井島鍼灸院ブログ

2025.12.04更新

  

突発性難聴からの回復──警察官試験に合格した一例

こんにちは。井島鍼灸院です。

今回は、突発性難聴に悩んだ若い男性が、鍼治療をきっかけに聴力を取り戻し、夢だった警察官試験に合格した、ひとつの症例をご紹介します。

◆ある朝、突然の異変

ある朝。目を覚ますと、左耳の聞こえが、まったく違っていました。

耳鳴りがして、耳が詰まったような感覚。さらに、特定の音が響いて、苦痛を感じます。

翌日、慌てて耳鼻科を受診。診断は「突発性難聴」。

ステロイド点滴やビタミン剤の治療が始まりましたが、症状は一向に改善せず、通院先を変えても結果は同じでした。

高音が70デシベル以上でないと聞こえない。耳鳴りは消えず、耳の詰まりや響きもそのまま。

医師から「改善の見込みはない」と告げられ、治療をあきらめざるを得ませんでした。

聴力が条件に満たず、警察官試験を受ける資格すら失われたのです。

◆一年半後、再び見えた希望

それから一年半後。夢をあきらめきれなかった彼は、当院の鍼治療を知り、希望を託して来院されました。

初診時、左耳の難聴、耳鳴り、耳の詰まりに加え、手足の冷え、首や肩の張りも強く、全身の血流が滞っている状態でした。

◆治療内容

そこで行ったのが、体全体を整える「生体制御療法」と、耳まわりの「局所治療」です。

全身十三カ所のツボを使い、バランスを整えながら、耳の周囲では、角孫、耳門、聴宮、聴会、翳風などのツボに鍼を行いました。

治療は、週二回、約二か月間。

◆回復の経過

五回目で、手足の冷えが少し軽くなり、八回目には、耳の響きが和らぎ始めました。

十二回目、左耳の詰まりが減り、十五回目には、聴力が四十デシベルに改善。

そして十七回目──聴力検査で、左耳が正常範囲(25デシベル)に回復しました。

耳鳴りも、寝る前に軽く残る程度。顔色や体の冷えも改善し、全身の血流が整いました。

◆夢の実現

その後、彼は警察官試験に挑戦。見事、合格されました。

発症から一年半という難治例での改善は、非常に貴重なケースです。

◆鍼治療の可能性

もちろん、すべての方が同じように回復するわけではありません。ですが、最新の研究でも、鍼治療を取り入れたグループは、聴力の改善率が約15%高くなることが報告されています。

鍼治療は、突発性難聴に対しても、体の内側から回復を助ける、有効な手段のひとつです。

今回の症例が、同じ症状で悩む方の希望になれば幸いです。

◆井島鍼灸院の取り組み

井島鍼灸院では、一人ひとりの体質に合わせた施術で、つらい症状の根本改善を目指しています。

お気軽にご相談ください。

投稿者: 井島鍼灸院

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