井島鍼灸院ブログ

2025.09.26更新

 

夜中に突然ふくらはぎが「ギュッ!」と固まって、飛び起きるようなあの激痛
「足がつる(こむら返り)」
みなさんも、一度は経験したことがあるのではないでしょうか?

実は、足がつる原因はひとつではありません
よく知られているのは、筋肉の疲れ、血行不良
水分やミネラル不足、そして長時間の同じ姿勢
さらに、年齢とともに筋肉や神経が弱ることや、冷え
過度な運動、薬や病気の影響も関係しています
つまり、誰にでも起こりうる身近な現象なんですね

最近の研究で足がつる仕組みがよりはっきりしてきました
これまでは「水分やミネラルが足りないから」とよく言われていましたが
実際には、それだけでは説明できないことが多いんです
注目されているのは「神経と筋肉の制御の乱れ」
筋肉には二つのセンサーがあります
ひとつは、筋肉の長さを見張る「筋紡錘」
もうひとつは、筋肉にかかる張力を見張る「ゴルジ腱器官」

疲労や加齢によって、筋紡錘の「縮め!」という指令が強くなりすぎたり、
逆にゴルジ腱器官の「もうやめなさい」というブレーキが効かなくなると
筋肉が勝手にギュッと収縮し続けてしまう
これが足がつるメカニズムなんです

では、どうすれば防げるのでしょうか?

ストレッチ:毎日ふくらはぎや足首を伸ばすことで
筋肉の柔軟性が高まり、つる頻度も痛みも減らせます

水分補給:特に寝る前や運動後にしっかり水分をとることが重要です

冷え対策・入浴:足元を冷やさず
就寝前の入浴やマッサージで血流を良くするのもおすすめです

適度な運動:無理のない範囲で続けることで筋肉の衰えを防ぎます

足がつる原因は「水分不足」だけではありません
今では「神経と筋肉のセンサーのバランス」が大きなカギとわかってきました
実は鍼灸でも、この仕組みをうまく利用しています
筋肉そのものではなく、腱のあたりに鍼をすると
筋肉をゆるめるスイッチが入って「こり」や「張り」が和らぎやすくなるんです

鍼のときに感じる「ピクッ」とした動きが
この反応に関係していると考えられています

そして、ストレッチや栄養サポートで
リスクを減らせる時代になっているんです

夜中に足がつるのはもう仕方ない…
そんなふうに諦めなくても大丈夫
最新の知見を取り入れて
快適な毎日を目指していきましょう!

投稿者: 井島鍼灸院

2025.09.23更新

ツボの名前には、ただの記号じゃない
東洋の叡智と、カラダへの深いまなざしが込められています
今日は、経穴名がツボの位置を表す代表を紹介します。
その名も——完骨
完骨は、足の少陽胆経という経絡に属するツボ
この胆経は、目の横からスタートして、耳の後ろや首、肩、胴体、足の外側を通って
最後は足の薬指の外側へとつながっています

完骨という名前、どのようにツボの位置を表すと思いますか?
まず「完」という字には、欠けたところがない、完全なもの、守るもの、治るもの…そんな意味が込められています
まるく、やわらかく、包み込むようなイメージです
そして「骨」はもちろん“ほね”
でも、ただの骨ではありません
動物の支柱となる堅くて力強い存在
中心であり、要であり、ときに尖り、ときに鋭さや勢いも表します
つまり——完骨は、まあるく、完全な、力強い骨
体の軸、そして精神の支えのような意味が込められているのです
そして、昔の人たちはこの場所のことをどう表現したかというと…
ある書物には、こんなふうに書かれています
「耳の後ろに、まるでニワトリが足を持ち上げて丸めたような骨がある。それを完骨と呼ぶ」
——ニワトリの足?
そう、ツボの位置にある乳様突起という骨のふくらみが
鶏が足の指をくっと丸めた時の形に似ていることから、名付けられたと言われているんです
また、別の古書には「耳の後ろにある大きな骨。それが完骨だ」とも記されていて
このツボがいかに目立ち、重要な場所とされていたかがわかります
完骨とは、まさにまるくて力強い骨の下にある、大切なツボ
首と頭のつなぎ目に位置し、体の構造的な節目を守るポイント
だからこそ、体と心のバランスを保つ、東洋医学における支柱のような役割を果たしているのです
このツボの名前には
目に見えない深い意味と、先人たちの観察眼が詰まっています
ツボの名前を知れば、体の声がもっと聞こえてくるかもしれません
完骨——それは、まるくて、強くて、やさしい支えのような存在です

気になる効果は——
ズキズキと響く頭痛や片頭痛
急にグラリとくるめまいやメニエール病
寝違えやむち打ち、肩こりや腕のだるさといった首まわりの不調にも
さらに、顔のむくみや顔面神経のけいれん
三叉神経痛、耳の痛み、耳鳴り、歯の痛みまで…
まるで、「顔から首まわりのトラブル解決ボックス」!
そして、ちょっと重たい話になりますが——
てんかんや脳の充血、言葉が出づらくなる症状にも
このツボが活用されてきたという記録があるんです
そのうえ、目の奥が痛い、かすむといった眼の疾患にも!
まるで、頭部から首・顔まわり全体の司令塔のような存在ですね
東洋医学では、症状のひとつひとつを見るだけでなく
体のつながりを大切にします
だからこそ、このツボは——
「なんとなくつらい」を、「そういえばラクになったかも」に変える力を秘めているのかもしれません
あなたの毎日を、少しでも軽やかに
そんな想いとともに、このツボは今日も静かに働いています

投稿者: 井島鍼灸院

2025.09.17更新

みなさん「五十肩」という言葉を聞いたことがありますか?
正式には「肩関節周囲炎」と呼ばれるもので
肩の痛みと、動かしにくさが大きな特徴です

代表的なのはこんな症状です

腕を上げたり後ろに回したりすると強い痛みが走る

肩の可動域が狭くなり、服を着る、髪を洗う
物を棚に上げるといった動作が難しくなる

夜寝ているときにもズキズキ痛み
目が覚めてしまう「夜間痛」

こうした症状のため、日常生活に大きな支障が出やすいんです


五十肩は大きく3つの段階をたどります

まず「炎症期」
肩がズキズキして、安静にしていても痛む時期

次に「拘縮期」
痛みは少し落ち着くものの
肩がガチガチに固まって動かなくなる

そして「回復期」
少しずつ動きが戻り、痛みも和らいでいきます

この流れは多くの方に共通しますが
回復までには数か月から1年以上かかることもあります

ここからが本題です
「五十肩は肩の中では何が起きているのか?」
最新の研究でどんどん明らかになっているんです!

関節包の線維化・収縮

まず注目すべきは、肩を包む袋「関節包」

炎症が続くことで、袋の壁がどんどん厚く
硬くなり、縮んでしまいます

まるでゴム風船がカチカチに固まって
膨らまなくなるような状態

この変化が、肩の動きをガチっと制限して
痛みを引き起こしているんです


モヤモヤ血管の登場

これは炎症を繰り返すうちに
勝手に増えてしまう異常な毛細血管なんです

五十肩の痛みが長く続くのは
モヤモヤ血管から痛みを感じさせる成分が出て
肩の神経を刺激するためです

画像検査で細かくいびつな血管が
タバコの煙のようにもやもやとした形で映ることが特徴です


腱板筋群の関与

そして肩を支える「腱板」とくに棘上筋という筋肉

この筋肉は年齢や炎症で弱りやすく
部分的に傷んでしまうこともあります

腱板にトラブルがあると
腕を上げるだけで痛みが走ったり、力が抜けたり

五十肩の影には、こうした筋肉のトラブルが隠れていることも少なくないんです


神経・免疫の視点

さらに最新研究では「痛みの正体」は
筋肉や関節だけでは説明できないことも分かってきました

モヤモヤ血管といっしょに神経が異常に増えたり
免疫細胞が暴走したり
体の中で痛みを強化してしまうことがあるんです

つまり五十肩は「関節だけの病気」ではなく
「体全体のシステムが関わる病気」といえるんですね

投稿者: 井島鍼灸院

2025.09.13更新

今日ご紹介するのは、心と身体をつなぐ特別なツボ。
膻中です。

膻中はどんなツボ?
膻中は、任脈という
体の正中線を通る重要な経絡の真ん中にあるツボです。
さらに――
感情と深くつながる「心包経」のポイント。
エネルギーの集まる、はちえけつのひとつ。
そして、気のあつまる場所とも言われています。
つまり――
気・感情に深く関わる超重要ポイントなんです。

場所はどこ?
左右の乳首を結んだ線と胸の真ん中、胸骨のラインの交わるところ。
ちょうど心臓の真正面くらいにあります。
ドキドキしたとき。
ギュッと胸が締めつけられたとき。
自然と手を当てたくなる場所。
それが「膻中」なんです。

名前の由来が深い!
東洋医学では、ツボの名前にも大切な意味が込められています。
「膻中」もそのひとつです。
まず、膻という字から見てみましょう。
この字は月と、亶という文字からできています。
月は、にくづき。つまり、身体や肉体をあらわす部首です。
そして亶は、いくつかの意味が組み合わさっています。
「亠」は屋根。
「回」は周囲の囲い。
「日」は太陽。
「一」は大地を意味します。
これらを組み合わせると、
「太陽は心臓を表し、それを周囲の囲いや屋根でおおって守る」
というようなイメージになります。
つまり、「膻」という字には、
心のまわりを守るものという意味が込められているのです。
この「心を包んで守るもの」こそが、東洋医学でいう心包です。
つづいて、ちゅうという字を見てみましょう。
「中」は、ご存じのとおり「まんなか」「中心」を意味します。
でもそれだけではありません。
「一致する」「当たる」「調和」などと考えられています。
このふたつの文字――
膻中は心包のある所に一致するツボを意味します。
まさに感情や呼吸、循環を整える、心と体のハブのようなツボなんです。

どんな効果があるの?
「膻中」には、
私たちの心と体、両方に働きかけるパワーがあります。
まずは心のケアに。
膻中は、精神的な緊張やストレスによる、
「神経の疲れ」や「情緒の乱れ」によく使われるツボです。
なんだか不安になる。
気分が落ち着かない。
緊張しすぎて呼吸が浅くなる…。
そんなとき、膻中は、心にそっと寄り添ってくれます。
次に、心臓や肺など、胸の不調にも。
動悸がする。
息がしづらい。
胸の奥が、ぎゅっとつかまれるような感覚がある…。
そんなときにも、膻中は頼りになるツボです。
さらに、食道や乳腺のトラブルにも。
食べ物がつかえる感じがするとき。
あるいは、乳腺炎や母乳が出にくいときにも、
このツボが使われてきました。
そのほかにも、
胸膜炎や肋間神経痛といった、胸まわりの痛み。
左右の肋骨の間が、つっぱったように苦しくなる――
「胸脇苦満」と呼ばれる症状にも、応用されます。
そしてなにより、膻中がすごいのは…
「気」の流れが乱れたときに、バランスを整える力があること!
感情が大きく揺れたとき。
緊張とリラックスの切り替えがうまくできないとき。
そんな「気の変動」に、ぴったり対応してくれるんです。

膻中は―
ストレス社会に生きる現代人にこそ必要な、癒しとリセットのツボです。
最後までご視聴頂き、ありがとうございました。

投稿者: 井島鍼灸院

2025.09.09更新

膝が痛い
それだけで毎日の生活がガラッと変わってしまうこと
ありませんか
歩く、立つ、しゃがむ、階段をのぼる——
膝はいつも大忙しです
そんな大切な膝に痛みが出ると
日常のあらゆる動作にブレーキがかかります
これが続くと、生活の質にも大きな影響が出てしまいます

では、膝の痛みにはどんな原因があるのでしょうか
まず多いのが、変形性膝関節症
年齢や長年の負担で
膝の軟骨がすり減り
炎症や変形が起こります
特に中高年の女性に多く見られます
そして、スポーツやケガによる損傷
前十字靱帯、半月板、靱帯や腱のトラブルが
急に激しい痛みを引き起こします
こちらは若い方にも多いですね
そのほか、関節リウマチや痛風といった炎症性の病気
筋力低下や肥満、姿勢のクセなども
膝にじわじわと負担をかけていきます

膝の痛みには、こんな症状が出てきます
歩くとズキッ
階段がつらい
正座やしゃがみこみができない
膝に腫れや熱を感じる
水がたまる
引っかかるような違和感
膝が抜けそうになる感覚
こうした痛みに対して、一般的な治療には
運動療法、物理療法、薬
体重管理、装具の使用などがあります

ですが、最近注目されているのは
膝だけを見るのではなく
全身を見てアプローチする方法です
キーワードは「姿勢制御」と「運動連鎖」
膝は体の中で“中間の関節”
股関節や足首と連動して動いています
たとえば、股関節や足首が硬いと
膝に余分な力がかかって痛みにつながることも
また、偏平足や外反母趾など足の問題も
膝へのねじれや横揺れを生んでしまいます
つまり、膝の痛みを根本から改善するには
膝だけじゃなく
全身の姿勢や動き方を整えることがカギなんです
膝にやさしい水中歩行
バランスの良い食事
体重管理
サイズのあった靴
サポーターや杖の使い方
さらに、椅子の高さなどの
生活空間の見直しも大切なポイントです

まとめると
膝の痛みは、「膝だけの問題」じゃありません
全身の姿勢や筋力、柔軟性、動き方
それらが複雑に関係しているのです
だからこそ、膝の治療や予防には
全身を見て、動きを整えることが大切
これが、今の膝ケアのスタンダードになりつつあります
変形性膝関節症
スポーツによる障害
高齢者のフレイル予防まで
あらゆる世代の膝の悩みに
「全身アプローチ」が役立っているのです

 

 

投稿者: 井島鍼灸院

2025.09.05更新

うつにも効く鍼治療/西洋医学を補う漢方/日本人のヘルスリテラシーはぶっちぎりのビリ! 【Human Insight】

今回ご紹介する動画では、島根大学医学部附属病院の 大野智教授 に、鍼灸や漢方といった東洋医学が「本当に効くのか?」というテーマについて、科学的根拠に基づいた解説をしていただいています。

WHOで標準化されたツボの効果、漢方の「気・血・水」という考え方、さらには信頼できる医療情報の見分け方まで、幅広く学べる内容です。

特に、日々忙しく働くビジネスパーソンにとって役立つ最新の「統合医療」の知識をわかりやすく紹介しており、健康管理の新しい視点を得られるはずです。

ぜひご覧ください。

投稿者: 井島鍼灸院

2025.09.02更新

膝が痛い
それだけで毎日の生活がガラッと変わってしまうこと
ありませんか
歩く、立つ、しゃがむ、階段をのぼる——
膝はいつも大忙しです
そんな大切な膝に痛みが出ると
日常のあらゆる動作にブレーキがかかります
これが続くと、生活の質にも大きな影響が出てしまいます

では、膝の痛みにはどんな原因があるのでしょうか
まず多いのが、変形性膝関節症
年齢や長年の負担で
膝の軟骨がすり減り
炎症や変形が起こります
特に中高年の女性に多く見られます
そして、スポーツやケガによる損傷
前十字靱帯、半月板、靱帯や腱のトラブルが
急に激しい痛みを引き起こします
こちらは若い方にも多いですね
そのほか、関節リウマチや痛風といった炎症性の病気
筋力低下や肥満、姿勢のクセなども
膝にじわじわと負担をかけていきます

膝の痛みには、こんな症状が出てきます
歩くとズキッ
階段がつらい
正座やしゃがみこみができない
膝に腫れや熱を感じる
水がたまる
引っかかるような違和感
膝が抜けそうになる感覚
こうした痛みに対して、一般的な治療には
運動療法、物理療法、薬
体重管理、装具の使用などがあります

ですが、最近注目されているのは
膝だけを見るのではなく
全身を見てアプローチする方法です
キーワードは「姿勢制御」と「運動連鎖」
膝は体の中で“中間の関節”
股関節や足首と連動して動いています
たとえば、股関節や足首が硬いと
膝に余分な力がかかって痛みにつながることも
また、偏平足や外反母趾など足の問題も
膝へのねじれや横揺れを生んでしまいます
つまり、膝の痛みを根本から改善するには
膝だけじゃなく
全身の姿勢や動き方を整えることがカギなんです
膝にやさしい水中歩行
バランスの良い食事
体重管理
サイズのあった靴
サポーターや杖の使い方
さらに、椅子の高さなどの
生活空間の見直しも大切なポイントです

まとめると
膝の痛みは、「膝だけの問題」じゃありません
全身の姿勢や筋力、柔軟性、動き方
それらが複雑に関係しているのです
だからこそ、膝の治療や予防には
全身を見て、動きを整えることが大切
これが、今の膝ケアのスタンダードになりつつあります
変形性膝関節症
スポーツによる障害
高齢者のフレイル予防まで
あらゆる世代の膝の悩みに
「全身アプローチ」が役立っているのです

井島鍼灸院では
一人ひとりの体質や状態に合わせた施術で
つらい症状の根本改善を目指します
お悩みの方は ぜひ一度ご相談ください

 

 

 

 

 

 

 

 

 

投稿者: 井島鍼灸院

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