井島鍼灸院ブログ

2015.02.04更新

 毎月、東洋医学研究所のホームページでは、東洋医学研究所グループの先生方が順番にコラムを担当して頂いています。
今回は、ウォーキングのすすめ -あなたは朝派?昼派?それとも夜派?-  と題して東洋医学研究所®グループ二葉鍼灸療院の河瀬美之先生のお話を紹介させて頂きます。

ウォーキングのすすめ
 ―あなたは朝派?昼派?それとも夜派?― 

東洋医学研究所®グループ二葉鍼灸療院 
      院長河瀬美之

はじめに
ウォーキングは痛みの疾患の改善や予防、肥満の是正をはじめとする生活習慣病の改善や予防、脳の活性化による認知症の改善や予防など、幅広い効果があることが知られています。

今回は、実際にウォーキングをするにあたって、「いつするのか?」ということについて述べさせて頂きたいと思います。

体温の生体リズム
早稲田大学スポーツ科学教授内田直先生によると、体温には生体リズムがあるそうです。

下図のように、人は24時間、一定のリズムを刻んで活動と休息を繰り返しています。体温は朝の起床時の1時間前から徐々に上昇し、昼過ぎからさらに上昇してピークとなり、夜の就寝時に下降するというパターンです。

そうなると、同じウォーキング内容でも行う時間帯によってその効果に違いが出てきます。朝には朝の、昼には昼の、夜には夜のメリットがあり、ウォーキングをする目的によってそのメリットを活かして行うと良い結果が出てきます。

そこで、朝、昼、夜の3パターンにわけてどんなメリットがあり、どんな人にお勧めなのか、またその注意点について述べてみたいと思います。



朝のウォーキング
呼吸や消化吸収、体温維持など生きているだけで消費されるエネルギー代謝を基礎代謝といいますが、このエネルギー消費の約4割が筋肉によるものです。ウォーキングで足腰の筋肉を鍛えて消費エネルギーを大きくしてあげれば基礎代謝が増え、肥満防止に役立つことは以前にも述べました。そして、体温の約4割も筋肉の熱によって発生しています。

朝の起床直後、体温が低い状態では筋肉自体の温度も低いので動きが鈍く、ウォーキングのメリットが得られないかといえばそうではありません。ウォーキングにより体温が上がるペースがアップして午前中から活動的になれるのです。
また、朝の光をたっぷり浴びることが脳の視床下部にある体内時計をリセットしてくれるのです。

したがいまして、午前中に身体がだるいとか、仕事に集中できないといった人にお勧めします。

注意点として、ウォーキング前に水分を摂る、寝不足の時には無理をしない、寒さ対策を万全にする必要があります。

昼のウォーキング
仕事をお持ちの人は昼のウォーキングは時間的なものがありできないと思いますが、休日には実行して欲しい時間帯です。体温がピークを迎え、昼食の消化吸収が終わりエネルギーが利用されやすい3時くらいが身体作りの効率を上げる時間帯です。

したがいまして、ダイエット目的など身体をすっきりさせたい人にお勧めします。

注意点として、夏場は水分の補充と熱中症対策が必要です。

夜のウォーキング
夜の7時~8時というと高めの体温が維持されており、筋肉の温度も高く思い通りに動いてくれる時間帯です。この時にしっかりウォーキングを行うことで、身体作りの効果が最も得られやすい時間帯です。

したがいまして、なりたい身体のイメージがはっきりしている人にお勧めします。また、夜眠りにつきにくい人にもお勧めします。

注意点として、ウォーキング前には軽く食事を摂ること、就寝時間の2~3時間前には運動は終了する、過剰な運動はかえって眠れなくなります。

おわりに
関取の朝稽古は朝の8時から、箱根駅伝のスタートも朝8時からというように1日を快適にスタートダッシュするには朝のウォーキングがいいです。朝のさわやかな空気の中でのウォーキングは気分がいいです。

ウォーキングを朝にするか、昼、又は夜にするかはその人のライフスタイルによって決まってきますので、無理にその時間にするというよりも、やりやすい時間に行っていただいた方が長続きすると思います。

東洋医学研究所®所長の黒野保三先生が平成26年のコラム「健康長寿の秘訣」において、ウォーキングは初めは15分から、そして5分単位で徐々に時間を増やしていくと書いておられるように、決して無理をしてはいけません。

そして、歩く時間帯によって効果が少し違うということを知っていただき、健康維持を目的に楽しいウォーキングライフをお送り下さい。

投稿者: 井島鍼灸院

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