井島鍼灸院ブログ

2015.10.27更新

東洋医学研究所のホームページでは、東洋医学研究所グループの先生方が順番にコラムを担当して頂いています。
今回は、元気になる食養生と題して東洋医学研究所®グループ岡田鍼灸院の岡田静治郎先生のお話を紹介させて頂きます。

元気になる食養生
  東洋医学研究所Ⓡグループ岡田鍼灸院
                            院長 岡田静治郎

はじめに
 東洋医学には、病気にかかるずっと手前、健康な状態のときから実践していくことで、病気にかかりにくく、かかっても軽く済ますことができる生活方法が存在します。それが「養生」です。
 患者さんの話を聞いていると、「え、そんなふうに過ごしているの。それじゃあ、こんなひどい体調不良になるよねえ・・・」と思
うことがしばしばあります。その体調不良は、この生活習慣が原因で引き起こされています。
 東洋医学の「養生」は難しいことではありません。「養生」には特別な機械やサプリメント、手順を覚えなければならない複雑なマッサージや、体操なども必要ありません。
 季節や体質に合った適切な保護を生活習慣に加えることで体のパワーを増してあげる方法、それが健康なときに行う「養生」なのです。
 毎日をリズミカルに過ごし、体内時計を一定に保つことによって、さまざまな体内の環境を一定に保つことができるのです。この積み重ねによって体力がだんだん増していって、余力が増えます。
 養生によってわかるようになってくる「ほんのちょっとの不調」を、東洋医学では「未病」といいます。「未だ病ならず」という状態。これがわかることが何より大切なことです。
 「未病」の対義語が「已病」です。これは、「已に病となる」という意味。今は多くの人が長生きするようになりました。「未病」に鈍感な状態で年を重ねてしまうと、大きい病気をしてしまって、老後の生活で不自由をするかもしれません。楽しいことを目いっぱい楽しむためには、養生を知って実践することです。お金もかからなくて、効果が高いです。

食事の基本
 養生の考え方では「季節に合わせて食べる」「体質に合わせて食べる」「食べ過ぎない」、この三つが大切です。
 季節外れのものを食べないことって、体にとって大切なことなんです。
 食べ物の性質を知るのと同じくらい大切なのが調理法の影響です。「生→湯がく→ 茹でる→ 蒸す→ 煮る(煮込む)→炒める→揚げる」の順に、温め効果が高くなります。
 体質を判断して、それに合わせた生活(食生活)を送ることが大切だと考えています。おおまかにいえば、体が「冷」か「熱」、「乾」か「湿」のどちらに傾きやすいかの組み合わせで考えます。体質の分類は、冷乾・冷湿・熱乾・熱湿の四分類に、特殊な状態として、血液がうまくめぐっていないことを示す「オ血」の状態を加えて五分類としています。

食べ過ぎ
 東洋医学では、何ごとも中庸を最上とします。過剰なものはマイナスと同じだと考えるのです。ちょうどいい量を越えたらまったく意味のないことになってしまいます。それと、隠れた食べ過ぎというのもダメです。おやつも食べたいから三度の食事を減らしてカロリーの帳尻を合わせたり、アルコールが飲みたいけれど太りたくないからと食事自体を完全に抜いたりする。水分の取り過ぎもありますね。水分を取り過ぎると体内で滞って「痰飲」という状態になります。体が重だるくなったり、気分が憂うつになったり、消化がおかしくなったりするのです。

元気になる旬ごはん
 どんなに体によい食事でも、おいしくなければ長続きしません。旧暦の二十四節気に沿った食べ方の知恵を知って、健やかな体と心を手に入れてください。

 では秋はどんな食べ方をしたらいいのでしょう!
 体に熱がこもったままに秋を迎えると、空気の乾燥とともにせきが出たり、のどや鼻、皮膚が炎症を起こす原因になります。これらの器官につながっている肺を潤すことで、トラブルを解消しましょう。五臓の「肺(はい)」に対応する色は「白」。白い野菜や果物の出回る前は、夏野菜や果物で体に熱をためないように心がけてください。乾燥や菌から粘膜を守るためには、黄色い食材も効果的だといわれています。白い食材にはれんこん、かぶ、大根、里芋、長芋、梨、くわい、鶏肉、白身魚などがあります。これらは、体液を増やし、肺に潤いを与えることで、のどや鼻、肌のトラブルを防ぎます。
 熱を冷ます食材にはトマト、うり類、なすなどがあります。秋の初めは、夏の間に体にたまった余熱を冷まし、熱による乾燥から身を守ります。

投稿者: 井島鍼灸院

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