肩や首のこり、疲れやすさ、風邪のひきやすさ……そんなお悩みに効く、背中のとっておきのツボをご存じですか?
今日は、黒野式全身調整基本穴のひとつであり、“最強ともいえる背中のツボ”大杼をご紹介します!
大杼は、はいゆや、百労、なんて別名もあって、
昔からとても重要なツボとして知られています。
大杼は、体の背面を流れる足の太陽膀胱経という経絡にあります。
この経絡は、背中や足を通って、体の奥深くに働きかけます。
さらに大杼は、東洋医学で、はちえけつと呼ばれる、特別な8つのツボのうちの1つなんです。
はちえけつは人体の、臓、腑、気、血、脈、筋、骨、髄という八つの組織や機能に、それぞれ深く関与する8つの特効穴を指します。
大杼はこつえつまり、骨に深く関係するツボ!
【大杼の位置】
大杼は、首をぐっと下に曲げたときに一番出っ張る背骨、そのすぐ下にある、第1胸椎と第2胸椎の棘突起間の両側、1寸5分のところにあります。
ちょうど肩甲骨の上のあたり、背中の真ん中より少し外側ですね。
【名前の由来】
杼という言葉、聞いたことありますか?
これは、昔の織物を作る道具、いわば糸巻きのこと。
機織りのとき、横糸を左右にスーッと送る、あの道具なんです。
さて、人の背中の上部、ちょうど首と背中の境目に、
ゴツッとした骨が左右に出っ張っています。
この椎骨の横突起の形が、なんと、杼、”そっくりだったんです!
だから昔は、この骨を杼骨と呼んでいました。そして、左右の杼骨の外側にあるこのツボ。
それが大きな杼、大杼と名づけられました。
名前ひとつに、こんなに歴史と形の意味が詰まっているなんて、面白いですよね!
【効果・効能】
大杼は、肩や首のこり、寝違え、頸椎症など、首から肩のつらい不調に効果抜群。
漢方的には骨会という特別な役割もあり、骨や免疫に関わる症状にもよく使われます。さらに!骨のツボとして、骨格のバランスを整える働きもあるんです。
風邪をひきやすい、疲れが取れない、そんなときにも、このツボが頼りになりますよ。
背中にそっとある大杼のツボ、でもその力はとってもパワフル。
気になる不調がある方は、ぜひプロの鍼灸師に相談してみてくださいね!
ツボの力で毎日をもっとラクに。
井島鍼灸院でした。