井島鍼灸院ブログ

2025.12.27更新

 

 

なぜ正座をすると足がしびれるの?

皆さん、こんにちは。
今日は「しびれ」についてお話しします。

一言でしびれと言っても、医学的には非常に奥が深く、
末梢神経から脳へと続く「感覚伝導路」のどこかで障害が起きているサインです。

◆しびれには「危険なサイン」もあります

原因も様々で、糖尿病や神経の病気による慢性的なものから、
突然の半身麻痺などを伴う脳卒中のような、
一刻を争う「レッドフラッグ」と呼ばれる危険なものまであります。

もし、急激な手足の麻痺や、排尿障害などを伴う場合は、
動画を見ている場合ではありません。
すぐに救急の対応が必要です。

◆日常的なしびれの正体とは?

ただ、そういった緊急事態や特定の病気がないのに、
「なぜか手足がしびれる」「正座の後にジンジンする」。

今回は、こういった日常的なしびれが起きる時、
体の中で一体何が起きているのか?
その基本的なメカニズムについて、わかりやすく解説します。

◆神経を「ホース」に例えてみましょう

そもそも、なぜしびれるのでしょうか?
人間の神経を「庭の水撒きホース」だと想像してください。

脳からの命令や感覚という「水」が、
ホースを通って手足に流れています。

正座というのは、このホースを膝の裏で
ギュッと踏んづけている状態です。
さらに、血管というパイプも同時に圧迫されています。

するとどうなるか?
脳からの「動け!」という命令も届かないし、
足からの「触れているよ」という感覚も脳に戻ってきません。

つまり、一時的に「回線切断」の状態になっているんです。

◆ジンジンするのは「回復のサイン」

ここで面白いのが、あの「ジンジンする不快な感覚」が
いつ起こるか、です。

実は、圧迫されている最中は、あまりジンジンしません。
むしろ感覚がなくなります。

あの強烈なジンジンが来るのは、
足を崩して、圧迫が解けた「直後」ですよね。

あれは、止まっていた血液が一気に流れ込み、
酸欠になっていた神経が急激に息を吹き返して、
「通信再開!通信再開!」と脳に大量の信号を送り直している時の
「ノイズ」のようなものなんです。

つまり、しびれというのは、
「神経が死んでいる」のではなく、
「今、必死に生き返ろうとしている」証拠なんですね。

◆放っておいてはいけないしびれ

正座のしびれは、圧迫をやめれば治ります。
でも、もし
「何もしていないのにジンジンする」
「寝ている時も手がしびれる」

それは、体のどこかで、
ずっとホースが踏まれ続けているという
「異常事態」のサインかもしれません。

◆検査で異常なし…それでもしびれる理由

病院の検査で「脳に異常はない」と言われたけれど、
しびれが取れない。
そんなケースが多くあります。

この場合、首や肩、腰の筋肉がカチカチに固まって、
神経や血管のホースを締め付けていることが
非常に多いんです。

◆鍼灸でできること

当院の鍼治療では、
しびれている手足そのものだけでなく、
その根本原因である「ホースを踏んづけている筋肉」を探し当てます。

鍼には、深い部分の筋肉を緩め、
血流を一気に改善させる効果があります。

イメージとしては、
踏まれていたホースから足をどかして、
スムーズな流れを取り戻してあげる作業です。

◆しびれは体からのSOS

「しびれ」は、神経が助けを求めているSOSです。
「いつものことだから」と放置せず、
通信が途絶えてしまう前に、ぜひ一度ご相談ください。

あなたのその不快なジンジン、
鍼灸でスッキリ通してみませんか?
お待ちしています。

 

投稿者: 井島鍼灸院

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