井島鍼灸院ブログ

2022.03.29更新

 師匠 黒野保三先生の著書  長生き健康「鍼」P25~P26の内容をご紹介させて頂きます。

「医」という字が成立した経緯を追ってみると、西洋医学が失ったものが何なのかという ことが見えてきます。
まず初めは「巫」という字です。これは「みこ」と読みますが、人が人に工を与えると いうことで医師を意味しています。また、昔の医師は単に医療者というだけではなく、天地人の営みに精通した宗教者であり為政者でもありました。
 少し後の時代になって「巫」が変化したものが「毉」です。盾のような形で「矢」が囲 まれ、その右に人を意味する「殳」、その下に「巫」があるという構造になっています。 これは、戦いで傷ついた人々を治療したところから作られた字なのでしょう。 次に「醫」ですが、これは「巫」が「酉」に置き換わっており、「酒」で傷口を洗ったということを意味しています。消毒法の登場です。さらに、「殿」になると「矢」の部分 がクローズアップされており、体にメスを入れるような治療法が連想されます。 そして、現在は「医」という字になり、人を意味する「殳」は消えてしまいました。現代の西洋医学は数値を見て、人(患者)を見ないと述べましたが、まさしくその通りの字 になっているとは何とも象徴的です。
緘灸医学は、西洋医学が置き忘れてきた「人」を何よりも大切にし、医療の原点を忠実 に守りつづけています。検査機器がない代わりに、鍼灸師の五感で患者をくまなく見ていくのです。もちろん、正確な診察のために膨大な訓練が必要であることは言うまでもあり ません。

 患者の患という字は、心に串がささっている状態に思えます。鍼灸医師は人を診る者としてその串を抜く努力をしなければなりません。そのためには、緘灸医師個々人のたゆまざる技術・技能の 錬磨が必要であり、さらに東洋の自然思想と東洋哲学の考え方に基づく人間性の豊かさが要求されます。 そのような人間性を養うには次の三つの要素が必要だと黒野先生から教えて頂きました。

1 自然を尊び、人と自然を一つのものとしてとらえ、命の崇高さを理解できる精神、ある種の宗教的感性を養うこと。
2人間学(情意学)を学び、人生経験に基づく人生哲学を持つと同時に、実証医学とし ての緘灸医学の研究や、心と体を総合的にとらえていく全人的診療を行なうことのできる 自然科学哲学者であること。
3患者の気持ちを受け入れ、病気・生活・家族・社会活動・家庭の経済に至るまで、患者に適切な指導ができる心理学者であること。

「人」を何よりも大切にし、医療の原点を忠実に守りつづけていきます。

 

投稿者: 井島鍼灸院

2022.03.16更新

明治国際医療大学名誉教授 北出利勝先生にご執筆頂いた黒野保三先生の追悼文が、全日本鍼灸学会雑誌 第72巻1号に掲載されました。

追悼文をご紹介させて頂きます。

 黒野保三先生を偲ぶ 

                             明治国際医療大学

                             名誉教授 北出 利勝

 令和3年(2021年)9月27日に天寿を全うされ91歳で永眠された。心からご冥福をお祈り申し上げます。

 黒野先生は、昭和35年、新潟大学から名古屋大学に生理学教授として赴任してきた高木健太郎先生の教室を訪ね、鍼灸の生理学を勉強したいと高木門下生の一人として鍼の生理学的研究を始めることになる。

 高木先生との師弟の絆で、鍼灸医学向上へのあくなき執念により、昭和48年、名古屋大学豊田講堂で開催された第20回日本鍼灸学会学術総会に中国医師団6名を招聘し、6都市で鍼麻酔の特別講演及びシンポジウムを開催した。これは日中国交回復直後での中国医師団を招聘した大事業であり、これにより日本中に鍼灸医学のブームが巻き起こったと言っても過言ではない。

 昭和54年、東西両医学の協調を目指し東洋医学研究財団の設立、昭和55年、社団法人全日本鍼灸学会の設立(昭和50年に日本鍼灸学会が日本鍼灸医学会と発展的改称されてから法人化に向けて尽力し、30数回にわたり文部省に出向き、遂に日本鍼灸治療学会と日本鍼灸医学会をひとつにまとめ法人化を成し遂げた)等、鍼灸医学の発展に多大な貢献をされた。また、全国各都道府県も地方会創設のために、高木先生とともに全国行脚され、数百名であった会員が一躍、千数百名と増え、学術研究の内容の精度も高くなり、国内はもとより、国際的にも有識者に認められるようになり、鍼灸師の資質の向上に繋がった。

 また、昭和42年には3階建ての東洋医学研究所®(名古屋市千種区春岡)を開設し、後輩の育成を始められた。東洋医学研究所®の設立は当時としては驚くべきことであり、このことからも黒野先生の情熱を感じられる。そして、鍼灸師でも名古屋市立大学医学部の研究員になれる門戸を開き、自らも研究員となって鍼灸医学の有効性を基礎的に研究し多数の論文を残された。

 私は思う、大学教育では学生が卒業すれば、その後は本人の努力で進まなければならない。黒野先生が言われる「修行」とは、鍼灸学とともに躾および開業する道を導かれたものであり、卒後教育の最たるものと思う。黒野先生の60年以上の臨床歴の中において、多くの開業者を育てられ、その開業された先生方は、今も鍼灸界で活躍されている。

 私にとっても、黒野先生は人生の師であり、これまで多くのことを教えていただいた。黒野先生は、「鍼灸医学の道に足を踏み入れて以来、今日に至るまでの道は決して平坦ではなく、試行錯誤の連続、成功や失敗の繰り返しであったこと、それは、鍼灸医学の発展と鍼灸診療を行う仲間とともに資質の向上を計ろうとするロマンの道程であり、それに注ぐ情熱の道程でもあった」と時間をいとわずにお話いただいたことは今でも忘れることができない。師との出会いにより、物の考え方、取り組み方、行い方、すべてが変わり、そこに信念と情熱が加わることにより、無から有を生じる摩訶不思議な現象が起きるのだと痛感し、また、学・術・道を踏まえて、鍼灸医師としての矜持を持つべし、とも常々おっしゃられておられた。

 また、時事問題に詳しく、常に社会情勢を踏まえ行動される姿、書画骨董を見て自分の感性を養う姿、ゴルフや囲碁(六段)をプロから学んでその道を究めようとする姿、これらは全て鍼灸道に通じる道として真実を探求する姿勢は、終始一貫していた。

 小生も鍼灸の教育者として大学で教鞭を執る身であったが、黒野先生という師に巡り会えたことは誠に幸運であったと感謝の一念で一杯である。

 鍼灸医学、鍼灸診療を学ぶ者に言いたい、「良き師について学んでほしい」と。

 黒野先生の鍼灸医学に対する魂は、永遠に受け継がれることを念じて止まない。

 受賞

  ・代田賞奨励賞2回(1984年・1993年)

  ・(社)全日本鍼灸学会会長賞2回(1991年・2001年)

  ・第1回高木賞(1997年)

  ・大村秀章愛知県知事より 「愛知県知事表彰」(生体制御学功労者表彰)(2017年)

               (協力:皆川宗德・河瀬美之・橋本高史:2021.12.15記)

    

 今回ご尽力頂いた北出利勝先生と、全日本鍼灸学会の先生方に心より感謝申し上げます。

 私は弟子の一人として、黒野先生がすべての幸せのために鍼灸医学にかけた熱い思いを継承し、責任ある行動をとることを約束します。

 

 

 

投稿者: 井島鍼灸院

2022.03.14更新

 師匠 黒野保三先生の著書  長生き健康「鍼」P16~P17の内容をご紹介させて頂きます。

「未だ病まざる病」とは病気以前の不調であり、その多くは病院での検査では異常なしとして判断されてしまいます。しかし、予防医療の観点でいえば、その段階で治すことこそ が健康と長寿のために最も大切なのです。
病気になってから治すのではなく、病気にならないようにすることがずっと良いということは誰が考えても分かります。だからこそ、鐡灸医学では、「未病治」を実現する医師は「上医」であると賞賛しているのです。

残念なことに、現行の健康保険制度のあり方は、医師をして「下医」の仕事に向かわせる結果となっているのが現状です。そのため、「上医」による「未病治」を求める人は、鍼灸院など西洋医学の病院以外の医療機関で受診するしか方法がありません。

上医 中医 下医については、黒野先生が引用されていた「上医はいまだ病まざるものの病を治し、中医は病まんとするものの病を治し、下医はすでに病みたる病を治す。」が代表です。その他にも、「上医の勤勉な医者は、毒さえも薬となして人を助ける。中医の凡庸な医者は、薬を薬として使って人を助ける。下医の怠惰な医者は、薬を毒となして却って病を重篤にする。」や、「上医は国を治し、中医は人を治し、下医は病を治す。」などがあります。

黒野先生のような上医を目指したいと思います。

投稿者: 井島鍼灸院

2022.01.29更新

現在、井島鍼灸院では、ご来院頂いた患者様全員に、師匠 黒野保三先生の著書   長生き健康「鍼」 をプレゼントしております。是非、この機会にご来院下さい。

著書の中で黒野先生は、次のように述べておられます。

「現代の西洋医学が置き去りにしてしまつた大切な要素を現在でも保ちつづ けている鐡灸医学ではありますが、西洋医学の基準を満たす客観的な実証がこれまで十分 になされてこなかったために、その本来の有用性に見合っただけの社会的認知を得ていな いというのが現実です。そのことを憂いた私は、西洋医学の医師や研究者が納得できるような方法によって鑑灸 医学の効果と治癒が起きる原理を検証し、一般の方にも理解できる形での説明を40年(2008年現在)以上 の間、試みてきました。本書では過去の研究成果をさらにかみ砕いて説明したつもりです。この本が皆さんの鐘 灸医学への正しい理解の一助になったなら、それに勝る喜びはありません。」

長生き健康「鍼」

目次

はじめに

序章 鐡灸医学の視点から健康を考える

   予防医療の理想と現実
   鐡灸医学が説く「未病治」とは
   録灸師は「録灸医師」だった
   鐡灸医学と西洋医学の違い
   鐡灸医学が説く養生の秘訣

第1章 鐫灸医学の考え方に触れる

   1 鐡灸医学と西洋医学の考え方の違い

          鑑灸医学は総合循環主義医学 西洋医学との類似点

   2 東洋哲学と鐡灸医学の関係 東洋の自然思想と東洋哲学の特徴 

                  政治哲学からの影響について

   3 陰陽とは何か 人体の各部位にも陰陽がある 陰陽説の歴史

   4 虚実とは何か 陰陽との関係 体質タイプの見極めが必要

   5 気血とは何か 気は生命現象の根源 気の西洋医学的な解釈

   6 五行とは何か 五行は自然の循環を表す 

            鑑灸医学における五行説の問題点

   7 内因・外因とは 気象・感情の変化が病気を起こす 

             内因・外因の西洋医学的解釈

   8 四診とは何か 西洋医学と異なる人体へのアプローチ 

            脈診の信頼性を科学的に証明

第2章 緘とッボを科学する

   1 ッボの正体は何か ッボについての統一見解はない 

              ツボには神経・血管が多く存在する

   2 ッボには「深さ」がある 鑑を刺す深さは5〜7ミリが最適 

                 強刺激は神経の働きを鈍らせる

   3 ッボに緘を刺すと何が起きるのか 鑑によって免疫力と再生力が高まる

                     自律神経系を整え、免疫力を向上させる

   4 緘が痛みに効くのはなぜか 慢性的な痛みの正体 

                  鑑治療は痛みの悪循環を断ち切る

   5 緘の刺激はッボから離変場所にも作用する 手足のッボで腹部の体温が上昇した 

                        鑑治療によって全身の免疫機能が整う

   6 緘治療で免疫機能が高まる 免疫細胞が増えて活性化する 

                  β-エンドルフィンは免疫機能にも関わる

   7 鐡治療はさまざ去病気を改善する 鑑治療には多様な健康改善作用がある

                    鑑治療は統合的制御機構を活性化する

第3章 全身を整える太極療法

   1 太極療法とは何か 実証医学としての太極療法 

              黒野式全身調整基本穴の由来

   2 太極療法の実際(その1) 東洋医学研究所®における鑑治療の特徴 

                鑑治療の刺激量と刺激時間について

   3 太極療法の実際(その2) 適切な治療頻度を実験で証明

                超音波治療の高い有効率

   4 子どもにも緘治療は有効 鑑を刺さない小児鑑 

                 アレルギ-性疾患への小児鑑の成果

   5 東洋医学研究所グループについて 全日本鑑灸学会の認定制度 

                     技術・技能は一朝一タには育たない

鏡治療Q&A

第4章 太極療法の効果を実証する

   1 高血圧症への太極療法の効果 高血圧は多様な疾患のリスクを高める

    【調査研究::高血圧患者に対する鍼治療の検討】

     【臨床研究:高血圧に対する足三里刺鐡の有効性について】

   2 糖尿病への太極療法の効果 鑑による副作用のない糖尿病治療

    【基礎研究:ストレプトゾトシン糖尿病ラットに対する鐡治療の効果】

   3 免疫系への太極療法の効果
     免疫機能の増強を電子顕微鏡で確認

     【基礎研究:未病治に対する録治療の有効性】

    【調査研究:鑑治療来院年数と1年ごとの風邪回数の変化】

   4 慢性肝機能障害への太極療法の効果

     鑑治療は異常な肝細胞を修復する

    【基礎研究」実験的肝傷害に対する録の効果についての超微形態学的 研究】

    【基礎研究」薬物性肝傷害に対する鐡の予防効果についての実験的超 微形態学的研究】

    【臨床研究:慢性肝機能障害カルテ作成の基礎的検討】

   5 不定愁訴への太極療法の効果

     不定愁訴の客観的な基準作り

    【臨床研究」太極療法による不定愁訴の治療】

   6 老化現象への太極療法の効果

     鑑治療で細胞の老化を防ぐ

    【基礎研究」マウスの老化防止実験】

第5章 太極療法の実際

    63歳女性 高血圧症を伴った不定愁訴 〈主訴〉右の肩が痛い

    74歳女性 糖尿術 〈主訴〉血糖値を下げたい

    49歳男性 末期膵ガン〈主訴〉体重減少

    29歳女性 慢性肝炎 〈主訴〉全身倦怠感.起立性貧血 

    57歳女性 不定愁訴 〈主訴〉肩こり.首と後頭部の痛み

    29歳女性 慢性疲労症候群 〈主訴〉疲れやすい

    38歳女性 子宮筋腫字宮内膜症 〈主訴〉月経痛がひどい.太ももが冷える

    69歳男性 末梢性顔面神経まひ 〈主訴〉左顔面神経まひによる右側の拿っれ

    60歳男性 球脊髄性筋萎縮症 

     〈主訴〉左腕の筋力低下.左肩甲骨から左腕にかけての痛み・手のしびれと冷感

付録 1 健康チェック表

付録 2 体質チェック表

おわりに



投稿者: 井島鍼灸院

2022.01.21更新

前東洋医学研究所所長で、私の尊敬する師匠 黒野保三先生は昨年九月二十七日 九十二歳で永眠されました。 心よりご冥福をお祈り致しますとともに、これまでのご指導に深謝申し上げます。

黒野保三先生は、国民の健康を守るために鍼灸の地位を高めたいという情熱を持ち続けられました。昭和35年から鍼灸医学の基礎研究・臨床試験によって鍼灸診療を行ない、多くの研究を積み重ねてこられました。そして、伝統ある鍼灸医学の真髄を基盤とし、東西両医学の提携により治療の完璧を期すると共に、学会などの組織の拡充、人材の育成にも努めてこられました。

そんな 黒野保三先生に行って頂いた講演の動画配信がスタートしました。 是非、ご覧頂きたいと思います。 

②平成21年4月5日一般社団法人生体調整機構制御学会設立記念公開講演「生体調整機構と鍼灸診療との関わりについて」(43:21)


平成21年4月5日に名古屋市立大学付属病院で行われた一般社団法人生体調整機構制御学会設立記念公開講演「生体調整機構と鍼灸診療との関わりについて」 の動画になります。


一般社団法人生体調整機構制御学会は公益社団法人生体制御学会の前身団体です。鍼治療がどのように生体調整に関わっているのかについて、基礎研究、臨床研究で得られた結果から考察を述べてみえます。
医師、歯科医師、看護師、理学療法士、臨床検査技師、ロボット、AIなど幅広い分野の研究者が集まって、より良い医療を作り上げていきたいという想いを語られています。
無徴候・有訴群に対する鍼治療
長期鍼治療継続患者の自覚症状
薬物肝障害に対する鍼刺激の研究
慢性肝機能障害患者への鍼治療
鍼と超音波の併用療法の効果
鍼灸診療を行う者の心得
経穴の研究
侵害刺激による局所免疫
アンチエイジングの鍼治療の研究
鍼治療と免疫の研究
糖尿病ラットへの鍼治療の研究
心臓副交感神経を優位にする鍼刺激方法
鍼の熟練者の技術の研究
医療の水際における鍼灸師の役割
など
長年の研究・臨床経験から導き出された鍼治療のメカニズムとは?

平成18年11月9日 健康づくり講演会「健康長寿と東洋医学」 

講演内容

健康長寿とは?
「医」の字からみる医療の流れとは?
人生の3つの大きな事業とは?
鍼灸医師に必要なこと?
鍼治療の技術の研究とは?
自律神経を調節する方法とは?
老化を遅らせる鍼治療とは?
亭主を殺す10ヶ条とは?
健康のための10ヶ条とは?
など、60年以上の臨床歴から生まれる健康長寿と東洋医学の関係をわかりやすく説明されています。
健康長寿に興味がある方は是非ご覧ください。

投稿者: 井島鍼灸院

2022.01.11更新

1/7(金) 7:02配信 現代ビジネス 

西洋医学では手が届かない症状への解決策として、いま世界中で注目を集めているのが「東洋医学」だ。アメリカでは、「腰痛」への鍼(はり)治療が治療ガイドラインで認められ、公的な医療制度にも採用。ヨーロッパでも、うつ病の治療に鍼灸やヨガが用いられるなど、「東洋医学」がブームになっている。日本をはじめとする東アジア発祥の「東洋医学」が、なぜ世界に支持され広がっているのだろうか? (東洋医学ホントのチカラ取材班)

アメリカで研究・導入される鍼治療

 世界の最新科学をリードするアメリカで、鍼治療の導入が進んでいることをご存じだろうか? 

 最近、アメリカ内科学会のガイドラインでは「腰痛」への鍼治療が推奨され、メディケア(65歳以上の公的医療保険制度)でも鍼治療が採用されている。

 さらに驚くのは、世界最強のアメリカ軍で行われている鍼治療だ。なかでも、耳に鍼を刺す「耳鍼」を使って痛みを緩和する治療法は「戦場鍼(バトル・フィールド・アキュパンクチャー)」と呼ばれ、戦場での応急処置を主眼として研究と導入が進んでいる。

 こうした動きの背景にあるのが、アメリカ社会で大きな問題となっている「オピオイド(鎮痛薬)」の乱用問題だ。腰痛などの体の痛みを止める薬によって、薬物中毒が多発。年間数万人の死者がでるなど深刻な被害が続いている。そこで、薬物に頼らず「腰痛」を緩和する手段として、鍼治療の研究と導入が急ピッチで進んでいるのだ。

慢性腰痛 原因が「腰」にないケースも?

 では、なぜ鍼治療で腰痛などの痛みが改善するのか? 

 これまで世界で行われてきた科学研究を整理すると、その最も大きな治療メカニズムは、いわゆる「コリ」の解消だ。筋肉が疲労すると血行が悪くなり、組織が硬くなりコリができる。すると、たまった老廃物などが周囲の神経を刺激して、「痛み」が生じるのだ。

 そこで、コリに鍼を打つと、その刺激が神経に伝わり血流が増加。血行が良くなることで、たまった老廃物も除去され、コリも解消するワケだ。長年、鍼灸師として腰痛などの慢性痛の治療と研究に携わってきた明治国際医療大学の伊藤和憲教授によると、慢性腰痛患者の約7割は、腰回りの筋肉にあるコリが原因だという。では、残りの約3割の患者では、何が原因となっているのか? 

「脳」の働きを改善! 実証された鍼のチカラ

 慢性腰痛患者の約3割を苦しめる原因。そのひとつに、「脳」の変化がある。近年、さまざまな脳科学研究によって、慢性腰痛の患者では、痛みを感じる機能が変化し、痛みを過剰に感じているケースがあることが分かってきているのだ。

 そして最近、鍼治療が「脳」の働きを改善し、慢性腰痛を改善するメカニズムも明らかになりつつある。

 アメリカ・ハーバード大学のジャン・コン准教授らが2020年に発表した研究では、慢性腰痛の患者に鍼治療を行った時の脳の働きをfMRIを使って詳しく検証。すると、症状が改善した患者では、脳の痛みを抑制する機能の中心であるPAGに変化が確認された。PAGと脳内の痛みに関わる部位のネットワークが強化、つまり、痛みを抑制する働きが回復していたのだ。

 「慢性腰痛に対する鍼治療の効果に、疑う余地はありません」と断言するコン准教授。いまや、「東洋医学」は怪しいものではなく、科学的にも効果が裏付けられた治療法として認められつつあるのだ。

 

今、時代が再び変わろうとしているように感じます。

本当に健康、幸せになるためにはどうすべきなのか、黒野保三先生がずっと探究されていた真実が世の中に広がり始めました。

食と医療に疑問を持って下さい。もっと言えば、教育、歴史、科学、政治、情報の真実を今一度確認して下さい。

絶対に健康で幸せになれるはずです、日本の皆様、目を覚まし行動して下さい。

 

投稿者: 井島鍼灸院

2021.12.30更新

【特集】こころと体を元気に!東洋医学ホントのチカラ 鍼灸・漢方薬・太極拳・ヨガ

【放送予定】
 東洋医学ホントのチカラ「健康の大問題 解決SP(仮)」
 2022年1月10日(月)午後7:30~8:43(総合)

「西洋医学では手が届かない症状への解決策として、世界中で注目を集める東洋医学。いま最新科学によって続々と効果が確認され、医療や介護、スポーツの現場でも導入が広がっています。今回のテーマは、誰もが抱える「健康の大問題」。肩こりや腰痛など「慢性痛」への予防策や最新治療。さらに、生理痛や更年期障害など「女性のお悩み」の解決に役立つセルフケアなどを紹介。「体が整う」東洋医学のメソッドをたっぷり紹介します。」

という内容ですので、是非、楽しみにご覧下さい。

 

東洋医学ノチカラ

投稿者: 井島鍼灸院

2021.12.20更新

ここ3年間で、52名の顔面神経麻痺の患者さんを治療させて頂きました。

多くの患者さんは強いストレスや、過労などによって顔面神経麻痺を発症されています。本人にストレスや過労の自覚がない場合でも、よくよくお話をお聞きすると何かしら原因と思われることがあります。 患者さんの無理を顔面神経麻痺を発症することで、身体が止めているように感じることがよくあります。 

そして、顔面神経麻痺は突然顔に症状が現れるためにショックを受けられる方も多く、心理的に辛くなりがちです。外出を控えたり、会話が少なくなったりする方も多くいらっしゃいます。

病院での説明も安心できるようなものではなく、むしろ最悪のケースを告げられることが多いようです。したがって、身体の調子が悪いうえに精神的ダメージを受け、さらに今後の不安で途方に暮れて当院に来院されます。 

顔面神経麻痺の場合、発症後の見通しについてはある程度ご説明できます。また、症状が改善する可能性は十分にあります。鍼治療により改善する可能性はさらに高くなると考えます。

まず現在の状況を理解し、顔の症状に意識を集中しないで、身体の調子を上げることに専念するよう努めることをお勧め致します。患者さんができる大切なことは、なるべく明るく活動的な生活を続けるようにすることです。それを可能にするための、その人に合ったアドバイスをさせて頂きます。

部分的な顔の症状改善は鍼治療にお任せ下さい。

是非一度、鍼治療をお試し下さい。

 

 

 

 

投稿者: 井島鍼灸院

2021.12.03更新

平成15 年11 月1 日の東洋医学研究財団臨床鍼灸医学研究会で、師匠の黒野保三先生に教えて頂いた内容をご紹介させて頂きます。

             
神と徳について

 神とは、神で雷電の意味で「ひどい雷嗚や烈風の場合、天意を恐れて顔色を変じ、たたずまいを改める」という意味である。すなわち、「人の力を持ってしては、どうすることもできない自然の力」それを神と考え尊崇したものである。このように、東洋哲学に於ける神の観念は、西洋に於ける「ゴッド」という考えとは全く異なったものである。したがって、東洋医学を研究する上では、この考え方を踏まえて律することが必要である。鬼神とか百鬼等に意味が拡大されているが、根本概念は自然神で、すべて自然の力を神と考え、崇めることによって、自己を謙虚に見つめ、自己の内面を磨いたことによって、東洋哲学思想が発生し発展した。

 東洋医学は東洋哲学思想を基盤として体系化された医学であるといわれるのは、医学の基盤が自然界の哲理と精神文化によって組み立てられているからである。徳の原字は、直の下に心をそなえた字であり「まっすぐな心」を意味したものである。さらに彳を加えたのが徳の字である。そこで、徳とは「まっすぐな行為」を意味し、いわゆる直行(正直な行い)のことである。鍼灸医師の人間性の基本を現わしたもので、東洋の自然哲学に基づいて、徳を与える鍼灸施療を行うことが真の鍼灸診療である。この精神の深さによって、古典の真理を引き出すことができるものと定言する。

このような内容を長年に渡り教えて頂けたことは、生涯の幸運であり心より感謝しております。意識し、行動できるよう努力して参ります。

 

 

 

 

 

投稿者: 井島鍼灸院

2021.11.30更新

大変申し訳ございませんが、12月31日(金)~1月4日(火)は年末年始の休診とさせて頂きます。
何卒、宜しくお願い申し上げます。

投稿者: 井島鍼灸院

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