴツと盛り上がる
- 関節の上に半透明のコブ(ミューカスシスト)ができることも
なぜ起こるの?―原因の背景
ヘバーデン結節の発症には、女性ホルモンと自律神経が大きく関わっています。
- エストロゲン(女性ホルモン)は関節の軟骨や骨、滑膜を守る働きがありますが、閉経前後に減少すると関節が傷みやすく、修復もしづらくなる。
- 自律神経の乱れ(ストレス・疲労・睡眠不足など)は血流やホルモン分泌に影響し、関節の炎症や痛みを長引かせる。
ミューカスシストの注意点
ヘバーデン結節で見られる透明な水ぶくれ状のコブ「ミューカスシスト」は、絶対に自分で潰してはいけません。
細菌感染を起こし、指全体に炎症が広がる危険があります。
鍼治療にできること
1. 痛みの軽減
鍼でこわばった筋肉をゆるめることで血流が改善。関節や周囲に酸素や栄養が届き、痛みがやわらぎます。
2. 炎症をしずめる
腫れや熱っぽさ、動かしたときの違和感を落ち着かせます。
3. 関節の動きをスムーズに
痛みが減ると筋肉もリラックスし、指が動かしやすくなります。
4. 自律神経・ホルモンバランスのサポート
鍼は体のリズムを整え、ストレスを和らげ睡眠の質もアップ。ホルモンバランスも整い、関節の回復力を支える全身の土台が強くなります。
5. 進行の抑制と予防
変形した関節を元に戻すことはできませんが、痛みや炎症の進行を抑えることは可能です。早めにケアを始めることで、多くの方が「痛みが楽になった」「指のこわばりが減った」と実感しています。
まとめ
ヘバーデン結節は進行性の疾患ですが、早めのセルフケアと専門的な治療で、痛みや変形の進行を抑えることが可能です。手指の変化に気づいたら放置せず、ぜひ早めに専門家に相談してください。
あなたの手が、また軽やかに動く日常を取り戻せるよう、できることから始めていきましょう。